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中国ゲーム『金铲铲之战』熱狂!手作りシャベルが純金に変わる奇跡

golden shovel, TFT Mobile event - 中国ゲーム『金铲铲之战』熱狂!手作りシャベルが純金に変わる奇跡

中国で絶大な人気を誇るモバイルゲーム『金铲铲之战』(英名:Teamfight Tactics Mobile、中国版TFT Mobile)が開催するオフラインイベント「以铲換鏟(イーチャンフアンチャン)」が、ゲーマーたちの間で熱狂を巻き起こしています。プレイヤーが丹精込めて作った「シャベル」をイベントブースに持参すると、なんと純金製のシャベルやオリジナルグッズと交換できるという夢のような企画。一握の粘土から生まれた作品が、数グラムの「黄金のシャベル」に変わる奇跡を求めて、多くのファンが会場に押し寄せました。今回は、その熱気あふれるイベントの様子と、プレイヤーたちの並々ならぬ情熱に迫ります。

シャベルに込める情熱:純金を目指すゲーマーたち

「交換で手にしたこの大金シャベルは、私にとって一つの成就です。『金铲铲之战』のゲーム内実績と同じように、また一つ、希少なバッジを手に入れたような感覚ですね」――こう語るのは、見事純金シャベルを獲得した小言(シャオイェン)さんです。

彼の後ろには数百人もの長蛇の列。カーテンの向こうから手渡される「シャベル」を、皆が固唾を飲んで待っています。まるで日本の「河の神」の物語のように、返ってくるのは重厚な金属製のシャベルキーホルダーかもしれないし、癒し系のミニフィギュアかもしれません。しかし、最も多くの人が狙うのは、約4グラム、約4000元(約8万円)相当の純金製「シャベル」です。数秒前、小言さんは二晩かけて磨き上げたという「三星堆(さんせいたい)シャベル」を、イベントブース「胖胖龙(パンパンロン)好运乐园(ハオユンラーユエン)」に差し出しました。すぐに、フワフワした薄ピンク色の「胖胖龙」の爪が伸びてきて、彼の作品を受け取っていきました。

小言さんの背後では、様々な自作シャベルを手にしたプレイヤーたちが、好奇と期待の入り混じった眼差しで彼を見つめています。11月中旬の成都は過ごしやすい気候でしたが、交換窓口に近づくにつれて、会場の雰囲気は一層緊張感を増していきます。そしてカーテンが開き、胖胖龙のぬいぐるみの爪が茶色い小さな箱を差し出しました。箱の中の黒い植毛布の上には、まばゆい純金製の「シャベル」が静かに置かれ、蓋には「Lucky」と書かれたカードが添えられています。「金が出た!金が出たぞ!」――後ろから聞こえる歓声に、小言さんの頭は真っ白になり、手が震えて箱を落としそうになったといいます。後に彼はこう振り返りました。「あの瞬間は本当に呆然として、声も震えて、まともな『ありがとう』さえ言えませんでした」。

二夜を徹した「リベンジ」

小言さんが純金シャベルを手にする72時間前、彼が持っていた「三星堆シャベル」は、ただの粘土と紙板の塊でした。徹夜で制作した初版は、残念ながらキーホルダーとの交換に終わりました。しかし彼は諦めきれず、翌日には自作シャベルを返してもらい、改良を加えてより良い賞品を狙うことを決意します。

小言さんがこだわったのは、賞品だけではありませんでした。彼のアイデア――古蜀文明の「三星堆」とゲーム内の「三星弈子(サンシンイーズー)」という要素を組み合わせたコンセプトが、十分に表現しきれていないと感じたのです。帰宅後、彼は再び制作に取り掛かります。誰もがその手に何を持っているか議論する「三星堆青銅大立人像」にインスパイアされ、小言さんは「なぜそれが金のシャベルであってはいけないのか?」という発想を得ます。粘土で青銅大立人像を再現し、古風な色彩と紋様を施しました。粘土の強度不足を補うため、内部には木の棒を埋め込み、台座は発掘現場をイメージ。背景には白い厚紙で切り出した廃墟、傍らには「三星堆」と刻まれた発泡スチロール製の石碑を配置しました。二度目の徹夜の末、完成した「三星堆シャベル」は、その独創性と完成度で純金シャベルを見事引き寄せたのです。

