Home / 『率土之濱』が敦煌と異色コラボ!九色鹿に息づく三国志の奥深さ

『率土之濱』が敦煌と異色コラボ!九色鹿に息づく三国志の奥深さ

Nine-colored deer Dunhuang mural - 『率土之濱』が敦煌と異色コラボ!九色鹿に息づく三国志の奥深さ

中国で10年続く人気戦略シミュレーションゲーム(SLG)の草分け的存在『率土之濱』(りつどしひん)が、世界遺産・敦煌と異色のコラボレーションを実現しました。莫高窟の壁画に描かれた伝説の「九色鹿」や優美な「飛天」がゲーム内に登場。一見、時代も地域も異なる三国志と敦煌が、実は深い歴史的、文化的な繋がりを持っていたことが、今回のコラボで明らかにされます。曹丕による西域統治の歴史から、三国時代に伝わった仏教文化まで、『率土之濱』が掘り起こす文化の深淵と、プレイヤーを魅了する新たなゲーム体験をご紹介します。

『率土之濱』と敦煌画院が異色コラボ!三国志と繋がる文化の深淵

歴史上の敦煌と聞くと、多くの人は漢の武帝を思い浮かべるかもしれません。紀元前121年、武帝は霍去病に命じて河西回廊の匈奴を撃破し、敦煌を西域と中原を結ぶ重要な拠点として位置付けました。その後、中原王朝の盛衰に伴い、西域との関係は「四通四絶」(四度途絶え、四度再開)を経験します。漢末魏初、曹丕が曹真らの将軍を派遣して河西の反乱を鎮圧し、再び西域と中原を結ぶ道を切り開きました。この歴史的出来事こそが、『率土之濱』と敦煌画院のコラボレーションにおける、新武将・5星曹丕のポートレート「西戎即叙」のインスピレーション源となっています。

曹丕が再開した西域との道:歴史考証が生む新たな解釈

今回のコラボレーションは、『率土之濱』がゲーム内で初めて、中原漢地とは異なる歴史や文化物語を提示する試みです。赤壁の戦いや董卓討伐のような広く知られたエピソードとは一線を画し、開発チームはより広範な歴史、文化、芸術を深く掘り下げることで、「三国志」と「敦煌」という二つの要素を見事に調和させています。

九色鹿と飛天:敦煌の象徴に息づく三国文化

敦煌が中国の伝統文化において持つ地位は言うまでもありません。飛天や九色鹿といった要素は、単に高い美的価値を持つだけでなく、中国古代文化の融合と芸術交流の象徴でもあります。今回のコラボでは、莫高窟第257窟の壁画「鹿王本生図」にインスパイアされた武将記念カード「九色鹿」と、敦煌壁画の芸術的古典美を再現した可変二形態の動くポートレート「飛天夢華」が注目を集めています。

特に「鹿王本生図」は、九色鹿王が人々を救い、善行を奨励する物語を描いた敦煌壁画の傑作として知られ、中国のアニメや映画、ゲームなどでも度々登場し、国民的な人気を誇ります。『率土之濱』が九色鹿をコラボコンテンツに選んだ重要な理由の一つは、「鹿王本生図」の物語の原本である「佛説九色鹿経」が、なんと三国時代に翻訳された仏典であるためです。ゲーム内で九色鹿は、プレイヤーを漢末のシルクロードの物語へと誘います。

また、大喬の動くポートレート「飛天夢華」は、莫高窟の古典的な飛天のイメージから着想を得ています。その背景には、三国時代以来の文化と芸術の変遷が息づいています。漢地で初めて伝えられた「飛天」のイメージは、奇しくも三国時代の孫呉および西晋期の長江中下流域に現れています。この視点から見ると、飛天をテーマに大喬と組み合わせたのは偶然ではなく、およそ百年近くにわたる芸術の響き合いと言えるでしょう。その他、曹丕の連携ポートレート「西戎即叙」は曹魏による西域再開の歴史を、城郭建築「白馬古塔」は敦煌の名勝に由来するなど、細部に至るまで敦煌の美学、三国志の歴史、そして来るべき辰年(中国では馬年)の要素が自然に組み込まれています。

過酷な環境を生き抜く「風雲大漠」シーズン:戦略SLGにサバイバル要素をプラス

異国情緒あふれる敦煌とのコラボレーションに呼応し、『率土之濱』は最新のシーズンテーマ「風雲大漠」をリリースしました。このシーズンでは、プレイヤーが置かれる環境がより過酷になり、単に「人と戦う」だけでなく、砂漠と黄砂がもたらす生存のプレッシャーにまず直面することになります。

水資源を巡る新たな戦略

「風雲大漠」シーズンでは、全ての土地の資源産出量が砂漠化によって大幅に減少します。プレイヤーは城を水源の近くに設置するか、領地内に井戸を掘って周囲をオアシスに変えなければ、資源ボーナスを得られません。当然ながら、井戸や水源を巡る争奪戦がプレイヤー間の駆け引きの核心となります。「生存」という新たな変数が加わったことで、これまでの戦略スタイルにも多様な変化が生まれています。

