中国を代表するスーパーアプリ「WeChat(微信)」が、2024年1月21日にサービス開始から15周年を迎えました。中国メディア「快科技」によると、公式アカウントからは、懐かしいAndroid 1.0版のインターフェースと、象徴的な地球の起動画面が公開され、その歴史の深さを感じさせます。当初からユーザープライバシーに配慮し、メッセージングアプリとして誕生したWeChatが、いかにして14億人を超える月間アクティブユーザーを抱える巨大プラットフォームへと成長したのか、その軌跡を振り返ります。
WeChat、誕生から15年目の節目
WeChatは、2011年1月21日に正式にサービスを開始しました。その名の通り「マイクロメッセージ(微信)」として、中国のテクノロジー大手Tencent(騰訊)が提供する新しいコミュニケーションツールとして登場しました。
サービス開始15周年を記念し、WeChat派の公式アカウントは、その原点とも言えるAndroid 1.0版のインターフェースのスクリーンショットと、多くのユーザーに親しまれた地球をモチーフにした起動画面を公開しました。リリース当初はiOS版のみの提供でしたが、わずか3日後にはAndroid版もリリースされるという、その後の急速な普及を予感させるスピード感でした。
黎明期のこだわりと驚異の成長
プライバシー重視の初期思想
WeChatは、その初期バージョンからユーザープライバシーを非常に重視していました。1.0のテスト版では、「ユーザープライバシー保護のため、WeChatが連絡先を自動でスキャンしたりアップロードしたりすることはない」「既読情報を表示しないことで、メッセージ受信によるプレッシャーを軽減する」と強調されていました。
当時の中国では、Tencentが提供する巨大SNS「QQ」が絶大な人気を誇っており、WeChatはそのQQからの強力な導線を活用して急速にユーザーを獲得しました。
機能追加で爆発的普及
WeChatはリリース後、次々と革新的な機能を追加し、ユーザー数を爆発的に増やしていきます。サービス開始からわずか3ヶ月後の2011年4月末には、登録ユーザーが400万人を突破しました。
- 2011年5月10日:WeChat 2.0版がリリースされ、Talkboxのような音声チャット機能が追加されました。
- 同年8月:「近くの人を探す」という画期的なソーシャル機能が加わり、ユーザー数は1500万人に達しました。
- 同年10月1日:WeChat 3.0版では、「振る(シェイク)」機能や「漂流瓶」機能が登場。ユーザー数は5000万人を突破し、その3ヶ月後には1億人を突破する驚異的な成長を見せました。
そして、Tencentの2025年第1四半期決算報告(※)によると、WeChatの月間アクティブユーザー数(MAU)はすでに14.02億人に達しており、単なるメッセージアプリの枠を超え、中国のデジタルライフに不可欠な「スーパーアプリ」としての地位を確立しています。
(※)本記事は2024年1月21日付けのニュースですが、原文には「2025年第1四半期決算報告」と記載されているため、原文通りに翻訳しています。
まとめ:進化し続けるWeChatと日本への示唆
WeChatの15年間の歴史は、単なるメッセージングアプリが、決済、ミニプログラム、ソーシャルメディアなど多岐にわたる機能を取り込み、巨大なエコシステムへと成長した軌跡を示しています。初期からのプライバシーへの配慮と、ユーザーのニーズを捉えた機能追加が、その圧倒的な普及を支えてきたと言えるでしょう。
中国経済やデジタルライフにおいて不可欠なインフラとなったWeChatの進化は、今後も止まることはありません。このスーパーアプリの動向は、中国市場への進出を目指す日本企業や、新たなテクノロジーサービスの開発を検討する日本のテック企業にとって、常に注目すべき重要な示唆を与え続けるはずです。
元記事: mydrivers
Photo by Markus Winkler on Pexels












