来年、2025年10月1日、小惑星「2025 TF」が地球に異常接近する予測が報じられました。地表からわずか419kmという、国際宇宙ステーション(ISS)と同じ高度を通過する見込みです。直径は1~3m程度と小型ながら、驚くべきはその発見タイミング。現状の観測システムでは、この種の小型天体の発見がギリギリになるケースが多く、地球防衛における課題が浮き彫りになっています。本記事では、この小惑星の軌道と、地球近傍天体(NEO)監視の現状、そして未来の展望について解説します。
驚きの接近予測!小惑星2025 TFの軌跡
複数の宇宙機関の報告によると、小惑星「2025 TF」は来年2025年10月1日、地球に極めて近い距離を通過すると予測されています。具体的には、米国東部時間10月1日(水)午後8時47分(北京時間10月2日午前8時47分、日本時間では2025年10月2日午前9時47分)に、南半球上空を地表からわずか419kmの距離で通過する予定です。これは、国際宇宙ステーション(ISS)の高度とほぼ同じであり、多くの人工衛星の軌道よりも低い高さです。
この小惑星の直径は、観測によって1.2~2.7メートル(または0.9~3メートル)と推定されています。地球の中心からの最接近距離は約6790kmで、これは地球と月の平均距離のわずか0.02倍に相当します。来年、北京時間午前7時49分(日本時間午前8時49分)に最接近するとみられています。
ギリギリで発見される「見過ごされた天体」
小惑星「2025 TF」は、地球に最接近するタイミングで初めて観測されることになります。これは、米アリゾナ大学月惑星研究所に属するカタリーナ・スカイ・サーベイが、キットピーク天文台のBok望遠鏡を用いて初めて検出する予定です。データによると、2025 TFの軌道は著しい楕円形で、近日点では金星軌道の内側深くまで入り込み(0.676天文単位)、遠日点では火星軌道の外側まで伸びています(2.56天文単位)。公転周期は約2.06年、軌道傾斜角は9.1°です。
今回の接近は、2020年11月14日に地表から383kmを通過した小惑星「2020 VT4」に次ぐ記録的な近さとなるでしょう。しかし、直径数メートルの小型天体は、その体積の小ささと反射率の低さから、現在の監視システムでは「網の目をすり抜ける魚」となりがちです。すでに3万8千個の地球近傍小惑星がカタログ化されていますが、小型の天体は依然として発見が困難な課題となっています。
進む宇宙探査と地球防衛の未来
欧州宇宙機関(ESA)は、このような小型天体が大気圏に突入しても、通常は高度40~70kmで燃え尽き、火球となったり、小さな隕石として落下したりするだけで、大規模な衝突リスクは低いと指摘しています。
現在、ATLASやカタリーナ・スカイ・サーベイなど複数の巡回システムが稼働していますが、それでも小惑星の発見が遅れることは珍しくありません。例えば、過去の記録を持つ小惑星「2020 VT4」は、地球を通過してから15時間後にようやくその存在が確認されました。しかし、中国の天問二号のような深宇宙探査ミッションの推進や、次世代の広角望遠鏡の配備が進むことで、将来的には地球近傍の小型天体に対する事前警戒体制の確立が期待されています。
まとめ
来年2025年10月に予測される小惑星「2025 TF」の超接近は、地球近傍天体(NEO)の監視がいかに重要であるかを改めて浮き彫りにする出来事です。現時点での衝突リスクは低いものの、もし予測が外れたり、未発見のより大きな天体が接近したりする可能性を考慮すると、地球防衛はSFの世界の話ではなく、現実的な課題であると言えるでしょう。
日本を含む世界各国が、NEOの早期発見と軌道予測技術の向上に協力し、データを共有することで、「網の目をすり抜ける魚」を減らす努力が求められます。これは宇宙安全保障だけでなく、災害対策の観点からも極めて重要な取り組みであり、今後の宇宙技術の発展と国際協力に期待が高まります。
元記事: gamersky
Photo by Tara Winstead on Pexels












