Home / 日常に潜む恐怖:中国メディアが絶賛する日本のフェイクドキュメンタリーホラー『TXQ FICTION』の魅力

日常に潜む恐怖:中国メディアが絶賛する日本のフェイクドキュメンタリーホラー『TXQ FICTION』の魅力

found footage horror creepy everyday scene - 日常に潜む恐怖:中国メディアが絶賛する日本のフェイクドキュメンタリーホラー『TXQ FICTION』の魅力

中国の人気ゲームメディア『触乐(チュールー)』のコラム『触乐怪话(チュールーグァイホア)』が、最近注目を集めるホラー映画のジャンル、フェイクドキュメンタリー形式の恐怖について深掘りしています。特に筆者が最近魅了されているのが、日本の「TXQ FICTION」シリーズ。一見するとごく普通の日常が、ある日を境に「どこかおかしい」不気味な様相を呈し、じわじわと心の奥底に染み込むような恐怖へと変わっていく……。手持ちカメラの粗い映像やブレ、夜間撮影の不鮮明さがかえって想像力を掻き立て、まるで実際にその場に居合わせるかのような臨場感で視聴者を惹きつけます。今回は、中国の視点から絶賛される日本のフェイクドキュメンタリーホラーの魅力に迫ります。

「日常に潜む恐怖」を極めるフェイクドキュメンタリー

筆者が最近夢中になっているのは、フェイクドキュメンタリー形式のホラー映画です。1999年の画期的な作品『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』をはじめ、『パラノーマル・アクティビティ』や『クローバーフィールド/HAKAISHA』などが有名です。これらの作品が人気を集める理由は、手持ちカメラ特有の粗さやブレ、夜間撮影時の不鮮明さが、一瞬映り込む正体不明の影を一層恐ろしく見せることにあります。さらに、舞台設定が非常にリアルで日常に根ざしているため、「日常に潜む恐怖」を最大限に引き出すことができるのです。

最近の作品では、自撮りやライブ配信といった形式も取り入れられています。登場人物が恐怖に怯える際、パニックに陥った表情が画面いっぱいに広がり、その後、携帯電話が地面に投げつけられ、奇妙な映像が映し出されることで、視聴者の背筋をさらに冷やさせます。そんな中、筆者が特に気に入っているのが、日本のフェイクドキュメンタリーホラーシリーズ「TXQ FICTION」です。このシリーズは現在、『石永菊江を探して』、『飯沼一家に謝罪する』、そして『魔法少女山田』の3作品が公開されており、個人的には『飯沼一家に謝罪する』が最もリアルで、「じわじわと後から恐怖がこみ上げてくる」作品だと感じています。直接的な恐怖描写はほとんどなく、せいぜい怪奇現象がいくつか見られる程度ですが、その撮影手法と真相の暴き方が非常に巧みで、ドキュメンタリーと見紛うほどのリアリティが追求されています。また、登場人物たちの人間関係の葛藤もまた、視聴者をゾッとさせる要素となっています。

『飯沼一家に謝罪する』が描く「細思恐極」なリアリティ

この映画の主要なストーリーは比較的シンプルです。20年前、経営難に陥っていた飯沼一家四人は、賞金を獲得するためあるバラエティ番組に出演しようとします。そのために、彼らは民俗学の教授に「開運儀式」を依頼しました。その後、一家は番組の全ての挑戦をクリアし、見事大賞を勝ち取ります。しかし、その喜びも束の間、飯沼一家は間もなく火災で全員が命を落としてしまうのです。

数年後、かつて開運儀式を行った民俗学の教授が、深夜番組に突然出演し「飯沼一家に謝罪する」と告白した後、消息を絶ちます。これが視聴者の間で怪奇現象に関する議論を巻き起こしました。番組制作チームは、飯沼一家と教授に一体何が起こったのかを解明するため、取材調査を開始します。その調査方法は非常に地道で、当時一家を知っていた近隣住民やバラエティ番組の制作スタッフなどを一人ずつ訪ね歩くというものです。事件から20年が経過しているため、多くの人々は記憶が曖昧だったり、連絡が取れなかったりします。彼らは自分の覚えている部分を語り、次に事情を知っていそうな他の人物を紹介していくのです。そうして、一つ一つ手がかりが解き明かされていき、ついに真の事情を知る人物に出会ったとき、誰もが想像していたものとは全く異なる真相が明らかになるのです。

現実と非現実の境界を揺るがす演出

『飯沼一家に謝罪する』の最大の魅力は、綿密な聞き込み調査による真相の解明だけでなく、あまりにもリアルな撮影と役者の自然な演技にあります。この作品の「偽ドキュメンタリー感」は、手持ちカメラによる画面のブレや不鮮明さにとどまりません。あらゆる非正規な撮影や匿名撮影の視点、そして取材対象者が口ごもったり、時には撮影チームを追い返そうとしたりする、きわめてリアルな反応までもが再現されています。ほとんどの時間、私はこれがホラー映画であることを忘れ、まるで本物のドキュメンタリー番組を見ているかのような感覚に陥りました。街頭インタビューのシーンなどは、普段私が見ている日本のバラエティ番組と全く区別がつかないほどです。

この徹底したリアリティが、怪奇現象が現れた際の一般人の「異常な行動」の不気味さを一層際立たせています。髪を振り乱したり、地面を這い回ったりする必要はありません。ただ静かに特定の場所にじっと立ち尽くしたり、日用品で作られた奇妙な小道具を取り出したりするだけで、見事に「人間ではない」異界の雰囲気を醸し出すことに成功しているのです。制作チームや視聴者は直接的な恐怖事件を経験しなくとも、真相を知った後、彼らの世界を見る目は、もはや以前とは違うものになっているように感じられます。

「後室ゲーム」にも通じる、日常の「ねじれ」

『飯沼一家に謝罪する』が作り出す恐怖の雰囲気は、かつて流行したホラーゲームのジャンルである「後室ゲーム(Backrooms)」と似ていると筆者は感じています。閉鎖空間や生存圧力といった舞台設定こそありませんが、「日常に潜む恐怖」を抽出する点においては、非常に巧みに作り込まれています。現実の中のほんの些細な「ねじれ」こそが、もしかしたら霊的な存在が「浸透」している場所なのかもしれません。まるで「後室」が醸し出す「どこかおかしいけれど、なぜかわからない不気味さ」のように、普通の光景が背筋を凍らせるほどの恐怖へと変貌するのです。

まとめ

この「TXQ FICTION」シリーズは、まさに耳新しい体験を提供してくれる作品であり、強くお勧めします。特に『飯沼一家に謝罪する』は、恐怖を直接的に煽るのではなく、日常に潜む不穏さや人間の心理描写を通じて、じわじわと恐怖を募らせる点で、ホラーが苦手な方でも挑戦しやすいでしょう。中国のゲームメディアが注目する日本のフェイクドキュメンタリーホラーを、ぜひ一度ご覧になってみてください。

編集:祝思斉(カフェイン駆動型ライター)

元記事: chuapp

Photo by cottonbro studio on Pexels

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

AI特集

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

関連リンク

にほんブログ村 ニュースブログ ITニュースへ