『率土之濱』を5年近くプレイするあるプレイヤーは、「風雲大漠」の生存優先のゲームプレイを非常に気に入っていると語ります。「このモードはシミュレーションサバイバルのような要素をゲームに加え、人間同士の駆け引きに現実的な基調をもたらしています。通常は発展してから闘争が始まるが、『風雲大漠』はまず生存し、それから発展し、そして闘争が始まる。指揮官としては、自軍が水源を確保して井戸を建てるか、他者の井戸を破壊するか、あるいは直接奪い取るか、考慮すべきことが格段に増えます。」

また、別のプレイヤーは歴史的視点から「風雲大漠」を評価しています。「背景は西域の砂漠ですが、この設定は三国時代にも当てはまります。研究によると、三国時代は古代史における寒冷期で、特に北方は寒冷乾燥が続き、度重なる虫害や疫病を引き起こしました。ゲームではそこまで細かくは再現できないかもしれませんが、プレイヤーに厳しい環境を設定するのは理にかなっています。」

歴史に埋もれた英傑たち:百家武将の追加

「風雲大漠」シーズンでは、新たに張恭と朱士行という二人の「百家武将」も追加されました。歴史上、張恭は西域の辺境を守り20年以上郡事を代行した人物。朱士行は中国で初めて西域へ仏法を求めて旅した僧侶であり、『西遊記』の猪八戒の原型とも言われています。これらの個性豊かな百家武将の登場は、プレイヤーに「百家武将」というシステムそのものへの期待を抱かせています。

「文化なくして『率土』なし」:歴史を深掘りするゲームの挑戦

『率土之濱』について語る際、プレイヤーは常に「文化」という言葉を意識的、無意識的に使います。「率土で本物の三国志を体験できる」「文化がなければ率土は遊べない」といった言葉は、多くのプレイヤーが『率土之濱』に抱く核心的な要求を示しています。それは、歴史テーマのSLGには優れたゲームプレイやソーシャル要素だけでなく、プレイヤーの知的好奇心を満たす十分な「文化」が必要だということです。

ゲーム内に息づく歴史考証

『率土之濱』はまさにそれを実践し、常に革新と試みを続け、様々な側面から自身の「文化属性」を充実させてきました。10年間の運営の中で、三国志の歴史考証と伝承を非常に重視し、数々の人物や事件から核心的な要素を抽出し、様々なゲームプレイや戦略に落とし込んできました。これにより、プレイヤーは知的な駆け引きに没頭しながら、史書や演義、多様な文芸作品で語られてきた物語を、より身近な角度から理解できるのです。

例えば、「応天順時」における気候要素、「古代協同戦」における多勢力・多兵種・多形態戦争の描写、「百業争鳴」における専門人材の重視、「赤壁鏖兵」における水上戦、そして今回の「風雲大漠」における生存重視のシステムや、両漢・三国時代の西域の姿の表現などが挙げられます。これらは三国志に関連する歴史、地理、人文を体験可能、交流可能、没入可能なコンテンツへと変換し、より多くのプレイヤーに触れる機会を提供しています。

学術機関との連携:ゲームが文化伝承の担い手に

同時に、『率土之濱』は文化機関との連携や専門家との協力を通じて、より厳謹な態度で伝統文化の理解と伝承を推進しています。これまでに、洛陽博物館、西安碑林博物館、成都武侯祠など多数の学術機関や地方文化観光部門と提携し、オンライン・オフラインで旅行スタンプラリー、学術展示、文化展覧会など様々な形式の活動を実施してきました。

さらに、2022年から北京大学歴史学系と共同で開始した「率土人物考」プロジェクトも順調に進行しており、すでに1000篇近くが完成し、その一部はゲーム内の「百家武将」として登場しています。「風雲大漠」に登場する張恭や朱士行も、このプロジェクトの成果の代表例です。

まとめ

今回の敦煌とのコラボレーションは、『率土之濱』にとって単なるシンボルの羅列ではありません。深い歴史考証に基づいた「再創造」であり、古くからの文化や芸術を新しい時代に適応させるとともに、ゲーム自身の能力と特性を示すものです。『率土之濱』のIPと敦煌芸術が有機的に融合することで、プレイヤーは単なる娯楽を超えた、ユニークで深い文化的体験を得ることができます。

ゲームが単なる遊びの道具に留まらず、歴史や文化を学び、再発見するプラットフォームとして機能する現代において、『率土之濱』のような取り組みは非常に価値があります。今後も同作がどのように歴史文化を掘り下げ、プレイヤーに新しい発見と感動をもたらしてくれるのか、大いに期待が寄せられます。

元記事: chuapp

Photo by Manta paopao on Pexels

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

AI特集

メーリングリストに登録

毎週のニュースレターで最新情報をキャッチアップ。今すぐ登録して、大切な情報を逃さずチェック!

利用規約に同意します

関連リンク

にほんブログ村 ニュースブログ ITニュースへ