中国のゲームメディア「触乐(チュウラー)」の人気コラム「触乐怪話」から、今回はちょっと趣の異なる記事をご紹介します。B級アニマルホラー映画の魅力にどっぷりハマった筆者が語る、奇妙で、時には“萌え”すら感じる恐怖体験。巨大化した鹿や、驚きの「Q弾(もちもち、ぷるぷる)」ボディを持つシャークまで、その独特な世界観は日本のB級映画ファンにも刺さるかもしれません。一体なぜ、人は粗削りながらも底知れない魅力を持つB級映画に惹かれるのでしょうか?
「Q弾」な恐怖?中国で話題のB級アニマルホラーの世界
2026年7月7日、触乐の編集者である王琳茜氏は、昨年偶然観たという動物ホラー映画『小鹿斑比:清算(バンビ:清算)』について語り始めました。この映画は、化学薬品による汚染で巨大な怪物と化した鹿が、人間を執拗に追い詰めるというストーリーです。見た目は荒削りで、お世辞にも高いクオリティとは言えませんが、筆者はこの映画を「恐怖よりもむしろ面白い」と評しています。
変異した鹿は、鋼鉄のように硬い角を持ち、銃弾や爆発、火にもびくともしないタフさを見せます。その無茶苦茶な展開は、観る者を呆れさせながらも、どこか「動物の復讐」や「人類の自業自得」といったテーマをユーモラスに感じさせるといいます。さらに、物語の終盤には、同じく攻撃的な変異ウサギまで登場。血生臭いシーンが連続するにもかかわらず、筆者はその荒唐無稽な世界観を大いに楽しんだようです。
なぜ人は「ひどくて面白い」B級映画にハマるのか?
『バンビ:清算』を観た時期と前後して、筆者はSNSで「シャーク系B級映画」のレコメンドを頻繁に見かけるようになったといいます。ハリウッドのパロディ映画で有名な「The Asylum」が手掛ける「多頭シャーク(マルチヘッド・ジョーズ)」シリーズや『シャークネード』シリーズがその代表です。
「人間が次々とサメの餌食になり、その過程は非常に愚かで脳みそが活性化する」「サメの造形が創造的で、頭が尻にも増殖し、陸上では頭で歩くのが神業」「低予算ゆえのチープなエフェクトや映像の使い回しが思わず笑いを誘う」といったレビューに、筆者はすっかり魅了されました。
こうした「ひどいんだけど面白い」作品群は、かつて多くのB級怪獣映画が低予算や制作能力不足によって、意図せずして生み出された「無意のキャンプ(Camp)風」(※キャンプとは、わざとらしい、けばけばしい、悪趣味といった美学を指す)のスタイルに起源を持つと筆者は分析します。そして、そのスタイルは後に多くのクリエイターによって意図的に誇張され、あるいは皮肉を込めて作られるようになりました。「多頭シャーク」シリーズも、初期は予算の制約から、後半は完全に笑いとネタを追求する方向へと進化した産物だというのです。
衝撃の『シックスヘッド・ジョーズ』体験!まさかの“萌え”クリーチャー?
筆者はその流れに乗って、実際に『奪命六頭鯊(シックスヘッド・ジョーズ)』を観ることに。中国の動画サイトBilibili(ビリビリ)の弾幕(※ニコニコ動画のようなコメント機能)と共に視聴したところ、まさに抱腹絶倒の体験だったといいます。
さらに驚くべきは、劇中に登場する六頭シャークの描写です。筆者はそのシャークを「本当にQ弾(もちもち、ぷるぷるで弾力がある様子)だ」と表現し、海を泳ぐ姿や陸上を移動する姿に「萌え感」すら覚えたといいます。画質や特殊効果の粗さが功を奏し、白と灰色のコントラストがはっきりした、滑らかな肌と黒い目が、どこかキュートに見えたというのです。ネット上のレビューでも、同様の感想を持つ人が少なくないとのことでした。
まとめ
一見するとチープで粗悪に見えるB級映画ですが、その破天荒な発想、無軌道な展開、そして作り手の熱量が、時に観る者に予想外の笑いや感動をもたらすことがあります。特に、CG技術が発達した現代において、あえて手作りのような粗さを残すことで、独特の魅力を放つ作品も少なくありません。
中国のゲームメディア発のコラムから垣間見えた、B級アニマルホラーの深くて奇妙な世界。筆者は2027年には『奪命15頭鯊』の公開を期待しているようです。日本でも、低予算ながらも愛されるインディーズ映画や奇妙なコンセプトの作品は数多く存在します。皆さんも、時にこういった「ひどくて面白い」作品に触れてみてはいかがでしょうか。
元記事: chuapp
Photo by Elgin Renz Rocili on Pexels












