Huaweiの最新スマートフォン「Mate 80」シリーズが、通信業界に新たな風を吹き込む革新的な機能を搭載し、大きな注目を集めています。それは、ネットワークが一切届かない圏外エリアでも、まるで電波があるかのように自由にメッセージの送受信や音声通話が可能な「暢連無網通信(Chànglián Wúwǎng Tōngxìn)」技術です。中国Huawei端末BG CTOの李小龍(リ・シャオロン)氏が航空機内でこの機能のテストに成功したと発表し、その実用性が証明されました。まるで未来の通信が現実になったかのようなこの技術は、特に災害大国である日本にとっても非常に魅力的なものとなるでしょう。
圏外でも繋がる!Mate 80シリーズの画期的な「暢連無網通信」
航空機内での実証実験、そして日常と非常時での価値
今回注目されている「暢連無網通信」は、2.4GHz帯を使用し、ネットワーク環境に依存せず通信を可能にする技術です。Huawei端末BG CTOの李小龍氏は、飛行中の航空機内で同僚との間でこの機能をテストし、メッセージの送受信と音声通話に成功。「空中でネットワークなしの通信」の実現可能性を実証しました。
李小龍氏によると、中国国内では地上信号のカバー範囲が非常に充実しているため、日常シーンでこの機能が使われる機会は少ないかもしれません。しかし、山間部や海外、災害時など、通常の通信ネットワークが利用できない極限環境下においては、その価値は計り知れません。
通信距離に関しては、実験室のデータでは極限モデルで最大7km、開けた平坦な場所では約1kmの通信が可能とされています。実際のパフォーマンスは、機種や環境によって多少異なります。
利用条件と対応機種
この「暢連無網通信」機能を利用するには、いくつかの条件があります。
- 両方のデバイスが、Huawei独自の「暢連」連絡先として登録されていること。
- 両方のデバイスが、「星閃技術(Xīngshǎn Jìshù、NearLinkの可能性)」のカバー範囲内にあること。
- ネットワークがない状況下で、「暢連」アプリの連絡先インターフェースから利用可能かどうかの表示を確認できます。
この革新的な機能は、HarmonyOS 6以降のシステムを搭載した以下の機種で利用可能です。Mate 80シリーズ、Mate X7シリーズ、Mate XTs、Pura 80全シリーズ、nova 14 Ultra、nova 14 Proなどの最新モデルが対応しています。
災害時に真価を発揮する「無網応急通信」
13km、コンクリート壁も貫通する驚異の緊急通信
さらに注目すべきは、Huawei Mate 80シリーズが初めて搭載する「無網応急通信(Wúwǎng Yìngjí Tōngxìn)」技術です。これは、都市災害や屋外救助といった緊急時に際立った性能を発揮します。
なんと、最大13kmの接続距離を誇り、3枚のコンクリート壁を貫通して通信が可能という驚異的な能力を持っています。この機能は、中国広電(China Broadcasting Network)が推進する700MHz帯の低周波緊急通信ソリューションとも技術的な連携を図っています。
中国広電は、700MHz帯を「黄金周波数帯」と称しています。その理由は、伝送距離が長く、回折能力が強く、透過性に優れているためです。この周波数帯を利用した緊急通信システムは、従来の基地局ネットワークに依存せず、山間部や廃墟など極限環境下でも多層の障害物を貫通し、被災者へ正確に到達できるとされています。
平時も緊急時も。「平急両用」通信システムの展望
「暢連無網通信」は、ネットワークがある時でも通常通り使用できます。近くにいるネットワーク圏外の「暢連」連絡先からのメッセージや通話リクエストを受信し、24時間以内に返信することが可能です。
これにより、例えばアウトドアで探検中のチームメンバーが分散し、一部がネットワーク信号を失った場合でも、この技術を通じて連絡を取り合うことができるなど、アプリケーションシナリオが大きく広がります。
中国広電は、今後も700MHz帯をスマート緊急対応や公共安全などの分野で革新的に応用し、「平時も緊急時も使える(平急両用)」現代的な通信システムの構築を推進していくと表明しています。
まとめ:日本の私たちにとっての可能性
Huawei Mate 80シリーズに搭載されたこれらの通信技術は、地震や台風など自然災害が多い日本にとって、非常に大きな意味を持つと言えるでしょう。通信インフラが寸断された状況下でも連絡を取り合える手段があることは、人命救助や安否確認において極めて重要です。
特に、最大13kmの通信距離と障害物貫通能力を持つ「無網応急通信」は、救助活動の効率を劇的に向上させる可能性を秘めています。また、普段使いのスマートフォンが非常時にはライフラインとなる「平時・緊急時両用」の考え方は、日本の防災対策においても参考にすべき点が多いのではないでしょうか。
今後のHuaweiの動向、そしてこのような画期的なオフライン通信技術が世界中でどのように普及し、私たちの生活や安全に貢献していくのか、引き続き注目していきたいと思います。
元記事: pcd
Photo by Andrey Matveev on Pexels












