中国の先進ロボット企業、中科硅基(南京)ロボット有限公司(以下、「中科硅基」)が、この度、新たな戦略的資金調達ラウンドの完了を発表しました。華控基金(Huakong Capital)がリードインベスターを務め、南京創投、泰亜資本といった著名な投資機関に加え、京東集団や正大集団なども参加しています。この大規模な資金調達は、同社が産業用巧緻手「Casia Hand」シリーズの量産化を加速させ、さらにヒューマノイドロボット向けの大規模・小規模脳モデル(具身知能モデル)の開発を継続していくための重要な一歩となります。ソフトウェアとハードウェアの統合的な進化、そして実際の応用シーンとの融合を通じて、人型ロボットの器用な操作能力を迅速に商業化し、社会実装を推進する狙いです。
AI搭載「Casia Hand」でロボットの器用さを追求
中科硅基は、ロボットの「上肢」にあたる器用な操作分野に深く注力しており、「全体機体-アルゴリズム-部品-アプリケーション」という包括的な技術システムを構築しています。彼らのコア製品である「Casia Hand」シリーズの産業用巧緻手は、来る2025年世界ロボット大会でも披露される予定であり、その技術力の高さが伺えます。
今回の資金調達で得られた資金は、主に以下の二つの目的のために活用されます。
- Casia Handシリーズの産業用巧緻手の量産化
- ヒューマノイドロボット向けの「具身大規模・小規模脳モデル」の継続的な反復開発
これにより、中科硅基は、ソフトウェアとハードウェアを同期的に進化させ、様々な応用シナリオと融合させることで、ヒューマノイドロボットの巧緻な操作能力をより早く商業化し、実用化を目指しています。
投資家が語る中科硅基の潜在力
今回の資金調達ラウンドに参加した投資家たちは、中科硅基の技術力と将来性に大きな期待を寄せています。
華控基金からの評価
リードインベスターである華控基金は、中科硅基のチームが国家レベルの研究機関で10年以上にわたる深い技術蓄積を持っている点を高く評価しています。「ハードウェアと具身大規模・小規模脳モデルが深く融合した、国際的なトップチームであり、高い商業化能力を備えている」とコメント。中国の巧緻手および具身知能分野におけるリーダー企業になると確信しており、資本市場においても稀有な優良企業であると述べています。
南京創投、泰亜資本、北京未来科学城基金も期待
南京創投は、中科硅基がヒューマノイドロボットの器用な操作に関するソフトウェアとハードウェアの統合ソリューションに長年注力してきたことに言及し、市場でも数少ない「産業レベルの巧緻手と具身知能モデルの全シリーズ、全規格、統合ソリューション技術を持つ企業」であると強調しました。地元の企業として、南京の産業発展に貢献することを期待しています。
泰亜資本は、中科硅基が中国で最も早くからヒューマノイドロボットの巧緻な操作研究に取り組んできたチームであるとし、そのハードウェアとソフトウェアの実力、そして具身知能モデルにおけるブレークスルーを評価。産業現場だけでなく、家庭での応用にも大きな可能性を見出しており、垂直分野での多様なアプリケーション展開に期待を寄せています。
北京未来科学城基金は、ロボット産業チェーン全体における高付加価値セグメントへの投資を重視しており、中科硅基を「国家レベルの研究機関での蓄積とトップ企業の実戦経験を兼ね備えた、際立った企業」と評し、その技術力に太鼓判を押しています。
まとめ:ロボットの未来を形作る中国のイノベーション
中科硅基による今回の戦略的資金調達は、中国におけるヒューマノイドロボットと、その「手」となる巧緻手技術の進化を大きく加速させるでしょう。AIと物理的な器用さを融合させた「Casia Hand」の量産と具身知能モデルの発展は、単なる産業用ロボットの効率化にとどまらず、将来的には介護や家庭内作業など、より広範な分野で人々の生活を豊かにする可能性を秘めています。
この動きは、日本のロボット産業にとっても注目すべき動向です。特に、人手不足が深刻化する中、高度な器用さと知能を持つヒューマノイドロボットは、新たなソリューションとして期待されます。中科硅基のような中国企業の技術革新が、国際的なロボット開発競争にどのような影響を与え、新たな協業や競争の機会を生み出すのか、今後の展開に目が離せません。
元記事: pedaily
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