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米NSA、中国国家授時中心をサイバー攻撃!スマホ脆弱性悪用1000回超の詳細を中国が公表

cyber attack smartphone - 米NSA、中国国家授時中心をサイバー攻撃!スマホ脆弱性悪用1000回超の詳細を中国が公表

中国の国家安全機関が、米国国家安全保障局(NSA)による大規模なサイバー攻撃の詳細を公表しました。標的となったのは、中国の「国家授時中心」という国の重要な時間標準インフラで、なんと1000回以上に及ぶ攻撃が実施されたとのこと。さらに驚くべきことに、この攻撃には特定の海外ブランド製スマートフォンの脆弱性が悪用されていたと指摘されています。国家間のサイバー攻防の新たな局面を浮き彫りにする今回の発表は、私たちのデジタル生活にも警鐘を鳴らすものとなるでしょう。

サイバー攻撃の全貌:中国がNSAの攻撃を詳細に暴露

中国国家安全機関の発表によると、今回のサイバー攻撃は、国家時間標準センターとして機能する「国家授時中心」を狙ったものでした。この機関は、高精度な時間同期サービスを提供する、いわば国の「時間の心臓部」とも言える重要インフラです。国家インターネット応急センター(CNCERT)による詳細な分析と追跡の結果、一連の攻撃の全体像が明らかになりました。

攻撃の初期段階:スマートフォンを介した情報窃取

攻撃は2022年3月に始まりました。NSAは、特定の海外ブランド製スマートフォンのショートメッセージサービス(SMS)の脆弱性を悪用し、国家授時中心の職員10数名の個人情報を秘密裏に監視しました。これにより、スマートフォンの連絡先、SMS履歴、写真、位置情報などの機密データが不正に窃取されたとされています。

内部ネットワークへの侵入と偵察

2023年4月、NSAは「三角測量作戦(Triangle Operations)」が公になる直前、窃取したスマートフォンからのログイン認証情報を利用して、国家授時中心のコンピューターシステムへ複数回にわたり侵入しました。主に北京時間の深夜に行われたこれらの侵入では、内部ネットワークの構築状況が偵察されたとのことです。「三角測量作戦」とは、過去にApple製品を標的としたスパイウェア攻撃として報じられた大規模な監視活動を指すものです。

重要インフラへの攻撃計画

さらに、2023年8月から2024年6月にかけて、NSAは新型ネットワーク戦闘プラットフォームを導入し、国家授時中心の複数の内部業務システムに対して浸透活動を実施しました。その目的は、高精度な地基授時航法システムといった国の重要な科学技術インフラへの本格的な攻撃を開始することにあったと、中国側は主張しています。

巧妙な手口と見え始めた限界:NSAの技術評価

今回の事件を通じて、NSAのサイバー攻撃における技術レベルは依然として世界をリードする水準にあることが示されました。その攻撃手法には、以下の特徴が見られます。

高度な隠蔽性

NSAは、正規の業務デジタル証明書の使用、Windowsシステムモジュールの偽装、プロキシネットワーク通信などを駆使し、不正な活動を巧妙に隠蔽しました。さらに、アンチウイルスソフトウェアのメカニズムを深く研究することで、検知を効果的に回避する能力も持ち合わせていました。

多層暗号化通信

サイバー攻撃ツールは、通常のTLS通信をはるかに超える暗号強度を持つ多層的なループ型暗号化通信方式を採用していました。これにより、通信トラフィックの解読と復元は極めて困難を極めたとされています。

慎重かつ周到な活動

NSAは活動期間中、制御下のホストを包括的に監視し、ファイルの変更やシステム再起動といった異常な原因を徹底的に調査していました。これにより、攻撃が発覚するリスクを最小限に抑えようとしたことが伺えます。

動的な機能拡張

標的環境に応じて、異なるネットワーク攻撃ツールモジュールを動的に組み合わせて展開する能力も備えていました。これは、統合された攻撃プラットフォームが柔軟な拡張性と標的適合能力を持つことを示しています。

しかし、中国側はNSAの攻撃について、「その全体的な革新性には欠け、一部のプロセスには弱点がある」とも指摘しています。これは、度重なる情報漏洩事件に追い詰められた結果、技術のアップグレードが停滞し、ボトルネックに直面している可能性を示唆しているとも考えられます。

まとめ:サイバー空間の現実と日本への示唆

今回の中国国家安全機関による発表は、国家間のサイバー戦がいかに巧妙で執拗であるかを改めて浮き彫りにしました。特に、海外ブランド製スマートフォンの脆弱性が国家レベルの攻撃に悪用されたという事実は、私たちの日常的なデジタルデバイスのセキュリティに対する意識を大きく変えるべきだと警鐘を鳴らしています。

国家の重要インフラが標的となることは、電力、通信、金融といった私たちの生活に直結する基幹システムも同様のリスクに晒されていることを意味します。日本にとっても、このようなサイバー攻撃は決して対岸の火事ではありません。特定の国や地域の製品に依存しすぎないサプライチェーンの多様化、そしてサイバー防衛能力の強化は喫緊の課題と言えるでしょう。

私たち個人ユーザーも、OSやアプリケーションを常に最新の状態に保つこと、不審なメッセージやリンクに注意することなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが、国家レベルのサイバー脅威から身を守る第一歩となります。

元記事: mydrivers

Photo by Mikhail Nilov on Pexels

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