投資界の巨人ブラックストーンが、その旗艦不動産ファンド「BREIT」の新たなトップに、ケイティ・キーナン氏を任命したと発表しました。彼女はBREITの最高経営責任者(CEO)とCore+事業のグローバルヘッドを兼任し、その指揮下には実に1000億ドル(日本円で約15兆円)を超える規模の資産が集まります。この人事異動は、今年7月に急逝した前任者ウェスリー・レパトナー氏の後を継ぐものであり、投資業界に大きな注目を集めています。
投資界の巨人ブラックストーン、新リーダーシップを発表
ブラックストーン・グループは、重要な人事異動を発表しました。その中でも特に注目されるのが、同社が誇る不動産ファンドの旗艦「ブラックストーン・リアル・エステート・インカム・トラスト(BREIT)」の新たな最高経営責任者(CEO)に、ケイティ・キーナン氏が就任したことです。同時に、彼女はCore+事業のグローバルヘッドも兼務し、約15兆円にも及ぶ巨大な不動産ポートフォリオの舵を取ることになります。
この人事は、今年7月に惜しまれつつもこの世を去った前任のウェスリー・レパトナー氏の突然の訃報を受けて行われるもので、業界全体に衝撃を与えました。レパトナー氏は「スティーブン・シュワルツマンの後継者候補」とも目されていた実力者であり、その後を継ぐキーナン氏への期待と重責は計り知れません。
辣腕を振るうケイティ・キーナン氏の華麗なる経歴
現在41歳のケイティ・キーナン氏は、ハーバード大学を卒業後、ゴールドマン・サックス(G2)、ルバート・アドラー、リーマンブラザーズといった名だたる金融機関でキャリアを積んできました。そして2012年にブラックストーンに入社して以来、中核的な経営層へと成長を遂げてきました。
彼女は特に、ブラックストーン不動産債務戦略ファンド(BREDS)の拡大を主導し、その資産規模を770億ドル(約11.5兆円)にまで押し上げた「辣腕家」として知られています。また、マンハッタンのランドマークであるスパイラルタワー建設のため、当時のブラックストーン史上最大となる18億ドル(約2700億円)の融資案件を成功させた実績も持ちます。
キーナン氏が今回率いるBREITは、不動産やインフラ投資に特化したファンドであり、その資産規模は1000億ドルを超え、世界最大級の不動産投資信託(REIT)の一つです。彼女は「ウェスリーとチームの貢献のおかげで、BREITはブラックストーンの最も輝かしい成果の一つを体現している」と述べ、データセンターといった長期的な構造的トレンドから恩恵を受ける分野に約90%が集中しているBREITの投資戦略を高く評価。供給逼迫、資金調達コストの正常化、取引活動の回復といった現在の市場環境に「計り知れない機会がある」と積極的な姿勢を示しています。
ブラックストーン、その他の重要人事も発表
今回の発表では、ケイティ・キーナン氏の任命の他にも複数の重要な人事異動が行われました。
新たな女性リーダーの台頭
- ザネタ・コプレヴィッツ氏がBREITのシニアマネージングディレクターに昇進しました。プリンストン大学を卒業後、ベアードで約14年間勤務し、北米の戦略的顧客関係を担当。2021年にブラックストーンに入社後、BREITの投資家関係ヘッドを務めていました。
Blackstone Mortgage Trust (BXMT)のトップ交代
- ティム・ジョンソン氏が、ケイティ・キーナン氏の後任としてブラックストーン・モーゲージ・トラスト(BXMT)のCEOに就任します。ジョンソン氏は2011年にブラックストーンに入社する前は、BroadPeak Fundingの共同創業者であり、リーマンブラザーズの副社長も務めたベテランです。
- オースティン・ペーニャ氏がBXMTのマネージングディレクターに就任。
ジョンソン氏は、BXMTが前四半期に26億ドル(約3900億円)の新規投資を行い、年初からの年間総リターンが約20%に達していることを強調し、「将来も継続的な成長が見込まれる」と述べました。
まとめ:新たなリーダーシップが牽引するブラックストーンの未来
今回のブラックストーンの大規模な人事異動は、激動の投資市場において、同社がどのように次世代のリーダーシップを構築し、さらなる成長を目指すかを示唆しています。特に、ケイティ・キーナン氏のような経験豊富な女性リーダーが、巨額の不動産ファンドを率いることは、業界における多様性と実力主義の進展を象徴する出来事と言えるでしょう。
彼女が指摘するデータセンターなど長期的な構造的トレンドへの注力は、これからの不動産投資の方向性を示すものとなります。ケイティ・キーナン氏を筆頭とする新体制が、どのように市場の機会を捉え、世界経済に影響を与えていくのか、その動向から目が離せません。
元記事: pedaily
Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels












