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4Xファンタジーの隠れた名作「Eador」:なぜ伝説になれなかったのか?

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中国のゲームメディア「触乐(Chuapp)」で、「惜しまれる4Xファンタジー」として紹介された「Eador」シリーズ。当初は高評価とは言えず、一部の評価からは「シンプルで退屈」といった声も聞かれました。しかし、実際にプレイした筆者の評価は全く異なります。かつて「Age of Wonders」や「SpellForce: Conquest of Eo」に数百時間を費やした筋金入りの4Xゲーマーである筆者は、「Eador」が単なる模倣作ではなく、独自の革新性と奥深い魅力を持っていたと語ります。今回は、この「Eador」シリーズがなぜ伝説的なタイトルになれなかったのか、その真価と惜しまれる点に迫ります。

失われた可能性:幻の4Xファンタジー「Eador」シリーズ

「Eador」シリーズは、中国の筆者が友人に勧められた際、高い低評価率と専門的なゲーム用語に尻込みしてしまったそうです。しかし、セールを機に「Eador: Masters of the Broken World」と「Eador: Imperium」を試したところ、その印象は一変しました。世間の評価とは裏腹に、決して「シンプル」でも「無趣」でもなかったのです。筆者は「Eador」が「Age of Wonders」シリーズのように長く愛され、「SpellForce: Conquest of Eo」のようにクラシックかつモダンな作品になり得たはずだと断言します。

多くの批判は、主に以下の3点に集約されていました。

  1. システムがシンプルすぎる。
  2. 独自開発の(やや未熟な)エンジンに起因するバグの多さや最適化不足。
  3. 各バージョンでの変化が単なるボリューム増に留まる。

しかし、筆者によれば、2番目の「技術的な問題」を除けば、1番目と3番目の批判は必ずしも客観的ではありませんでした。むしろ「Eador」は、その戦闘、探索、領地管理、そしてロールプレイング要素を重視した複雑なイベントチェーンにおいて、「Age of Wonders」シリーズと驚くほど多くの共通点を持っていたのです。

Eadorが持つ独自性と他の名作からの継承

「Eador」は、単なる「Age of Wonders」の模倣ではありませんでした。視覚的には「Age of Wonders」のスーパー強化版と見間違えるほどで、多くの点でそれを凌駕していました。

革新的な戦術戦闘と多様な兵種

「Eador」が「Age of Wonders」にはない要素として突出していたのが、戦術戦闘システムです。たとえば、兵種には「耐力」の概念があり、これは「Battle Brothers」や「Total War」シリーズに通じる、非常に現代的な設計でした。耐久力の高いオークを森に誘い込み、耐力を消耗させることで有利に戦うといった、兵種間の特性を活かした奥深い戦略が楽しめます。また、探索中に発見する「カオスゲート」が悪魔の攻城戦イベントを引き起こしたり、外交イベントで「弓兵があなたに一矢報いた」と表示されれば、実際に戦闘画面で英雄の体に矢が刺さっていたりと、没入感を高める細やかな演出が光っていました。

「Age of Wonders」と「Master of Magic」の融合

「Eador」は、「Age of Wonders」の象徴的な複雑な魔法体系や神様DIYシステムは持たないものの、領地の建築ツリーを拡張し、「Heroes of Might and Magic」のような英雄スキルアップグレードと部隊を率いた戦術戦闘、「Master of Magic」の兵種アップグレードシステムといった要素を独自に組み合わせていました。これにより、「Eador」は「Age of Wonders」と「Master of Magic」という二つの古典的なシリーズの利点を同時に受け継ぎ、「キャンペーンのあるAge of Wonders」、あるいは「テンポが格段に良いMaster of Magic」と表現できるような、唯一無二の存在となっていたのです。

もしも、もっと輝けたなら…Eadorシリーズの惜しまれる点

しかし、この魅力的な「Eador」シリーズにも、惜しまれる点がありました。それは、ゲームデザインの方向性が曖昧だったことです。筆者は、「Age of Wonders」のようなシンプルで直接的な戦闘・探索システムを持ちながら、PvP対戦を促すことなく(PvPを支えるような大規模な魔法や技術ツリーも提供せず)、むしろ「Heroes of Might and Magic」のように面倒なキャンペーンをプレイさせようとした点が問題だと指摘します。

また、探索システムのためにデザインされた各種イベントや、非常に奥深い兵種相殺システムは、繰り返しプレイを重ねることでようやくその深みが感じられるようになっています。しかし、「Age of Wonders」シリーズの「昇神の戦い」のように、何ヶ月もかけてじっくりとプレイして「自分が神である」という没入感を味わうような機会が、「Eador」では少なかったのです。イベントの密度は低く、AIとの対戦もやや単調に感じられました。理想的なプレイ環境は、友人との協力対戦か、効率を過度に求めずに一人で高難易度をじっくりと楽しむことだったと、筆者は語っています。

「Eador」は確かに独自の深みと味わいを持っていました。筆者はこのゲームを「城主ロールプレイングゲーム」として捉え、ゆっくりと長くプレイすることで心を落ち着かせることができたと言います。しかし、「Age of Wonders」のように多くの「位面(次元)」や「業力(カルマ)」といった概念が設定されていたにもかかわらず、それらが展開されることなくシリーズが終わってしまったのは、本当に惜しまれます。本来であれば、中規模の「Age of Wonders」シリーズとして成長できたはずの、まさに幻の傑作だったのかもしれません。

元記事: chuapp

Photo by RDNE Stock project on Pexels

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