中国の自動運転技術が世界を驚かせています。あの百度(Baidu)の自動運転部門「Apollo Kuaipao(アポロ・クアイパオ)」が、アラブ首長国連邦のAutoGo社と手を組み、アブダビで一般向けの完全無人運転タクシーサービスを正式に開始しました。これは中国企業として初の海外における本格的な無人運転商用プロジェクトであり、世界のスマートモビリティに新たな歴史を刻む画期的な一歩です。中東の象徴的な観光地ヤス島から、未来の移動体験が現実のものとなります。
中東の地に新章!中国発の無人運転サービスがアブダビで始動
中国のテクノロジー大手百度が手がける自動運転部門「Apollo Kuaipao」と、アブダビの自動運転モビリティ企業AutoGoとの戦略的提携により、世界に先駆けて中東の地で完全無人運転タクシーサービスがスタートしました。この取り組みは、中国の自動運転企業が海外で初めて一般市民向けにサービスを提供する商業プロジェクトであり、世界のスマートモビリティ分野における新たな転換点として注目されています。
初期の運行エリアとして選ばれたのは、アブダビを代表する観光地ヤス島です。フェラーリワールドやワーナー・ブラザース・ワールドといった国際的なテーマパークが集中し、一日平均5万人以上の観光客が訪れるこの人気スポットで、Apollo Kuaipaoの第6世代無人運転車両がAutoGoの専用アプリを通じて24時間サービスを提供します。将来的には、アブダビ市全域へとサービスを拡大していく計画です。現地の交通当局も、この提携が地域の交通効率を大幅に向上させ、利用者に先進的な移動体験を提供すると期待を寄せています。
過酷な環境を乗り越えた「スピード」と「信頼」
この画期的なプロジェクトの実現には、Apollo Kuaipaoの卓越した技術力と迅速な展開が不可欠でした。2025年3月にアラブ首長国連邦市場に参入して以来、わずか4ヶ月という短期間で、公開道路での完全無人運転テストを完了。特に中東特有の高温や砂塵といった過酷な環境下でも、車両の安定性と安全性が実証されました。
そして2025年11月には、アブダビで初の完全無人運転商用運行ライセンスを取得。これに続き、AutoGoとの大規模なフリート展開計画が本格的に始動しました。両社は2026年中に数百台規模の無人運転車両を現地に投入し、中東地域で最大規模となる完全無人運転フリートを構築する予定です。この取り組みは、中東のスマートシティ化を加速させるだけでなく、世界における自動運転技術の商業化を牽引するモデルケースとなるでしょう。
グローバル展開と日本の未来への示唆
アブダビだけでなく、Apollo Kuaipaoは隣接するドバイ市場でも目覚ましい進展を見せています。最近、ドバイ道路交通局(RTA)から完全無人運転テストの許可を取得し、現地で唯一この種のテストを実施できる企業となりました。すでに初の海外オペレーション基地も稼働しており、車両配車センターや遠隔監視システム、緊急対応チームを完備。中東の特殊な道路状況に合わせて、砂塵防止や高温時の放熱性能など、車両の特定性能の最適化も徹底して行われています。
2025年10月時点で、Apollo Kuaipaoの自動運転サービスは国内外22都市に展開され、累計1,700万回以上の移動サービスを提供しています。海外事業が全体の15%を占める中、アブダビはシンガポールに次ぐ、同社にとって2番目の完全無人商用運行市場となります。企業担当者によると、今後3年間で中東や東南アジアなどに新たに5つの地域運営センターを建設し、三大陸をカバーする広大な自動運転サービスネットワークを構築する計画です。
この中国企業の積極的なグローバル戦略は、日本のモビリティ業界にも大きな示唆を与えます。技術開発だけでなく、過酷な環境下での実証と迅速な商業化、そして国際的なパートナーシップによる展開は、日本の自動運転技術が世界市場で存在感を高める上で参考となる点が多いでしょう。未来の移動がどのように変わっていくのか、その最前線から目が離せません。
元記事: pcd
Photo by Moussa Idrissi on Pexels












