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Gree董明珠会長「後発=追随者ではない」冷蔵庫市場の野心とシャオミとの攻防

Dong Mingzhu, Gree refrigerator - Gree董明珠会長「後発=追随者ではない」冷蔵庫市場の野心とシャオミとの攻防

中国家電業界の巨頭、Gree(格力)の董明珠(ドン・ミンジュ)会長が、冷蔵庫市場への本格参入に対する外界の疑問に対し、衝撃的な一言を放ちました。「後発者=追随者ではない」。この発言は、Greeの冷蔵庫事業への並々ならぬ自信と、単なる市場参入にとどまらない深い戦略を浮き彫りにしています。2018年の晶弘电器(Jinghong Electric Appliance)買収から水面下で技術を磨き、最近では全自動化冷蔵庫工場を公開。かつてシャオミ(Xiaomi)との間で繰り広げられた激しい競争の火花が、今度は冷蔵庫市場で再燃するのでしょうか。中国家電市場の新たな局面を、董会長の言葉とGreeの戦略から読み解きます。

Gree董明珠会長、「後発者≠追随者」発言の真意

冷蔵庫市場への静かなる布石:買収から独自技術へ

Greeが冷蔵庫市場に参入したのは、実は最近のことではありません。2018年には安徽晶弘电器を買収し、正式に冷蔵庫市場へ足を踏み入れています。晶弘电器はすでに成熟した冷蔵庫の生産技術とチームを擁しており、この買収によってGreeは既存の生産ラインを直接手に入れ、その後の発展の基盤を築きました。

しかし、当初Greeは冷蔵庫事業を大々的に宣伝することなく、製品の磨き込みに注力していました。そして最近、董会長が全自動化された冷蔵庫工場を披露したことで、ようやく外界はGreeの冷蔵庫分野における野心に気づかされたのです。既存企業を買収して迅速に市場に参入し、その後は自主研究開発を通じて核となる競争力を確立する。この戦略は、新しい分野への参入時間を短縮しつつ、その後のイノベーションの余地を確保する、非常に明確なものでした。

自信の裏付け:全自動化工場と「買わないのは間違い」発言

シャオミとの熾烈な攻防:過去の「10億元賭け」から特許紛争まで

Greeの冷蔵庫事業への参入に対して、外部からは懐疑的な声も少なくありません。「エアコンのトップ企業であるGreeが冷蔵庫で成功するのか」「単に市場のパイを分け合いたいだけでは」といった意見です。これらの疑問に対し、董明珠会長はインタビューで次のように反論しました。「単に追随するだけであれば、確かに冷蔵庫は作れるでしょう。しかし、それが良い冷蔵庫とは限りません」。彼女は、Greeが建設した全自動化冷蔵庫工場は、システム設計から核となる技術に至るまで、すべて自主開発であり、単なる“丸写し”ではないと強調しました。

董会長の自社製品に対する揺るぎない自信は、以前から明らかです。2025年8月には中国ブランドフェスティバルで「Greeの洗濯機や冷蔵庫を使わないのは、あなたが犯した間違いです」と公言し、物議を醸しました。この発言は、品質に対する絶対的な自信と捉える向きもあれば、消費者に「道徳的な縛り」をかけるものだと批判する声もありました。しかし、彼女の多くの発言から見ても、その自信は一貫しており、表現方法が直接的であるだけだと言えるでしょう。

対照的に、Greeのシャオミに対する態度はより厳しいものです。2013年にはシャオミの雷軍(レイ・ジュン)CEOとの間で「10億元賭け」が成立し、両社の競争は家電分野にまで波及しました。シャオミがエアコン市場に参入した際、董会長は繰り返し、シャオミが「貼牌生産(OEM)」「技術の空洞化」であり、低価格で市場秩序を乱していると公然と批判しました。

さらに2024年には、Greeとシャオミの間で特許紛争も勃発しました。Greeは当初、シャオミ公式旗艦店の扇風機が特許侵害していると訴え、185万元の賠償を求めましたが、その後、侵害したのはシャオミのエコシステム企業であり、シャオミ自体とは無関係であることが判明しました。この後も董会長は番組内で「シャオミのエアコンが特許侵害で50万元を賠償した」と発言しましたが、シャオミの広報担当者がこれをすぐに否定するなど、両社の攻防は続いています。

中国家電市場の未来:Greeとシャオミ、それぞれの戦略

後発ながらも躍進するシャオミの家電事業

このような激しい対立にもかかわらず、シャオミの家電市場でのパフォーマンスは依然として目を引きます。シャオミは「後発者」でありながら、独自の大型家電工場を建設し、エアコンの販売台数は前年比65%増、冷蔵庫の出荷量も大幅に増加しています。しかし、シャオミ家電の技術力に対する市場の評価は分かれており、一部の消費者はその技術力を疑問視しています。

イノベーションを追求するGreeと、多様化を進めるシャオミ

Greeの戦略は、董明珠会長の言葉通り、真の技術革新と品質へのこだわりを強調しています。一方、シャオミはスマートホームエコシステムとコストパフォーマンスを武器に、市場での存在感を高めています。この二つの巨頭の競争は、中国家電市場のイノベーションを加速させ、消費者に多様な選択肢を提供するでしょう。日本の家電メーカーにとっても、中国市場のこのようなダイナミックな動きは、今後の競争戦略を考える上で非常に注目すべき点と言えます。

元記事: pcd

Photo by Mark McCammon on Pexels

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