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中国ロボット「雲深処」、5億元超調達後IPO準備へ!「杭州六小龍」の上場攻勢

Chinese robot futuristic robot - 中国ロボット「雲深処」、5億元超調達後IPO準備へ!「杭州六小龍」の上場攻勢

中国のロボット開発企業「杭州雲深処科技(Yunqi Tech)」が、IPO(新規株式公開)に向けて本格的に動き出しました。Cラウンドで5億元(日本円で約100億円以上)を超える巨額の資金調達を完了した直後の発表であり、わずか半年間で累計10億元(約200億円以上)を調達しています。同社は、中国ロボット業界で注目される「杭州六小龍」と呼ばれる有力企業群の一角を占め、IPOへの動きを加速させることで、その勢いを世界に示そうとしています。主力製品である高性能ロボット犬「絶影(Zueying)」や「山猫(Lynx)」シリーズは、すでに多岐にわたる産業分野で活躍。今回のIPO準備は、中国ロボット産業のさらなる発展を象徴する出来事として、広く注目を集めています。

急加速するIPOへの道のり

2025年12月23日、杭州雲深処科技(以下、「雲深処」)は、浙江証券監督管理局に対し、IPO指導登録を提出しました。これは、同社が上場に向けて正式なステップを踏み出したことを意味します。特筆すべきは、このIPO指導登録提出のわずか半月前、雲深処が5億元を超えるCラウンド資金調達を成功させていたことです。この資金調達には、14社以上の機関投資家が参加し、その関心の高さがうかがえます。さらに、今年下半期だけで2回の資金調達を完了しており、累計調達額は10億元を突破。短期間での連続した巨額調達は、同社への期待の表れと言えるでしょう。

また、雲深処はIPOへの準備をさらに加速させるため、11月には株式会社化(中国語で「股改」)を完了しています。企業形態を有限責任会社から株式有限会社へ変更することで、上場企業としての基盤を固めました。過去の事例では、宇樹科技(Unitree Robotics)や楽聚機器人(Leju Robotics)といった同業他社も、株式会社化から上場指導開始までの期間がわずか2ヶ月でした。雲深処が株式会社化からわずか1ヶ月でIPO指導登録に踏み切ったことは、その上場への強い意志と迅速な行動力を明確に示しています。

「杭州六小龍」の躍動:中国ロボット市場を牽引する精鋭たち

今回の雲深処のIPO準備は、「杭州六小龍」と呼ばれる中国ロボット業界の強力な勢力の中で特に注目されています。「杭州六小龍」とは、中国の杭州市に拠点を置く、革新的な技術を持つ6社のロボット関連企業を指す言葉で、現在、そのうちの半分がすでにIPOへの道を歩み始めています。

  • 同じくスマートロボット分野の宇樹科技(Unitree Robotics)は、2025年7月18日にIPO指導登録を開始し、わずか132日で検査を完了するという、中国A株市場でのIPO指導期間の最短記録を樹立しました。
  • 群核科技(Coolgua)はすでに香港証券取引所に上場申請を提出し、「グローバル空間スマート分野における第一株」を目指しています。
  • 強脳科技(StrongMind)も、8月の報道によると、13億ドル以上の評価額で1億ドル規模のIPO前資金調達を交渉中であり、香港または中国本土での上場を見据えています。

これらの動きは、「杭州六小龍」が中国ロボット産業の新たな牽引役として、国内外の市場に大きな影響を与えつつあることを示しています。

雲深処の技術と実績:ロボット犬の「絶影」と「山猫」

2017年11月に設立された雲深処は、浙江大学の制御科学・工学学院の副教授であり博士課程指導教員でもある朱秋国氏と、同じく浙江大学の研究室出身の李超博士によって共同創業されました。現在の筆頭株主であり、実質的支配者は朱秋国氏であり、一貫した行動を取る者と合わせて株式の32.60%を保有しています。

雲深処が自社開発した「絶影」シリーズと「山猫」シリーズのロボットは、同社のコア製品であり、その高い技術力が評価されています。これらのロボットは、電力巡回、防犯巡視、測量探査、公共救助、パイプライントンネル検査、金属精錬、建築測量、教育研究など、多岐にわたる環境で活用されています。例えば、2024年12月には、「絶影」シリーズのロボット犬がシンガポール電力グループの電力送電ケーブルトンネルに導入され、中国国内の企業としては初めて海外の電力システムにロボットが採用された事例となりました。

これらの実績は、雲深処のロボットが過酷な環境下でも高い性能を発揮し、実用性、信頼性において国際的な水準に達していることを示しています。

まとめ

中国のロボット産業は、技術革新と市場の拡大を背景に、飛躍的な成長を遂げています。特に「杭州六小龍」のような先駆的企業群がIPOを目指す動きは、この業界全体の勢いを象徴するものです。雲深処の巨額資金調達と迅速なIPO準備は、その技術力と市場での可能性に対する投資家の高い評価を物語っています。高性能ロボット犬「絶影」や「山猫」シリーズが国内外で活躍する姿は、ロボットが社会の様々な分野で不可欠な存在となりつつあることを示唆しています。

このような中国ロボット企業の躍進は、日本の産業界にとっても注目すべき動向です。将来的には、技術提携や市場競争といった形で、日本市場にも大きな影響を与える可能性があります。ロボット技術のさらなる進化と社会実装の加速は、私たちの生活や産業のあり方を大きく変えていくことでしょう。雲深処をはじめとする中国のロボット企業の今後の動向から目が離せません。

元記事: pedaily

Photo by Pavel Danilyuk on Pexels

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