「シャベル交換」イベントの舞台裏と広がり

「以铲換鏟」は、『金铲铲之战』のオフラインインタラクション活動であり、ゲームの核となるシンボル「シャベル」を巧みに取り入れたイベントです。このイベントの火付け役は、二年前、あるプレイヤーがマクドナルドの「以鏟換堡(シャベルとハンバーガーを交換)」活動で「金シャベル」とハンバーガーを交換して話題になったことがきっかけでした。これを機に、プレイヤーが自作したコンテンツ(UGC)に注目が集まり、「以铲換鏟」イベントが誕生。今年だけでも春節(旧正月)の杭州西湖畔、4周年記念の深圳万象天地、そして11月のJOC大会巡回イベント「胖胖龙好运乐园」など、既に3回開催されています。

国境を越えるゲーマーたちの熱意

イベント現場で最も多くのドラマを目撃してきたのは、交換窓口のスタッフ、阿北(アーベイ)さんです。彼は毎日、何千もの期待に満ちた顔と向き合っています。彼の記憶に鮮明に残るのは、遠く台湾からこのイベントのためだけに飛んできたという女性や、中国のほぼ半分を横断して成都まで来た山東省の若者、そして自作の巨大な大会トロフィー型シャベルの中にBluetoothスピーカーを仕込み、勇ましいBGMを流しながら「中国隊必勝!」と叫んで窓口に突進してきたヒップホップスタイルの男性など、個性豊かなプレイヤーたちです。

また、大学4年生の小顧(シャオグー)さんも、このイベントのために安徽省から成都までわざわざ駆けつけました。ホテルで徹夜して制作したのは、ウェディングドレスをテーマにした華やかなシャベルです。彼女は「星の守護者」のような少女らしくゴージャスなスタイルが好きで、自分のシャベルにもそんな夢のような雰囲気を求めていました。しかし、手先が不器用な彼女にとって、現実は厳しく、試行錯誤を繰り返します。夜通し作業を続け、指に赤い跡が残るほどでしたが、夜明けとともに完成した作品は、彼女にとって「数百元のフィギュアよりもずっと貴重」なものになったといいます。

ベテランゲーマーの鯨魚(ジンユー)さんもまた、シャベル制作に情熱を燃やした一人です。彼女は成都のローカルな90年代生まれで、SNSでイベント告知を見て、ネイルアートで残った道具を使い、パンダと花を融合させた成都らしいシャベルを作ることにしました。硬い紙板を骨組みにし、まるで石工のように少しずつシャベルの輪郭を削り出し、ネイル用の接着剤で細かな装飾を固定するという根気のいる作業を8時間以上かけて行いました。彼女もまた、大金シャベル獲得のチャンスを逃すまいと、イベント開始前に並ぶ計画を立てていたといいます。

まとめ:UGCが生み出すゲームコミュニティの新たな可能性

中国で盛り上がりを見せる「以铲換鏟」イベントは、単なる景品交換会ではありません。プレイヤーが自らの手でゲームの象徴を作り上げ、その創造性が評価され、時には大きなサプライズとして「純金シャベル」という形で報われる。このユーザー生成コンテンツ(UGC)を核としたイベントは、ゲーマーたちの情熱を最大限に引き出し、コミュニティの一体感を醸成する素晴らしい事例と言えるでしょう。

ゲーム開発元であるRiot GamesやTencentは、このようなオフラインイベントを通じて、ゲームを単なるデジタルエンターテイメントから、リアルな創造活動や交流へと昇華させています。これは、日本のゲーム業界にとっても、ファンエンゲージメントを高める新たな手法として示唆に富んでいます。デジタルとリアルの境界を越え、UGCの力を活用することで、ゲームコミュニティはさらに深く、豊かになる可能性を秘めていると言えるでしょう。今後も中国発のユニークなゲームイベントから目が離せません。

元記事: chuapp

Photo by Julia Larson on Pexels

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