中国の上場指数が過去10年で最高値を更新し、中国のテクノロジー市場に熱狂的な視線が注がれています。そんな中、著名なベンチャーキャピタルである達晨財智(Dachen Zhihui)の最高投資責任者(CIO)を務める肖冰(シャオ・ビン)氏が、「中国のテクノロジー株の強気相場がすでに到来している」と宣言しました。
AIブームが世界を席巻し、産業構造が激変する不確実な時代において、企業はどのように確実な成長を掴むべきなのか。肖氏が語った、示唆に富む洞察と未来への提言を日本の読者向けに詳しくご紹介します。
中国テック市場「大牛市」宣言の背景
先般、杭州市臨安で開催された「2025達晨企業家サミット兼産業融合大会(浙江)」において、達晨財智のエグゼクティブパートナー兼CIOの肖冰氏が「不確実な時代における確実な成長」と題した基調講演を行いました。
肖氏は、現在の上海証券取引所指数が10年ぶりの高値を記録していることを踏まえ、創業板(ChiNext)や科創板(STAR Market)といった中国の成長企業向け市場も、すでに「技術的強気相場(牛市)」に突入していると断言。参加した企業家たちに対し、「国家の運命を信じ、資本市場を積極的に抱擁し、新たな技術による富の創造『大牛市』を迎え入れよう」と力強く呼びかけました。これは、中国のテクノロジー企業への大規模な投資機会が到来したことを示唆するものです。
不確実な時代を乗り越える3つの変化とAIの衝撃
肖氏は、過去2年間で起きた大きな変化として、以下の3点を挙げました。
- 中国と世界の関係性の変化:特に米中関係の変動は、資本市場に激しい影響を与えましたが、現在では中国が一定の主導権を握りつつあります。
- 中国経済の変化:経済環境の変動に伴い、多くの企業が大きな圧力に直面しています。
- AIブームの到来:AIの波は急速に押し寄せており、新たな技術革命は常に既存の産業を破壊し、同時に偉大な企業と新しい産業を生み出すと肖氏は指摘します。
このAIの波に対し、企業家の中には恐れを感じる者もいれば、新たな機会を見出す者もいます。肖氏は、「AIがなければ情熱もなく、AIがなければ高評価もない」と語り、企業家は時代の大きな流れ、特にAIの動向に順応すべきだと強く提言しました。
成長こそ企業の魂:危機を機会に変える視点
肖氏は、元英国首相ウィンストン・チャーチルの言葉を引用し、「決して危機を無駄にするな。全ての危機は、ある時代の終わりと別の時代の始まりを真に感じさせてくれる」と述べました。これは、リスクばかりに目を向けるのではなく、そこに潜む機会を最大限に活用すべきだというメッセージです。
投資の魂は「成長」であり、企業の魂もまた「成長」であると肖氏は強調します。起業家の生まれ持った使命は、外部環境がどんなに厳しくても、企業を継続的に成長させ前進し続けることにあるとし、達晨の支援する企業家たちが現在の様々な課題を乗り越えていくことへの期待を表明しました。
まとめ
中国の著名VCである達晨財智の肖冰氏の言葉は、中国テクノロジー市場が新たな成長フェーズに入ったことを強く示唆しています。特にAIを中核とした技術革新は、産業構造を大きく変え、新たな富を生み出す原動力となるでしょう。
日本の企業や投資家にとっても、この中国テック市場のダイナミックな変化は無視できません。不確実性が高まる現代において、いかにして「確実な成長」戦略を立て、危機を機会に変えていくか、肖氏の提言は私たちに多くのヒントを与えてくれます。AIの潮流に乗り遅れず、積極的に新たな可能性を探求する姿勢が、これからのビジネスには不可欠となるでしょう。
元記事: pedaily
Photo by Artem Podrez on Pexels












