中国の人気ゲームメディア「触乐(chuapp)」のコラム「触乐怪话」から、現代のエンターテイメントの形を深く掘り下げる記事をお届けします。筆者が熱中するゲームの「没入感」と、時間の有効活用という視点。それに対し、意識的に避けるショート動画での「時間の浪費」への葛藤。そして、自身が知らぬ間に身近に浸透していた「ショートドラマ」という新たな現象まで、体験談を交えながら語られます。デジタルコンテンツが生活に深く入り込む今、私たちはどのように時間と向き合っているのでしょうか。
没入感こそがゲームの醍醐味
筆者は大のゲーム好きで、「没入感のあるゲーム」に時間を費やすことを「時間を有効活用している」と感じています。ゲームにおける没入感とは何か、どのようなゲームが没入感をもたらすのかは、プレイヤー間で常に議論されるテーマです。筆者にとっての没入感は、プレイヤーが『ダークソウル』の「灰の審判者」や『エルデンリング』の「褪せ人」のように主人公と一体になる体験、あるいは『ゼルダの伝説』のリンクのように言葉を持たない主人公を通して仮想世界の人生を追体験することだと語ります。幼い頃からファンタジーの世界に魅了されてきた筆者にとって、没入感のあるゲームは現実と仮想の境界を曖昧にし、ただ過ぎ去るはずだった時間を手の届く冒険へと変える「充実した時間」なのです。
ショート動画の「時間の浪費」と新たな現象「ショートドラマ」
「時間を消磨する」ショート動画への偏見
しかし、筆者はショート動画に対しては「偏見を抱いている」と正直に認めます。まとまった時間を大切にする筆者にとって、細切れの時間を埋めるショート動画は「時間を浪費するもの」に他なりません。画面を機械的にスワイプし続け、次の動画に目を奪われることを期待するものの、気づけば何時間も経ち、何も成し遂げていない虚無感だけが残るといいます。そのため、普段はショート動画を極力見ないようにし、仕事で必要に迫られて初めて中国版TikTok「抖音(Douyin)」をダウンロードしたほどです。
知らないうちに身近に広がる「ショートドラマ」
一方で、ショート動画の流行に乗る形で近年急速に普及している「ショートドラマ」の存在を、筆者はつい最近まで知りませんでした。以前、おばあ様が視聴していた「月収3000元のエアコン修理工と30代の裕福な女性のお見合い」という動画が、実は商品を宣伝するための十数分にわたる「ショートドラマ」であったことに、後になって気づいたといいます。また、筆者が取材で「紅果(ホンカオ)」というショートドラマプラットフォームの存在を知り、先日訪れた店舗の店主が視聴しているのを見て、「知らないうちに身近な人々に浸透していた」その影響力に驚きを隠せません。
まとめ:現代のエンタメ消費と時間の価値
筆者の体験は、現代のデジタルエンターテイメントが私たちの時間とどのように向き合っているかを示唆しています。ゲームが提供する「没入感」と「時間の有効活用」に対し、ショート動画やショートドラマは「時間の消費」という異なる側面を持ちます。特に、中国では短尺コンテンツが急速に進化し、人々の日常に深く根ざしていることがうかがえます。日本においても、ショート動画の視聴時間は増加の一途を辿り、今後はショートドラマのような新たな形式も普及するかもしれません。私たちは、多様なエンターテイメントに囲まれる中で、自分にとって「充実した時間」とは何か、改めて問い直す必要があるでしょう。
元記事: chuapp
Photo by Déji Fadahunsi on Pexels












