スウェーデンの名門トラックメーカー「スカニア」が、中国市場向けに投入する国産版セミトレーラーヘッドが、意外な形で中国のネットユーザーの話題をさらっています。中国工業情報化部(工信部)の最新新車リストに登場した新型モデルの中国語エンブレムに、なんと一般的なPCフォントである「Microsoft 雅黒(マイクロソフト ヤーヘイ)」がそのまま使用されていることが発覚。そのあまりの「素朴さ」が車体のデザインと著しくミスマッチだと、多くの批判が噴出しているのです。「スウェーデン人は大失敗をやらかした!」という声も上がる、この異例の騒動に迫ります。
スカニア中国産モデルに衝撃のロゴ
今回、中国工信部の新車リストに登録されたのは、スカニアが中国国内で生産するセミトレーラーヘッド(型番: SAS4261GGN001)です。従来のスカニアの力強く洗練されたデザインとは一線を画し、この国産モデルの車両フロント部分とリア部分には、新たに中国語で「斯堪的納維亞(スカニア)」と表記されたエンブレムが取り付けられています。この中国語エンブレム自体は、現地市場へのローカライズの一環として理解できるものですが、問題はその「デザイン」にありました。
デザインと不釣り合いな「Microsoft 雅黒」フォント
多くのネットユーザーが驚きを隠せないのは、この中国語エンブレムに使用されているフォントが、何らアートワーク処理やデザイン的な工夫が施されていない、標準的な「Microsoft 雅黒」であることが明らかになった点です。高級車ブランドとして知られるスカニアの車体デザインと、この簡素なPCフォントの組み合わせは、あまりにも不自然で「生硬(せいきょう)」(不自然でぎこちない)に見えると酷評されています。
ネット上では「スウェーデン人は大失敗をやらかした!」と揶揄する声が多数上がり、スカニアのブランドイメージを損ねるのではないかという懸念まで示されています。このフォント選定が、自動車メーカーのブランド戦略としては考えにくい「常識的な誤り」であることは、誰もが認めるところでしょう。
車両の性能と企業の背景
この新型セミトレーラーヘッドは、動力性能としては優れたものを持っています。339kWと369kWのディーゼルエンジンを搭載し、最大で40トンもの牽引質量に対応可能です。また、オプションでサラウンドビューシステムも選択できるなど、機能面では現代のニーズに応える仕様となっています。
スカニア(Scania)は1891年に設立されたスウェーデンの老舗メーカーで、トラックやバスの製造において、特にハイエンド市場で高い評価を得ています。今回の中国語エンブレム版は「スカニア製造(中国)有限公司」が申請していますが、この会社は独資企業であり、中国市場におけるスカニアの強いコミットメントを示しています。
まとめ:現地化の道のりにおけるデザインの重要性
現地市場の習慣に合わせたローカライズの試みは、企業戦略として当然のことです。しかし、今回のスカニアのケースは、そのプロセスにおいて、ブランドアイデンティティとデザインの一貫性が軽視されてしまった典型的な例と言えるでしょう。オリジナルの洗練されたスカニアのロゴと比較すると、今回の中国語エンブレムの不自然さは一目瞭然です。
中国のネットユーザーからの強い批判を受け、スカニアがどのような対応を見せるのかが注目されます。日本の企業が海外展開を進める上でも、現地化は単なる言語の翻訳だけでなく、文化やデザイン感覚まで含めた深い理解が不可欠であることを再認識させる一件となりました。スカニアが、この反響を受けて、中国市場に真にふさわしい中国語エンブレムを速やかに導入することを期待してやみません。
元記事: gamersky






