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オンラインゲームでのコレクションは「精神のよりどころ」?中国ゲーマーの深層心理

gaming collectibles - オンラインゲームでのコレクションは「精神のよりどころ」?中国ゲーマーの深層心理

幼い頃、誰もがお気に入りの漫画やオモチャを大切に集めた経験があるのではないでしょうか。デジタル化が進む現代では、ゲーム内の「コレクション」がそうした収集欲を満たす新たな形として定着しています。特にオンラインゲームにおいて、単なるアイテム集めを超えた深い「精神的な価値」や「物語」を見出すゲーマーの存在は、日本のプレイヤーにとっても非常に興味深いものとなるでしょう。

シングルプレイとオンライン、収集の価値観の違い

幼少期から続く収集癖、その変遷

筆者は幼少期から収集が好きでした。綺麗な表紙の漫画、ウルトラマン怪獣のフィギュア、そしてPCゲーム『スポア』で他プレイヤーが作った奇妙な生物や建築物まで、様々なものを集めては友人と共有してきました。自作のデータパックをネット掲示板で公開し、同好の士と分かち合う喜びを知っていたのです。

現代では、収集要素を持つゲームはますます増えています。Ubisoftのオープンワールドでマップの「?」マークを全て消し込むことに熱中するプレイヤーや、『スカイリム』や『フォールアウト』の世界で物資を貪欲に集める「ハムスター党」と呼ばれるプレイヤーも少なくありません。

数値達成か、感情的価値か?シングルプレイの収集

しかし、筆者はそうしたシングルプレイゲームでの網羅的な収集にはあまり積極的ではありません。なぜなら、彼にとってシングルプレイゲームの収集は、多くの場合、数値的な達成度やコンプリートが目的であり、「感情的な価値」を得るためではないからです。シングルプレイゲームで得られる感情的な価値は、むしろゲーム内で練り込まれた興味深い人物や物語から来るものだと感じています。

オンラインゲームで紡がれる「私だけの物語」

『World of Warcraft』での没入型収集体験

筆者の収集癖が最も顕著に表れるのは、オンラインゲームの世界です。シングルプレイと比較して、オンラインゲームでは収集を通じて感情的な価値を得る効率がはるかに高いと彼は語ります。その理由は、オンラインゲームのデザインがプレイヤー間の共有をより促すようになっているからです。

例えば、筆者は10年以上にわたり、『World of Warcraft(魔獣世界)』で膨大な量のアチーブメント、装備の「幻化」(見た目変更)、マウントなどを収集し続けています。新規プレイヤーが入ってくるたびに、彼は自身のコレクションを紹介し、その喜びを共有するのです。

『World of Warcraft』の収集品は、その世界の背景設定や物語、あるいはBlizzardの他のゲームコンテンツと深く結びついています。幼い頃からBlizzard作品を愛してきた筆者にとって、これらの収集品は強い「情懐」(思い出や愛着)を呼び起こし、高い没入感を与えます。彼は、愛する世界を「真剣に体験する」ために、自分のキャラクターを地域のロールプレイングに合わせた姿に変え、その地の人々、出来事、物に深く感情移入しながらプレイを楽しんでいます。装備の幻化を地域や物語に合わせて頻繁に変えることで、Blizzardが創造した壮大な世界への没入感を高めているのです。

『Valorant』で共有する「音とビジュアルの物語」

近年、筆者が熱中しているのは、競技性の高いFPSゲーム『Valorant(無畏契约)』の武器スキン収集です。最初は『オーバーウォッチ』のような「TTK(敵を倒すのにかかる時間)」が長いゲームに慣れていたため、『Valorant』の速い展開に戸惑ったと語ります。しかし、友人との付き合いでプレイし始めたことが転機となりました。

友人たちとプレイする中で、彼らは様々なスタイルの銃器スキンを筆者に貸してくれました。当初はスキンの違いが操作感に影響するとは考えていなかったものの、実際に撃ってみると驚きました。『Valorant』のスキンは、銃身のデザインが個性的なだけでなく、それぞれに独自の射撃音がカスタマイズされているのです。例えば、「RGX 11z Pro」セットの「ファントム」は硬質な電子音が特徴的で、ヘッドショットを狙いたくなるようなフィードバックがあります。対照的に、ネオン調の「ホログラムポップ」セットの「ファントム」は、Q弾むような軽快な音で、ゲーム内のキュートなキャラクターたちにもよく合います。これらの音と視覚のディテールが、筆者がスキンを収集する動機となり、各スキンにまつわる独自の「物語」を心の中で紡ぎ出すようになりました。

Riot Gamesは、スキンに純粋な音とビジュアルのテンプレートを提供し、ゲーム内のテキスト情報を極力減らすことで、プレイヤーが自らスキンと『Valorant』の世界観の繋がりを連想する余地を与えています。このアプローチは武器のコンセプトを抽象化し、プレイヤー一人ひとりが異なる感情を抱くことを可能にします。eスポーツ選手がシンプルなスキンを選ぶのに対し、筆者のように友人とのカジュアルなプレイを楽しむプレイヤーは、その日の気分や手応え、友人のニーズに合わせて様々なスキンを選び、そこから自発的な物語を育んでいます。

まとめ:収集が紡ぐ「私」と「私たち」の物語

筆者にとって、物理的なコレクションであれデジタルなコレクションであれ、その存在意義は単なる無尽蔵な蓄積ではありません。『World of Warcraft』では、収集品は世界への「内向きの没入」を深めるツールであり、Blizzardが丹念に築き上げた壮大な「ウォーゾーン」へより深く溶け込むためのものでした。一方、『Valorant』では、収集は「外向きの共有」であり、音とビジュアルの体験、そして友人との交流を通じて、各スキンの意味を共に構築し、ゲーム内での異なるインタラクションの喜びを感じるためのものです。

オンラインゲームの世界は、まさにプレイヤーたちが共同で演じる舞台です。そこで集められたアイテムたちは、最終的にプレイヤー自身が構築する「物語」の断片となります。生活や収集から生まれるこれらの叙事が微細な繋がりを絶えず生み出すからこそ、コレクションは真の温かみを帯び、私たちを魅了し続けるのでしょう。

元記事: chuapp

Photo by Erik Mclean on Pexels

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