中国の有力バイオ医薬品企業、云顶新耀(Everest Medicines、HKEX: 1952.HK)が、10月21日に開催された投資家交流会で、新たな企業発展戦略を発表しました。新任取締役会主席の呉以芳(Wu Yifang)氏を迎え、自主開発と提携・買収を両輪とする「双輪駆動」戦略を推進し、グローバル市場での存在感を一層高めていく方針です。腎臓病や感染症、自己免疫疾患といった重要領域でのパイプラインが収穫期に入り、新たな成長期を迎える同社の動向に注目が集まります。
新体制で加速するグローバル戦略
今回の投資家交流会では、新たな経営陣の中核メンバーが顔を揃え、会社の最新の戦略計画、研究開発の進捗、そして中長期的な発展ロードマップが系統的に紹介されました。特に注目されたのは、新任の取締役会主席に就任した呉以芳氏の初登場です。
呉氏は今後、取締役会を主導し、会社の戦略的方向性を策定します。経営陣に対して戦略的な指針を提供するとともに、戦略的取引、研究開発のイノベーション、主要な利害関係者の管理など、重要な戦略的施策の実施を推進する役割を担います。これにより、会社の経営効率を大幅に向上させ、グローバル展開を強化し、より多くの革新的な新薬の研究開発と商業化を継続的に推進することで、云顶新耀の飛躍的な発展を実現することを目指しています。
また、会議では云顶新耀の筆頭株主である康橋資本(CBC Group)が、短期間のうちに会社の株式を減らす意向がないことを明らかにしました。これは、会社の戦略的な将来性と長期的な価値に対する確固たる自信を示すものであり、市場にさらなる信頼感を与える発表となりました。
「双輪駆動」戦略で新薬ポートフォリオを強化
今回の戦略投資家交流会では、云顶新耀の次の段階における戦略的な重点が明確にされました。同社は「双輪駆動」戦略の指針の下、自主研究開発とライセンス導入、買収、資本活用などを組み合わせることで、製品パイプラインを継続的に拡充し、商業的価値の最大化を目指します。
同時に、自主開発した製品の海外展開とグローバルな事業展開を加速し、より多くの患者に貢献することを使命としています。最終的には、世界をリードする総合的なバイオ製薬企業になることを目指しています。
主要パイプラインの進捗と成長予測
現在、云顶新耀は腎臓病、感染症、自己免疫疾患といった主要な治療領域において、その製品パイプラインが「収穫期」に入っています。特に、「老福康® (Nefecon®)」と「依嘉® (Xerava®)」はすでに持続的な商業化能力を確立しています。そして、「維澤平® (Etrasimod)」が次の確実な大型製品となり、同社に新たな成長の波をもたらすことが期待されています。
会社の最新データによると、2025年1月から9月までのNefecon®の販売収入は、すでに約10億人民元に達しています。中期業績発表後、同社はNefecon®の通年販売目標を12億から14億人民元と再見積もりし、さらに2026年には24億から26億人民元という高成長を維持する目標を設定しています。
革新的な研究開発プラットフォームと有望な新薬候補
自主研究開発の分野では、云顶新耀は革新的なmRNA腫瘍治療性ワクチンプラットフォームと自己生成CAR-Tプラットフォームを活用し、自社開発技術の障壁を強化しています。また、眼科などの高成長が期待される「ブルーオーシャン市場」にも積極的に進出し、中長期的な発展のための新たな成長曲線を開拓しています。
その中でも、全世界での権利を持つ次世代共有結合型可逆BTK阻害剤であるEVER001(シブチニブ)は、52週間の完全データにおいて、迅速、深部、かつ持続的な免疫学的・臨床的寛解を示しました。投薬中止後も効果が持続し、一部の患者では延長フォローアップ期間の最長104週間のデータでも良好な維持効果を示しており、シブチニブの高い安全性と良好な忍容性が実証されています。このプロジェクトはすでに臨床POC(概念実証)を完了しており、2026年にはPMN登録臨床試験およびIgAN、FSGS、MCDを含むII期バスケット試験を開始する予定です。同時に、同社の自己生成CAR-Tプロジェクトは、非ヒト霊長類(NHP)モデルでの前臨床概念実証を完了し、2025年末までにヒト臨床(FIH、初回ヒト投与試験)を開始する計画です。
まとめ
云顶新耀は、新体制のもと「双輪駆動」戦略と革新的なパイプラインを武器に、グローバル市場でのリーダーシップ確立を目指しています。特に有望な新薬候補や先進的なプラットフォームの開発は、世界の医療に新たな選択肢をもたらす可能性を秘めています。中国発のバイオ医薬品企業が世界市場で存在感を増す中、その動向は日本の医薬品業界や投資家にとっても見逃せないものとなるでしょう。
元記事: pedaily
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