Home / テクノロジー / AI・アルゴリズム / 中国Micro-Nano Core、1億元超調達!3D存算一体AIチップで大規模モデル推論の新時代を拓く

中国Micro-Nano Core、1億元超調達!3D存算一体AIチップで大規模モデル推論の新時代を拓く

AI chip, 3D chip - 中国Micro-Nano Core、1億元超調達!3D存算一体AIチップで大規模モデル推論の新時代を拓く

中国のAIチップ開発企業、杭州微納核芯電子科技有限公司(Micro-Nano Core)が、1億元(日本円で約20億円)を超えるBラウンド戦略的資金調達を完了しました。同社が世界で初めて開発したとされる「三次元存算一体(3D-CIM™)AIチップ」は、大規模モデルの推論における「高性能・低消費電力・低コスト」という長年の課題を解決する可能性を秘めています。この画期的な技術は、今後のAI市場、特にエッジAI分野に新たな時代を切り開くと期待されており、その動向に注目が集まっています。

中国AIチップ企業Micro-Nano Coreが1億元超の資金調達を達成

Micro-Nano Coreは、AIチップ業界の世界的リーダーとして、この度1億元超のBラウンド戦略的資金調達を成功させました。今回のラウンドは、蓝驰创投(BlueRun Ventures)がリードインベスターを務め、中芯聚源(SMIC Juyuan)、锦秋基金(Jinqiu Fund)、君科丹木(Junke Danmu)、助推投资(Zhutui Investment)など、中国のトップティア投資機関が共同で出資しています。これは、同社の「三次元存算一体(3D-CIM™)」という革新的なチップ技術が、AI演算能力の応用において市場からいかに強く期待されているかを示すものです。

この資金調達は、Micro-Nano Coreが世界最速かつ量産可能な3DエッジAIチップの提供を加速させるための強力な推進力となるでしょう。AI時代の「チップ」を巡る競争において、新たな章を開く重要な一歩と言えます。

AI Agentの普及が推進する大規模モデル推論チップ市場

大規模モデルの進化に伴い、AI Agent(インテリジェントエージェント)は単なるツールから意思決定のパートナーへとその役割を変えつつあり、産業革命を牽引する存在として注目されています。中国国務院が最近発表した「『人工知能+』行動の深化実施に関する意見(国発〔2025〕11号)」では、2027年までにスマート端末の普及率を70%に達する目標が掲げられています。

世界の主要テクノロジー企業も、2035年には世界のスマートエージェント数が9000億台に達し、演算能力の需要が10万倍に増加すると予測しています。エッジデバイスでのAIデプロイメントは、プライバシー、レイテンシー、コスト、信頼性の面でクラウドよりも優位性があるため、エッジ・フォグ・クラウド協調型の大規模モデル推論の必要性が高まっています。権威ある調査機関Omidaは、世界のエッジAIチップ市場が2024年の20億米ドルから2028年には167億米ドルに拡大すると予測しており、この分野の急成長を裏付けています。

大規模モデル推論チップは、「高性能」「低消費電力」「低コスト」という三つの大きな課題に直面しています。まず、高性能はTPS(Tokens Per Second)の向上を意味し、大規模モデル推論の速度にとって極めて重要です。次に、低消費電力はエッジデバイスではバッテリー寿命の延長と低放熱を、クラウド側では運用電力コストと冷却システム費用の削減を意味します。最後に、低コストはAI Agentアプリケーションの普及とアクセシビリティを実現するための基盤となります。AI大規模モデル時代において、三次元(3D)積層技術は高性能を実現するための不可欠な選択肢として業界の主流なコンセンサスとなっていますが、依然として「高性能+低消費電力+低コスト」の“不可能の三角形”を完全に打破するには、さらなる技術統合と最適化が必要です。

「不可能の三角形」を打破する画期的な3D-CIM™チップ技術

Micro-Nano Coreは、浙江省北京大学情報技術高等研究院でインキュベートされた企業です。同社のチームは2018年から存算一体(CIM: Computing in Memory)技術の研究を開始し、革新的なアプローチでCIMの基盤に「3D近接メモリ計算」と「RISC-Vと存算一体の異種アーキテクチャ(RV-CIM™)」を融合させました。そして2023年には、世界で初めて「三次元存算一体(3D-CIM™)」アーキテクチャを提唱し、長年の課題であった「高性能+低消費電力+低コスト」の“不可能の三角形”を打破しました。

具体的には、「3D近接メモリ計算 + 存算一体」の組み合わせが、チップの性能・消費電力・面積(PPA: Performance-Power-Area)において圧倒的な優位性を実現します。この技術により、複雑な計算をメモリに近い場所で行うことで、データ移動によるボトルネックを解消し、効率を大幅に向上させることが可能となります。

まとめ

Micro-Nano Coreの「三次元存算一体(3D-CIM™)」AIチップは、大規模モデル推論における既存の課題を解決し、AIの可能性を広げる画期的な技術として、その一歩を踏み出しました。特にエッジAIやAI Agentの普及が加速する中で、「高性能・低消費電力・低コスト」を同時に実現できるチップは、今後のAI市場の競争力を大きく左右するでしょう。

今回の資金調達は、この革新的な技術が商業化段階へ移行し、市場に投入されるための重要なステップとなります。日本企業にとっても、このような高性能かつ効率的なAIチップの登場は、新たなAI製品やサービスの開発における重要な選択肢となり、将来的な協業の機会も生まれるかもしれません。中国のスタートアップが世界のAIチップ市場で存在感を増している現状を鑑み、今後の技術開発と市場動向を注視していく必要があるでしょう。

元記事: pedaily

Photo by Pachon in Motion on Pexels

タグ付け処理あり:

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

AI特集

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

関連リンク

にほんブログ村 ニュースブログ ITニュースへ