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中国の大学寮、新入生を待ち受ける「廃墟」?学校側「そこまで悪くない」

run down Chinese university dorm - 中国の大学寮、新入生を待ち受ける「廃墟」?学校側「そこまで悪くない」

中国の大学で、新入生が入居する学生寮の劣悪な環境が波紋を呼んでいます。広東海洋大学で、老朽化した設備に加え、前の学生が残したゴミが放置された寮の様子がSNSで告発されました。保護者からは安全性への懸念や、寮の割り当て基準の明確化を求める声が上がっていますが、大学側は「そこまでひどくない」との見解を示しており、認識のギャップが浮き彫りになっています。中国の大学寮事情と、学生生活を巡る課題について深掘りします。

中国・広東海洋大学で驚きの実態が発覚

「まるで廃倉庫」新入生を待ち受けていた寮の現状

先日、あるネットユーザーがSNS上で、広東海洋大学の学生寮の環境が非常に悪いと告発しました。ハードウェア設備の老朽化に加え、廃品が寮内に放置されている状態を問題視しています。記者がこのネットユーザーに電話で取材したところ、大学側が寮の割り当て規則について説明し、学生の宿泊環境を重視するよう求めていました。

ネットユーザーの証言によると、9月13日、彼女は大学に入学する弟を広東省湛江市にある広東海洋大学に送っていきました。家族皆で夢見ていた大学生活でしたが、学生寮に足を踏み入れた途端に「頭をガツンと殴られた」ような衝撃を受けたと語ります。目に飛び込んできたのは、汚れて埃まみれの環境、乱雑に散らばった備品、そして錆だらけの施設でした。その様子はまさに「長年放置された廃倉庫と何ら変わりない」と表現しています。

この問題の寮は4人部屋で、上段がベッド、下段がデスクという配置です。独立したバスルーム、ベランダ、エアコン、扇風機が備わっており、これは同大学が現在推進している標準的な寮の形態とのことです。

ネットユーザーは、新入生が使う寮は清潔に保たれているべきだと訴えています。前の学生が残した廃品がそのまま放置され、新入生が片付けるのを待っているような状況は到底受け入れられないと強調。「もうすぐ成人する者にとって、片付けは自分でやるべきことだとは十分理解しています。うちの子も甘やかされて育ったわけではありませんが、この環境はさすがにひどすぎます」と語っています。

学校側の認識と学生・保護者の懸念

さらに、老朽化した設備による安全上の懸念も指摘されています。特に問題視されたのはベッドのはしごで、「はしご全体が錆びており、以前の学生が新聞紙を巻いて対処していたようですが、時間が経って紙が剥がれ落ち、鉄壁の錆が完全に露出していました。皮膚を傷つける可能性が高く、最悪の場合、折れてしまうのではないかとさえ思います」と、その危険性を訴えました。

この寮には大学1年生だけでなく、他の学年の学生も混住しているとのこと。ネットユーザーは、故郷から遠く離れて勉学に励む子どもたちに、良い寮と学習環境を提供してほしいと願っています。学生生活の大部分を寮で過ごすことになるからです。「同じ大学内でも学生寮の環境は様々で、良い環境の寮、中程度の寮、少し劣る寮があります。一体どのような基準で寮の割り当てが決まっているのか、それともランダムに分配されているのか、大学側には規則を明確に説明してほしい」と、透明性の確保を求めています。

大学の規模と寮環境問題の背景

広東海洋大学は、湛江市と陽江市にキャンパスを構え、全国29の省・自治区・直轄市から学生を募集しています。現在、全日制の学部生、大学院生、留学生が4万人以上、成人高等教育の学生が2万人以上在籍する大規模な大学です。

学生は主に湖光キャンパス(本部)、海浜キャンパス、霞山キャンパス、そして新設された陽江キャンパスの4つのキャンパスに分散しています。このうち湖光キャンパスが本部であり、学部生、大学院生、留学生に寮を提供しています。同キャンパスには多数の寮棟があり、東区、中区、西区などに分かれています。

今回問題が指摘された寮は、湖光キャンパス(本部)の東区に位置しており、年間1,700元(日本円で約35,000円、1元=20.5円換算)が徴収されています。各キャンパスでは状況に応じて料金が小幅に調整されるとのことです。

記者はこの件について大学側に確認を取ろうと、広東海洋大学の公式サイトに掲載されている党政事務室、入学事務室、苦情受付の電話番号にそれぞれ連絡を試みましたが、いずれも応答はありませんでした。

まとめ

中国の大学で発覚した学生寮の劣悪な環境問題は、単なる老朽化だけでなく、管理体制の不備や学生への配慮不足を浮き彫りにしています。年間35,000円という費用で、新入生が「廃墟」のような環境に直面することは、学習意欲や健康に悪影響を及ぼしかねません。また、寮の割り当て基準が不透明であることも、学生や保護者の不満を募らせる要因となっています。

大規模な大学であるからこそ、学生一人ひとりの生活環境にまで目が行き届かないのかもしれませんが、未来を担う学生たちが安心して学べる環境を提供することは、大学の最も基本的な責務です。今回の報道が、中国の大学全体における学生寮環境の見直し、そしてより透明性のある運営体制へと繋がることを期待します。日本でも大学の寮はありますが、中国と日本の大学の生活環境の差を改めて考えさせられる事例と言えるでしょう。

元記事: gamersky

Photo by George Pak on Pexels

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