中国のスマート家電大手、石頭科技(Roborock、証券コード:688169)が、急速な売上成長を続ける一方で、利益面では課題に直面しています。2024年1月19日の株価はわずかに上昇したものの、主力資金の流出が目立ちました。世界中で人気を集めるロボット掃除機「Roborock」を手掛ける同社に、今何が起きているのでしょうか?最新の決算データと市場の動向から、その現状と今後の展望を探ります。
石頭科技:急成長の裏で揺れる市場の視線
中国スマート家電市場のパイオニアである石頭科技は、画期的な清掃ロボット製品でグローバルにその名を馳せています。しかし、その成長の道のりには、光と影の両面が見え隠れします。
直近の株価動向と資金フロー
2024年1月19日、石頭科技の株価は終値156.4元で、当日中に0.9%のわずかな上昇を見せました。しかし、総取引額9.09億元に達したにもかかわらず、資金の流れには特徴的な動きがありました。
- 主力資金(機関投資家など)は、3547.07万元の純流出を記録し、総取引額の3.9%を占めました。
- 投機資金(遊資)も同様に700.85万元が純流出し、総取引額の0.77%でした。
- 一方、個人投資家(散戸)からは4247.92万元の純流入があり、総取引額の4.67%を占めています。
これは、機関投資家や投機的な資金が一部手仕舞いを進める中で、個人投資家が買い支える形になったことを示唆しており、市場参加者の間で同社の評価が分かれている可能性をうかがわせます。
驚異的な売上成長と利益の課題
2025年第3四半期(※原文の日付に基づいています)の決算報告によると、石頭科技は目覚ましい売上成長を達成しています。前三四半期の営業収入は120.66億元に達し、前年同期比でなんと72.22%もの大幅な増加を記録しました。
しかし、その一方で、親会社に帰属する純利益は10.38億元となり、前年同期比で29.51%減少。非経常損益を除く純利益も8.35億元で、29.63%の減少となりました。売上高の急増とは対照的に利益が減少している点は、今後の経営戦略において重要な焦点となるでしょう。これは、市場競争の激化による販促費の増加や、研究開発への先行投資などが影響している可能性が考えられます。
ただし、単独の四半期で見ると、第3四半期の営業収入は41.63億元で前年同期比60.71%増、親会社に帰属する純利益は3.6億元で2.51%増、非経常損益を除く純利益は3.35億元で3.05%増と、利益も微増に転じています。これは、短期的には改善の兆しが見えるものの、通期での利益構造の課題は依然として残ることを示唆しています。
機関投資家からの評価と主力事業
過去90日間で、19の機関が石頭科技を評価し、そのうち18機関が「買い」評価、1機関が「増益維持」評価を与えています。機関投資家による目標平均株価は220.47元とされており、現在の株価から上昇余地があると見られています。
石頭科技の主要事業は、スマート清掃ロボットをはじめとするスマートハードウェアの設計、研究開発、生産、販売です。特に、ロボット掃除機やフロアウォッシャーなどの家庭用清掃機器は、日本でも「Roborock(ロボロック)」ブランドとして高い人気を誇っています。
まとめ:成長戦略と利益性向上の両立が鍵
石頭科技は、革新的なスマート家電製品で売上を急速に伸ばしており、特にロボット掃除機市場での存在感は揺るぎないものです。しかし、売上成長が利益の伸びに直結しないという課題に直面しており、今後は成長戦略と同時に、コスト効率の改善や収益性の向上にどう取り組むかが問われるでしょう。
中国市場の激しい競争環境の中で、同社がどのように次なる成長フェーズへと移行していくのか、そしてその動向が世界のスマート家電市場、ひいては日本市場にどのような影響を与えるのか、引き続き注目していく必要がありそうです。
元記事: pcd
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