中国のアニメ映画『浪浪山小妖精(ランランシャン・シャオヤオジン)』が、公開初日の低調な成績から異例の大ヒットを記録し、中国国内での興行収入が17億元(日本円で約340億円)を突破したことが明らかになりました。当初の予想をはるかに上回るこの成功は、中国映画市場における「口コミ」の絶大な影響力を改めて示すものとして注目されています。
無名からの大逆転劇!驚異の口コミ効果
中国メディア「gamersky」の報道によると、映画『浪浪山小妖精』は、2024年10月18日16時10分時点で、累計興行収入が17億元を突破しました。これは、公開当初の状況からは想像もつかないような快挙です。
中国アニメ映画が興行収入17億元突破の快挙
『浪浪山小妖精』は、2024年8月2日に公開されました。しかし、初日の興行収入はわずか3500万元(約7億円)で、上映回数も全体の20%に満たないという、決して順風満帆とは言えないスタートでした。一般的な大作映画と比較すると、その数字はかなり低いものでした。ところが、ここから映画の運命は大きく好転していきます。
低調なスタートから「豆瓣(Douban)」評価で巻き返し
この作品を救ったのは、中国版IMDbとも呼ばれる高名な映画レビューサイト「豆瓣(Douban)」における圧倒的な高評価でした。同サイトで8.6点という高得点を獲得したことで、観客の間で「面白い」という口コミが急速に広がり始めました。
この口コミ効果はすさまじく、公開初週末の興行収入は1.33億元(約26.6億円)にまで伸び、さらに翌週には単日興行収入が1億元(約20億円)を突破する日も現れました。そして8月10日には、同時期に公開された大作『南京照相館(南京写真館)』を抜いて、デイリー興行収入ランキングでトップに躍り出たのです。まさしく「6週連続の逆転劇」と呼ぶにふさわしい展開でした。当初4億元(約80億円)と予測されていた最終興行収入は、最終的に17億元へと修正され、公開から約2ヶ月を経てついにその目標を達成しました。
中国映画市場の成長と「浪浪山小妖精」の意義
『浪浪山小妖精』の成功は、単なる一作品のヒットに留まりません。これは、中国のアニメーション制作技術の向上と、観客が作品の「質」を重視するようになった証拠とも言えるでしょう。宣伝や上映規模に頼るのではなく、純粋な内容の面白さが観客の心をつかみ、市場を動かす力を持っていることを示しています。
低予算や限定的な上映回数でスタートした作品が、口コミの力で最終的に大作を凌駕する結果を生み出したことは、中国映画産業における新しいビジネスモデルの可能性を示唆しています。特に、若い世代を中心に影響力を持つオンラインレビューサイトの存在が、作品の命運を大きく左右する時代になったと言えるでしょう。
まとめ
『浪浪山小妖精』の成功は、中国映画市場における「口コミマーケティング」の重要性を再認識させる事例となりました。作品の質が評価されれば、初期の不利な状況をも乗り越え、驚くべき成功を収めることができるという希望を、クリエイターたちに与えるものでもあります。
日本でもアニメーションは人気ジャンルですが、中国のアニメーション作品も近年、そのクオリティを急速に高めています。今後、このような「口コミヒット」が中国市場でさらに増え、日本市場にも進出してくる可能性も十分に考えられます。中国アニメ映画の今後の動向に、引き続き注目していきたいところです。
元記事: gamersky
Photo by Artem Podrez on Pexels












