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シャオミ、深圳に全国最大級の旗艦店と最新本社を開設!グローバル戦略の新たな拠点へ

Xiaomi store - シャオミ、深圳に全国最大級の旗艦店と最新本社を開設!グローバル戦略の新たな拠点へ

中国テクノロジー大手Xiaomi(シャオミ)が、7月18日、中国深圳に新たな地域本部「シャオミ深圳本社」を正式に開園しました。これに伴い、全国最大規模となる「シャオミ之家融合店」も同時オープン。1591㎡の広大なスペースは、シャオミのグローバルなハイエンドイメージを象徴するだけでなく、スマートフォン開発、エコシステム製品、そして未来の「人・車・家」を統合した新体験を提供する戦略的拠点となります。深圳は、シャオミの国際ビジネス展開を加速させる重要な役割を担います。

シャオミ深圳本社、イノベーションの新たな拠点へ

小米深圳本社は、北京、武漢、南京に続くシャオミの全国で4番目の地域本部として、7月18日に正式に開園しました。小米グループの盧偉冰(ルー・ウェイビン)総裁をはじめとする幹部、深圳市政府の要人も出席し、その重要性を示しました。深圳南山区の核心地域に位置するシャオミ深圳大厦は、総建築面積4.6万平方メートルを誇り、深圳人才公園や深圳湾万象城といったランドマークに隣接しています。

この新拠点は、スマートフォンのKシリーズ研究開発センターとしての役割に加え、エコシステム事業と国際事業の重要なハブとして、シャオミの戦略目標達成に大きく貢献します。盧偉冰総裁は、深圳との産業融合を深化させ、人材誘致や科学技術革新の分野で高品質な発展を加速させると述べ、深圳の「新質生産力」(新たな質の生産力、イノベーションを重視した成長モデル)向上にも寄与する意向を示しました。

「小米魔方(シャオミキューブ)」が彩るランドマーク

シャオミ深圳大厦は、その革新的なデザインで建設当初から注目を集めてきました。プリツカー賞にノミネートされたEnnead Architectsのパートナー、ピーター・シューベルト氏が手掛けたこの建物は、シャオミブランドが持つ「焦点」と「テクノロジー感」を建築で表現しています。

「シャオミキューブ」をコンセプトに、建物は360度を囲むLEDスクリーンを搭載し、裸眼3D効果を実現。アートとテクノロジーの融合を見事に果たしています。夜になると「シャオミキューブ」は深圳湾の新たなテクノロジーランドマークとして輝き、まるで空に浮かぶ孔明灯(ランタン)のように幻想的な光を放ちます。また、敷地が極めて限られる中でも、1階部分を共有スペースとして開放し、周辺の商業施設や公園からの訪問者を迎え入れるなど、都市への貢献も忘れていません。

社員の創造性を育む先進的なワークプレイス

シャオミは、この新本社を一流の能力開発センターと位置付け、優秀な人材の獲得を目指しています。深圳の従業員数は2020年の約700人から現在約2100人へと大幅に増加しており、多くの若手人材が集まっています。

オフィス環境も細部にわたり工夫が凝らされており、書斎、フィットネスジム、空中庭園といった「三種の神器」に加え、シャオミ之家融合店、社員食堂、ヘルスケアコーナー、授乳室などが完備されています。特に海に面したワークスペースからは、広大な海の景色を眺めることができ、社員の生産性と幸福感を高める配慮がされています。約1500㎡の広さを誇る5階の空中庭園は、日常のレクリエーションやイベントにも利用できる多機能スペースとなっています。

全国最大「シャオミ之家融合店」が描く未来の体験

シャオミ深圳本社の開園と同時に、本社ビルの南側に全国最大規模となる「シャオミ之家融合店」もオープンしました。建築面積1591㎡のこの店舗は、シャオミのグローバルなハイエンドブランドイメージを象徴する旗艦店です。デザインは「ハードコアテクノロジー」と「ミニマリズム」を基調とし、未来的で革新的なビジュアルインパクトを追求しています。

「人・車・家」が融合する唯一無二の空間

この融合店最大の特長は、シャオミが提唱する「人・車・家 全生態」コンセプトを一ヶ所で体験できることです。2階建ての店内には、同時に7台のシャオミ自動車を展示できるスペースがあり、人気のSU7、SU7 Ultra、YU7といった全モデルが揃っています。1階では自動車を含む「人・車・家 全生態」製品が展示され、2階ではシャオミ自動車専用のカスタマイズ空間とコア技術展示が設けられ、より深く製品を体験し、交流できる環境を提供しています。

裸眼3Dディスプレイが誘う次世代の顧客体験

店舗外壁には、360度を囲む未来型ディスプレイシステムが導入されており、243㎡の角型裸眼3Dメインスクリーンと、1768㎡の2Dアンビエントスクリーンが一体となって、没入感のある視覚体験を提供します。高精度な5mmピクセルピッチ技術により、ミリメートルレベルの繊細な3D立体映像や超高精細な2D映像を表現し、訪れる人々を未来の世界へと誘います。

深圳との「五年協定」が紡ぐ共創の歴史

シャオミ深圳本社パークの完成は、5年前の「五年協定」に端を発しています。2019年12月、シャオミは深圳市政府、南山区政府と協力協定を結び、深圳の地域的優位性とシャオミの技術・イノベーション資源を融合させることで、このプロジェクトを推進してきました。

盧偉冰総裁は、過去5年間の深圳市と南山区政府からの多大な支援に感謝の意を表明し、シャオミが売上と税収の両面で安定した成長を継続できたのはそのおかげだと語りました。深圳南山区の「後海」エリアは、多くの有名企業の本社が集積する地域であり、シャオミの参入は深圳の「科創走廊」(科学技術イノベーション回廊)としての地位をさらに強固なものにします。

深圳の香港に隣接する立地、大湾区の完全な電子産業チェーン、そして南山区の高い科学技術人材密度は、シャオミの国際ビジネス展開を強力に推進する基盤となります。シャオミ深圳本社は、まさにグローバル化の最前線基地であり、国際ビジネスの重要な支点としての役割を担っています。

現在のシャオミは、グローバルな認知度を持つ中国テクノロジー企業へと成長し、7年連続で『フォーチュン・グローバル500』に選出され、スマートフォン事業は世界トップ3の地位を確立しています。最近発表された『2025 Kantar BrandZ 中国グローバル化ブランド』ランキングでは、シャオミが第2位、家電業界では第1位を獲得するなど、海外でのブランド認知度も高まっています。

まとめ

シャオミ深圳本社の開園は、単なる物理的な施設の開設に留まりません。これは、シャオミが「人・車・家 全生態」戦略を深耕し、グローバル市場でのさらなる飛躍を目指す上で極めて重要な一歩です。深圳という地の利を最大限に活かし、世界トップクラスのテクノロジーとデザインを融合させたこの新拠点は、シャオミが目指す未来の暮らしを具体化する「ショーケース」となるでしょう。日本市場においても、シャオミの革新的な製品展開とブランドイメージの向上が期待されます。

元記事: 科客,主见不成见

Photo by Gül Işık on Pexels

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