中国のテクノロジー大手ファーウェイが、待望の新型三つ折りスマートフォン「Mate XTs 非凡大師」を深センで開催された発表会で正式に披露しました。今回の発表で最も注目されたのは、約4年ぶりに同社独自の「Kirin(キリン)」チップが搭載された点です。これは、米国からの制裁下で独自のサプライチェーン構築を進めてきたファーウェイが、国産チップ供給において完全な自律制御を実現したことを市場に強くアピールするものです。常務取締役兼端末BG CEOの余承東(リチャード・ユー)氏は、「ファーウェイを超えられるのはファーウェイだけだ」と語り、その揺るぎない自信と技術力を世界に示しました。
「Kirin 9020」チップ復活と国産サプライチェーンの確立
今回発表された新型三つ折りスマートフォン「Mate XTs」には、最新の「Kirin 9020」チップが搭載されています。Kirinチップがファーウェイの発表会で公に言及されたのは、2021年以来、実に4年ぶりとなります。この空白期間は、米国の輸出規制により先端半導体の調達が困難になった影響を受けてのものでした。しかし、今回の発表は、ファーウェイがこの困難を乗り越え、国産チップのサプライチェーン全体で自律的な制御を確立したことを市場に伝える明確なメッセージです。
余承東氏は発表会で、「究極の美学、究極の工芸、究極の革新の集大成」と称される「Huawei ULTIMATE DESIGN 非凡大師」のロゴを正式に発表しました。この「非凡大師」(非凡なるマスター)というブランドは、伝統と現代の美学を融合させ、時代の卓越した才能への敬意を込めた、同社のハイエンド戦略を象徴するものです。
Mate XTsの魅力を彩る4つのカラーバリエーション
ファーウェイ Mate XTs 三つ折りスマートフォンは、その革新的な技術だけでなく、デザイン面でも注目を集めています。今回、新たに以下の4つの魅力的なカラーバリエーションが提供されることが発表されました。
- 玄黒(ミステリアスブラック)
- 皓白(ピュアホワイト)
- 柘紫(トパーズパープル)
- 瑞紅(ラッキーレッド)
これらのカラーは、「究極の美学、究極の工芸、究極の革新の集大成」という「Ultimate Design 非凡大師」の哲学を具現化し、ユーザーに多彩な選択肢を提供します。
まとめ:ファーウェイの逆襲と今後の展望
ファーウェイの新型三つ折りスマホ「Mate XTs 非凡大師」の発表は、単なる新製品の披露に留まらず、同社が逆境の中で築き上げた技術的独立とサプライチェーンの自律性を世界に示す重要な一歩となりました。特にKirinチップの復活は、中国の半導体産業全体にとっても大きな節目と言えるでしょう。
「ファーウェイを超えられるのはファーウェイだけ」という余承東氏の言葉は、自社技術への絶対的な自信と、常に現状を打破し続けるという強い意志の表れです。今後、この「非凡大師」ブランドが、グローバル市場でどのような存在感を示すのか、そして日本市場においてもどのような影響を与えるのか、その動向に注目が集まります。
元記事: gamersky
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