Faraday Future(FF)は、創業者兼共同CEOである賈躍亭(ジャ・ユエティン)氏の発表により、その新たなEVブランド「FX」から第2弾モデル「FX 4」の製品計画を明らかにしました。この「FX 4」は、AI搭載の電気自動車(AIEV)時代におけるトヨタ「RAV4」のような市場のリーダーを目指すという、非常に野心的な目標を掲げています。まずは中東市場での先行ローンチと納車が計画されており、その詳細発表と製品デザイン図の公開が間近に迫っています。EV市場の競争が激化する中、FFがどのような戦略で新たなユーザー層を開拓していくのか、注目が集まります。
Faraday Futureの新戦略:究極のコスパEV「FX 4」を発表
2025年9月29日、Faraday Future (FF) の創業者兼共同CEOである賈躍亭(ジャ・ユエティン)氏は、FXブランドの第2弾モデルとなる「FX 4」の製品計画を投資家向け週報の中で発表しました。
「FX 4」は、FXブランドがターゲットとする4万ドル(約600万円)以下のマスマーケット、特にコンパクト5人乗りSUVセグメントへの参入を果たす初のモデルとなります。FFの最上級モデル「FF 91」の技術を継承しつつ、より幅広い層にアプローチするため、純電動(BEV)モデルに加え、航続距離延長型AIハイブリッド(AIHER)モデルも提供される予定です。
賈躍亭氏は、「FX 4」を「究極のコストパフォーマンス」を代表する車種とし、従来のSUV市場の構図を塗り替え、アメリカ市場の主流ユーザーの自動車選びを再定義することを目指すと述べています。日常の通勤から軽度なオフロード、さらにはキャンプまで、ユーザーの多様なライフスタイルに対応する「オールラウンドなパートナー」となることを目標としています。
FFは、「FX 4」を通じて以下の3つの核となる価値を提供すると説明しています。
- ユーザー価値: アメリカのEV普及率は約8%と低く、特に2万ドルから4万ドル台の価格帯には優れたAIEV製品が少ないという構造的な空白があります。「FX 4」はこの市場のニーズに応え、誰もがAIEVを手に入れられる未来を加速させます。
- 産業価値: FFとFXの「中米自動車架け橋戦略」を通じ、中国の優れたサプライチェーンのコストと効率性を活用し、FFの持つ「5つのエンパワーメント(※)」と組み合わせて、アメリカのAIEV産業のアップグレードと変革を推進します。
- 企業価値: アメリカの4万ドル以下の第2のブルーオーシャン市場を開拓し、FXのマスプロダクトとFFのハイエンドプロダクトが互いに補完し合う「タワーの先端+タワーの土台」戦略を実現することで、企業の成長を加速させます。
※「5つのエンパワーメント」についての具体的な説明は原文にないため、ここでは補足せずに表記。
中東での先行発表とグローバル展開の展望
「FX 4」は、今後一連の発表イベントを通じて詳細が明かされます。
FX Super One中東発表会で「FX 4」デザイン図を公開
まず、2025年10月28日に開催される「FX Super One中東Final Launch」イベントにて、「FX 4」の北米での主要プロジェクト進捗状況と製品デザイン図が公開される予定です。
その後、11月に開催されるロサンゼルスモーターショーでは、「FX 4」の製品戦略発表会が開催され、FFおよびFXの全車種を対象とした試乗会も実施される計画です。
FFとFXは、9月30日から10月2日までドバイで開催される中東最大規模のサステナブル・クリーンエネルギー展示会「WETEX 2025」にも招待されており、FF 91とFX Super Oneを共同で展示します。これは、中東市場でのプレゼンス確立に向けた重要なステップとなるでしょう。
また、財務面では、FFによる3000万ドルの戦略的投資と賈躍亭氏による400万ドルの基盤投資が行われたQLGN社について、9月26日終値時点でFFの投資リターンが既に100%を超えていることが報告されており、FFの投資戦略の成功を示しています。
まとめ:AIEV市場の新たな風となるか
Faraday Futureが満を持して発表した「FX 4」は、AIとEVを融合させた新たな時代のコンパクトSUVとして、特にアメリカ市場での「4万ドル以下のEV空白地帯」を埋めることを目指しています。トヨタ「RAV4」を意識した市場戦略と、中国の効率的なサプライチェーン、そしてFF独自の技術力を組み合わせることで、コストパフォーマンスに優れた、多機能なEVを提供しようとしています。まずは中東市場での先行納車から始まり、その後北米へと展開していくグローバル戦略は、世界の自動車産業に新たな動きをもたらす可能性があります。今後の「FX 4」の市場での反響と、FFの描くAIEV時代のビジョンがどこまで実現されるのか、注目していきたいところです。
元記事: pcd
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