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『羊蹄山之魂』は『対馬の魂』の進化か?北海道舞台のオープンワールドを徹底レビュー!

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『対馬島の魂』の続編として、Sucker Punch Productionsが手掛ける新作『羊蹄山之魂』が注目を集めています。舞台は日本の北の大地、北海道。前作の熱狂的なファンにとって、待望の新作はどのような体験をもたらすのでしょうか? 本記事では、中国メディアchuapp.comのレビューを基に、その魅力と課題を深掘りします。果たして、日本を舞台にした歴史オープンワールドゲームは、もう飽和状態なのでしょうか? 『羊蹄山之魂』が示す、開発者の「用心」とは一体何なのか、日本の読者の皆さんと共に探っていきましょう。

『対馬の魂』が北海道へ!北の大地で侍の魂を継ぐ

『羊蹄山之魂』は、そのタイトルが示す通り、前作『対馬島の魂』の続編として登場しました。舞台は、モンゴル襲来時の対馬から一転、遥か北の地、北海道へと移ります。ゲーム開始から10時間以上を費やし、最初の主要エリア「羊蹄草原」を探索し終えた筆者は、これが単なる続編ではない「新しいゲーム」であると強く感じたと言います。

慣れ親しんだ操作感、そして「魂」の継承

前作をプレイした人であれば、すぐに馴染める直感的な操作感は健在です。全ての筋肉記憶が通用し、これまでの経験がそのまま活かせるとのことで、ファンにとっては嬉しいポイントでしょう。しかし、その一方で、「あまりに似すぎていて、新鮮味に欠ける」という評価も聞かれます。前作の良かった点も悪かった点も引き継いでいるため、斬新な驚きは少ないかもしれません。それでも、開発元Sucker Punchが『対馬島の魂』以来培ってきたデザイン思想の延長線上にある作品として、評価に値する部分も多く見られます。

量産型とは一線を画す「丁寧な作り込み」

本作は、画期的な才能や創意に満ちているわけでも、ゲーム内の世界構築に膨大な手間をかけているわけでもありません。歴史考証に深くこだわるわけでもなく、17世紀初頭の北海道の生活様式やアイヌ民族の文化を忠実に再現しているわけでもありません(前作との違いが見られない内装なども指摘されています)。しかし、開発チームは「一つのゲームを丁寧に作り込む」という点に心を砕いています。一つ一つのミッションや野外での遭遇に、しっかりとしたスクリプト、カットシーン、そしてユニークな報酬が用意されており、プレイヤーは段階的に新しい要素を体験できるよう設計されています。

この「丁寧さ」こそが、限られた開発予算の中でもゲームが量産型ゲーム特有の「型にはまった印象」になることを防ぎ、独特の個性を生み出していると筆者は評価しています。全体としては「浅い」印象は残るものの、随所に感じられる開発者の「用心」が、本作を特別なものにしているのです。

進化と課題が見え隠れするアクションシステム

ゲーム全体の印象は『対馬島の魂』と酷似しており、一目見ただけで続編だと分かるほどです。オープンワールド、優れたアートデザイン、そして色彩豊かな表現は健在で、北海道の広大な草原、紅葉、銀杏、ラベンダーが織りなす風景は、まるで水墨画のようにプレイヤーの目を奪います。広大なマップは大型建築物が少なく、散策の自由度が高い一方で、主要ミッションはほぼ一本道で、自由度は限られています。NPCとの共闘や、風土人情を紹介するユニークなサブクエストも多く、物語性を高める工夫が凝らされています。

多種多様な武器を操る主人公「篤姐」

戦闘システムも前作を踏襲しており、プレイ経験者ならすぐに順応できるでしょう。前作の主人公「仁」が一本の打刀で戦い抜いたのに対し、本作の主人公「篤姐」は、双刀、大太刀、長槍、鎖鎌といった様々な武器を使いこなします。これは『仁王』や『浪人ライズ』といった作品をプレイした人には馴染み深いシステムかもしれません。

戦略性を高める投擲武器とカウンター

正面戦闘における最大の変更点は、武器のドロップと投擲武器の導入です。敵から奪った武器を投げつけることで、大ダメージを与えたり、体勢を崩させたりすることが可能になりました。これは、複数の敵に囲まれた際に状況を打開する強力な手段となり、戦闘に新たな戦略性を加えています。また、敵の「武装解除攻撃」に対して、タイミングよく重攻撃を繰り出すことで、敵を無力化できるカウンターシステムも導入されており、戦闘はよりスムーズで刺激的になっています。

影に潜む「戦鬼」としての葛藤は?

潜入システムは前作から大きな変化はなく、敵AIも300年の時を経ても進化していないと筆者は皮肉っています。本作もまた、ステルスゲームとしては「硬派」ではありません。発見されてもペナルティが少なく、死体隠しの概念もないため、プレイヤーは気軽に隠密行動を楽しめます。長弓が早期に入手でき、遠距離からの暗殺が容易である点も健在です。前作では「戦鬼」の道を選ぶこと自体が、武士道と葛藤する主人公の物語と深く結びついていましたが、本作ではストーリーの出発点が異なるため、その葛藤が希薄になっている点が惜しまれます。

物語と演出に込められたメッセージ

叙事的な演出においては、やや簡素な印象を受けます。ソニー傘下の他のAAAタイトル、例えば『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』や『The Last of Us Part II』と比較すると、キャラクターアニメーションや表情の豊かさ、カメラワークの多様性において差は歴然です。多くのカットシーンが、二人の人物が向かい合って話すという構図で進行し、遠景の美しい風景や水墨画のようなスタイルで視覚的な工夫が凝らされています。これは巧みな手法であり、最終的な効果も悪くはありませんが、やはり他の大作と比べると「簡素さ」は否めません。

一方で、本作は歴史考証に深くこだわるよりも、「ゲーム体験」そのものに焦点を当てています。同年に発売された『アサシンクリード シャドウ』とは方向性が全く異なり、『羊蹄山之魂』は歴史の細部を忠実に再現することよりも、プレイヤーが楽しめるゲームプレイの提供を優先しているのです。この「用心」は、プレイヤーが純粋にゲームを楽しむための配慮とも言えるでしょう。

まとめ:『羊蹄山之魂』が切り拓く未来

『羊蹄山之魂』は、『対馬島の魂』の基本的な要素を踏襲しつつ、北海道という新しい舞台といくつかの戦闘システムにおける新機軸を打ち出しました。派手な革新性よりも、「ゲームを丁寧に作り込む」という開発者の強い意志が随所に感じられる作品です。歴史考証の深さでは他の追随を許さない『アサシンクリード シャドウ』とは異なるアプローチで、日本の歴史オープンワールドゲームの可能性を示しています。日本のゲーム市場において、Sucker Punchが提供するこの「魂」の物語が、今後どのような評価を得ていくのか、そして日本のゲーム開発にどのような影響を与えるのか、引き続き注目していく価値があるでしょう。

元記事: chuapp

Photo by Phil Evenden on Pexels

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