中国のテック大手Huaweiが、独自OS「HarmonyOS 6」の最新アップデートで、一部のMatePad Proシリーズなどのタブレット向けに「ネットワークネイバー」機能を導入しました。これにより、ユーザーは同一のローカルネットワーク内にあるPCやNASなどの共有ファイルに、タブレットから直接アクセスできるようになります。これまでサードパーティ製アプリやクラウドサービスを介していたファイル共有が、より手軽に、そしてスムーズに行えるようになる画期的な機能強化として注目を集めています。ビジネスシーンでの利用価値も高く、Huaweiのクロスデバイス連携戦略における重要な一歩と言えるでしょう。
「ネットワークネイバー」機能で変わるタブレット体験
HarmonyOS 6の新機能とは?
今回追加された「ネットワークネイバー」機能は、簡単に言えば、タブレットからローカルネットワーク内の共有ファイルに直接アクセスできるようにするものです。例えば、オフィスでPCに保存した資料や、自宅のNAS(ネットワーク接続ストレージ)に保管している写真や動画に、Huaweiのタブレットから直接アクセスし、閲覧・編集が可能になります。これにより、デバイス間でファイルをやり取りする際の手間が大幅に削減されます。
現在この機能に対応しているのは、HUAWEI MatePad Pro 13.2 2025、HUAWEI MatePad Pro 11 2024、HUAWEI MatePad Pro 13.2、HUAWEI MatePad Pro 12.2 2024、HUAWEI MatePad Pro 12.2 2025、そしてHUAWEI MatePad Miniといった一部のMatePad ProシリーズおよびMiniモデルです。この機能は、Microsoft Windowsなどでも使われているSMB(Server Message Block)プロトコルのバージョン2.0以上をサポートしており、広く普及しているNASやPCのファイル共有機能との連携が可能です。ただし、古いSMB 1.0プロトコルには現在のところ対応していません。
簡単な設定でファイル共有を実現
「ネットワークネイバー」機能の使い方は非常にシンプルです。まずは、タブレットとアクセスしたいデバイスが同じWi-Fi(WLAN)ネットワークに接続されていることを確認します。
- タブレットのファイルマネージャーを開き、左側のメニューバーから「ネットワーク」を選択します。
- システムが自動的にローカルネットワーク内のアクセス可能なデバイスをスキャンし、一覧表示します。
- 目標のデバイスを選択した後、そのデバイスで設定されているアクセスアカウントとパスワードを入力します。(パスワードが設定されていない場合は、匿名ログインを選択することも可能です。)
- 次回以降のログインを簡略化したい場合は、「認証情報を記憶する」オプションにチェックを入れます。
一度接続されたデバイスは「自分のデバイス」リストに表示され、いつでも共有ファイルにアクセスできます。不要になった接続は、右クリックメニューから簡単に切断でき、その際には保存された認証情報も同時にクリアされます。
今後の展望と技術的な詳細
現在の制限と未来の進化
現在のバージョンでは、タブレットはあくまで他のデバイスにアクセスするクライアント側としてのみ機能します。つまり、タブレット自身のファイルをネットワークネイバー機能を使って他のデバイスに共有することはできません。
しかし、Huaweiの公式発表によると、将来のアップデートでは「サーバー機能」が追加される予定です。これにより、ユーザーはファイルマネージャーを通じて特定のフォルダへのアクセス権限を設定し、ユーザー名、パスワード、アクセス権限をカスタマイズすることで、タブレットから他のデバイスへの双方向ファイル共有が可能になる見込みです。さらに、現在Sambaプロトコルのみのサポートですが、将来的にはFTPやWebDAVといった一般的なファイル転送プロトコルにも対応範囲を拡大し、クロスデバイスの互換性をさらに向上させる計画です。
オフィス利用に最適、高速転送も実現
この新機能は、特にオフィス環境での利用に最適化されています。ユーザーは、サードパーティのアプリケーションやクラウドサービスを経由することなく、PCやNASに保存された作業文書にタブレットから直接アクセスできます。これにより、作業効率が向上し、よりスムーズなワークフローが実現します。
実際のテストでは、ギガビットイーサネット環境下で、大容量ファイルの転送速度が50MB/s以上と安定して記録されており、日常的なオフィス利用には十分な性能を発揮します。ただし、一部のユーザーからは、匿名ログイン機能が特定のNASデバイスで互換性の問題を起こすというフィードバックも寄せられており、今後のアップデートでの改善が期待されます。
まとめ
HuaweiのHarmonyOS 6に搭載された「ネットワークネイバー」機能は、タブレットの利便性を大きく向上させる重要なアップデートです。これにより、デバイス間の垣根がさらに低くなり、よりシームレスなファイル共有体験が実現します。現在はクライアント機能のみですが、将来的なサーバー機能の追加やプロトコルの拡張により、タブレットがオフィスや家庭におけるデジタルハブとしての役割をさらに強化することが期待されます。
日本の読者の皆様にとっても、Huaweiの提供するエコシステムが、今後どのように進化し、私たちのデジタルライフを豊かにしていくのか、引き続き注目していく価値があるでしょう。
元記事: pcd












