2025年8月25日、中国国家新聞出版署からゲームの「版号」(ライセンス)に関する最新情報が発表されました。今月は合計173件のゲームが承認され、そのうち国産ゲームが166件、輸入ゲームが7件となりました。これにより、2025年の版号発行総数は早くも1119件に達し、中国ゲーム市場の活況ぶりを改めて示しています。特に、多種多様な新作や注目度の高いタイトル、そして独立系ゲームの躍進が見られるなど、現在の中国ゲーム業界のトレンドを探る上で非常に興味深い内容となっています。今回は、この最新の版号発行状況を詳しく見ていきましょう。
中国ゲーム市場の活況:版号発行状況の概観
2025年8月の版号承認は、国産ゲーム166件、輸入ゲーム7件の合計173件と、先月と比較して増加傾向にあります。輸入版号も途切れることなく発行されており、海外タイトルの中国市場参入も活発です。特筆すべきは、今年の累計承認数がすでに1119件(国産1050件、輸入69件)に達している点です。これは、中国政府によるゲーム産業への規制が緩和され、市場全体が再び成長軌道に乗っていることを強く示唆しています。
プラットフォーム別内訳と注目作
今月承認された国産ゲームの内訳を見ると、「カジュアルパズル」カテゴリーの割合がさらに減少し、約23.5%(39件)となりました。これは、より複雑で没入感のあるゲーム体験を求める傾向が強まっていることを示唆しています。
- ゲーム機(PS5)ゲーム:上海星遊紀の『星烬・燭耀山海』が唯一のタイトルとして承認されました。
- 純クライアントゲーム(PC):Bilibili(B站)の『逃离鸭科夫』と、上海蝶同の『灰境行者』の2タイトルが承認。
- モバイル・クライアント両対応:17タイトル。
- 純モバイルゲーム:残りの146タイトル。
注目を集めるタイトルとしては、Bilibiliの『逃离鸭科夫』が挙げられます。アヒルを主人公にした萌え系の俯瞰視点シューティングゲームで、そのユニークなコンセプトが話題となっています。また、網易雷火の『天下:万象』、霊犀互娱の『宗師之上』、胖布丁ゲームの『边缘空间』といった大手・中堅メーカーのタイトルも含まれており、多岐にわたるジャンルのゲームが市場に投入される予定です。
国産ゲームの多様な進化
注目タイトルと開発トレンド
今月の版号リストには、革新的なゲームや既存IPを活用した作品が多数含まれています。特に注目すべきは、PCとモバイルの両方に対応し、最近のゲーム展示会でも度々取り上げられたクトゥルフテーマの独立系ゲーム『神之一手』が承認されたことです。中国の単機(シングルプレイ)ゲーム市場が徐々に盛り上がりを見せる中で、独立系ゲーム開発者が国内市場に目を向ける機会が増えていることが伺えます。
また、網易雷火、霊犀互娱、愷英網絡、三七互娱、四三九九(『弾弾小隊』)、冰川網絡、中青宝といった主要なパブリッシャーも複数の版号を獲得しており、競争が激化しつつも市場全体の成長を牽引しています。
IP展開と独立ゲームの台頭
さらに、オンライン小説やボードゲームのIP(知的財産)を活用したゲームも承認リストに登場しました。上海阅娱の『凡人修仙伝:星海仙途』(オンライン小説)、广州龙暢の『斗破蒼穹:斗帝之路』(オンライン小説)、上海游卡の『三国殺:智定乾坤』(ボードゲーム)などがその例です。既存の強力なIPをゲーム化することで、幅広いユーザー層へのアプローチを狙う戦略が続いています。
輸入ゲームと版号変更の動向
注目の海外タイトル
今月承認された輸入ゲーム7件の中にも、注目すべきタイトルがあります。
- 騰訊(Tencent)の『卡厄思梦境』:韓国Smilegate傘下のチームが開発したダークファンタジーのローグライクカードゲームです。
- Bilibiliの『嘟嘟脸悪作劇』:オートチェスとターン制カードバトルを融合させた萌え系ゲームで、日本のサブカルチャーに親和性の高いデザインが特徴です。
輸入版号が安定して発行されていることは、中国市場が引き続き海外の優良コンテンツを求めている証拠であり、日本のゲームメーカーにとっても参入のチャンスが広がっていると言えるでしょう。
既存タイトルの拡大戦略
版号情報変更の申請も13件あり、既存の成功タイトルが新たなプラットフォームやコンテンツ展開を模索していることが分かります。
- 騰訊の『天涯明月刀・世界』:PCクライアント版の追加申請。
- 無端科技の『矩阵:零日危機』:PS5、Xbox版の追加申請。
これらの動きは、多様なデバイスでのゲーム体験を提供し、より多くのユーザーを獲得しようとする企業の戦略が反映されています。
まとめ:中国ゲーム市場の未来
2025年8月の版号発行状況は、中国ゲーム市場が着実に成長し、多様なコンテンツが花開いている現状を示しています。国産ゲームのクオリティ向上とジャンルの多様化、大手企業の戦略的なIP活用、そして独立系ゲームの台頭は、今後の市場をさらに面白くするでしょう。また、輸入版号の継続的な発行は、海外の優れたゲームが中国市場に流入する可能性を示しており、日本のゲームメーカーにとっても大きなビジネスチャンスとなり得ます。中国市場の動向は、今後も世界のゲーム業界に大きな影響を与え続けることでしょう。
元記事: chuapp
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