中国の巨大SNS「WeChat(微信)」内でプレイできる「ミニゲーム」市場が、2025年9月も引き続き熱気を帯びています。特に注目すべきは、売上ランキングTop 100において約3割ものゲームが入れ替わるという激しい変動です。夏休み商戦後も勢いは衰えず、中国の旧正月「国慶節」を控えた時期に、市場は新たなトレンドゲームを次々と生み出しました。本記事では、この活況を呈するWeChatミニゲーム市場の最新動向を、日本の読者向けに詳しく解説していきます。
WeChatミニゲーム市場が熱い!9月の売上ランキングに異変
2025年9月のWeChatミニゲーム市場は、8月と比べてもその活況ぶりは衰えるどころか、さらに加速しています。売上ランキングTop 100では、実に約3割にあたる27タイトルが新たにランクインし、前月比で7タイトルも増加しました。これは市場の新陳代謝が非常に活発であることを示しており、次々と新しいゲームが生まれては、瞬く間にプレイヤーの支持を集めている様子が伺えます。
Top 10にも新顔登場!重度ゲームの存在感がさらに向上
最も競争が激しいTop 10の顔ぶれも大きく変動しました。9月中に何度も首位が入れ替わる熾烈な争いが繰り広げられたものの、最終的に大夢龍途の『向僵尸开炮』(ゾンビに砲撃)が9月度売上ランキングの頂点に輝きました。そして特筆すべきは、Top 10に新たに2タイトルがランクインしたことです。
米玩網絡の『烈焰觉醒』(烈火覚醒)と、楽享元游の『源星战域』(源星戦域)という2つの新顔が登場したことで、Top 10における「重度ゲーム」(コアゲーマー向けタイトル)の割合は再び70%に達しました。これは、手軽に遊べるカジュアルゲームが主流だったミニゲーム市場において、グラフィックやシステムが充実した本格的なタイトルが収益を伸ばしていることを示唆しています。
また、Top 30にも4つの新製品がランクインしており、上記の2タイトルに加え、北京光耀大地の『我的花园世界』(私のガーデンワールド)と、点点互動のカジュアルSLG新作『奔奔王…』が名を連ねています。特に『私のガーデンワールド』は、後述するトレンドを象徴するタイトルと言えるでしょう。
注目のトレンドジャンル:伝説系、二次元、そして「種花ゲーム」がヒット
9月のランキング変動を牽引した背景には、特定のジャンルの台頭があります。元記事のタイトルにもあるように、「伝説系(传奇)」、「二次元」、「種花ゲーム」といったジャンルが特に人気を集めています。
根強い人気の「伝説系」と拡大する「二次元」市場
「伝説系」とは、中国で長年愛されているMMORPGジャンル、特にPCゲーム『伝奇』シリーズの流れを汲むゲームを指します。シンプルながら中毒性の高い戦闘システムと成長要素が特徴で、WeChatミニゲームでも多くのファンを魅了し続けています。一方、「二次元」は日本のアニメや漫画にインスパイアされた、キャラクター性の強いゲームを指し、中国の若年層を中心に絶大な支持を得ています。今回のTop 100における約3割の入れ替えの中にも、これらのジャンルから多くの新作が躍進していると考えられます。
新たなトレンド「種花ゲーム」(ガーデニング系ゲーム)とは?
そして、もう一つ注目すべきは「種花ゲーム」と呼ばれるジャンルです。直訳すると「花を植えるゲーム」となりますが、これは植物の育成や庭作りを楽しむ「ガーデニング系シミュレーションゲーム」を指します。北京光耀大地の『私のガーデンワールド』のように、こうした癒し系のカジュアルゲームがTop 30に食い込むなど、重度ゲーム一辺倒ではない多様なニーズに応えるタイトルが人気を集めていることが分かります。手軽に始められ、じっくりと楽しめる点が、日々の忙しさから解放されたいユーザーに支持されているのかもしれません。
まとめ:中国ミニゲーム市場の未来と日本への示唆
9月のWeChatミニゲーム市場は、激しい競争と目覚ましい新陳代謝が特徴でした。重度ゲームが収益の柱として健在である一方、ガーデニング系のようなカジュアルながらも奥深いジャンルも着実に人気を獲得しています。この多様なトレンドは、中国のモバイルゲーム市場が成熟し、ユーザーの好みが細分化していることを示唆しています。
日本市場への影響を考えると、WeChatミニゲームのようなプラットフォームは日本では主流ではありませんが、その中で生まれるヒットジャンルやゲームデザインの傾向は、今後のモバイルゲーム開発において貴重なヒントとなるでしょう。特に、カジュアルゲームに重度ゲームの要素を取り入れたり、癒し系のゲーム性の中にやりこみ要素を隠したりといった、中国ならではのハイブリッドな開発手法は、日本市場の新たな扉を開く可能性を秘めていると言えます。中国のゲーム開発企業は、ミニゲームを通じて迅速にユーザーの反応を試し、次の大型タイトルへと繋げる戦略も得意としており、その動向から目が離せません。
元記事: gamelook
Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels












