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NVIDIAのAI転換点宣言、中国テックの波乱、Stellantisの苦境

AI chip, Neural network - NVIDIAのAI転換点宣言、中国テックの波乱、Stellantisの苦境

2024年2月8日、中国のテクノロジー業界から複数のホットなニュースが飛び込んできました。特に注目されたのは、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが語ったAIの「転換点」発言が市場に与えた絶大なインパクトです。この発言を受けてNVIDIAの株価は急騰し、AI分野への期待感が一層高まっています。一方で、中国の人気アプリ「千問(Qianwen)」が仕掛けた大規模割引キャンペーンが転売問題で炎上したり、大手自動車メーカーStellantisの業績が悪化し株価が急落したりと、様々な動きが見られました。さらに、Apple、Huawei、Android陣営の間で激化するカメラ技術競争、Redmiの新タブレットが提唱する「ゲーマー向けPC化」の動きなど、多岐にわたる興味深いトピックが浮上しています。本記事では、これらの最新テクノロジーニュースの背景と、日本市場への潜在的な影響についても考察します。

中国テック界のホットな話題

「千問」アプリの割引キャンペーンが炎上

中国の人気アプリ「千問(Qianwen)」は、「春節30元(約600円)大免単」キャンペーンを打ち出し、アプリを更新して開くだけで25元(約500円)の割引券が手に入り、さらに1元(約20円)でミルクティーが飲めるという大規模なプロモーションを展開しました。しかし、この割引券の転売や代理購入サービスが、メルカリのような二次流通プラットフォームで横行し、6元から10元(約120円〜200円)程度で取引される事態となりました。

これに対し、千問のカスタマーサービスは、この割引特典は「仮想的な優待」であり、転売や譲渡は認められないと回答。違反者には資格剥奪と特典の回収を行うと発表しました。一方、千問アプリは割引券の有効期限を2月28日まで延長し、利用範囲を盒馬(Hema Fresh)や天猫超市(Tmall Supermarket)などの大手プラットフォームに拡大。日用品の多くをカバーすることで、消費者の利便性向上を図りました。

また、このキャンペーンの人気は予想をはるかに超え、アクセス集中によりアプリの一時的な不具合や注文不能といった状況が発生しました。公式アカウントは「どうか慌てずに、皆さんゆっくりと使ってください。必ず使えるようになりますから」と呼びかける異例の事態となりました。

Zhuimeng CEO、年次総会費用を弁明

短尺動画プラットフォームZhuimeng(追梦)の創業者兼CEOであるユー・ハオ(余杭)氏は、数千万元(数億円)に上るとされる年次総会の費用について、「直接現金を配ればいいのではないか」という批判に対し弁明しました。ユー氏は、この費用は同社の1日分の研究開発(R&D)投資にほぼ相当すると説明。現在、同社には約2万人のR&D管理職がおり、1日あたりのR&D投資額は約4000万元(約8億円)が必要だと明かしました。

さらにユー氏は、同社が事業利益の18%を賞与として従業員に還元していることに言及。利益率の高い部署では最大11ヶ月分の賞与が支給され、優秀な個人には最大20ヶ月分の賞与が与えられるとしました。同社の年間賞与総額は10億元(約200億円)規模に達すると強調し、会社は人材への投資を惜しまない姿勢を示しました。

グローバルテック巨頭の動向と展望

Apple、Huawei、Androidのカメラ技術競争が激化

スマートフォン業界では、カメラ技術の開発競争が激化しています。情報筋によると、Appleは折りたたみ式iPhone向けに可変絞りメインカメラや、大型絞りの長焦点カメラをテストしている模様です。一方、AndroidやHuaweiの次期モデルでは、1:1比率のフロントカメラや超強化版の採用が検討されており、静止画撮影能力でAppleを凌駕する可能性が指摘されています。

動画撮影の分野では、次世代の超大型センサー搭載モデルにおいて、Apple製品との差は縮まりつつあるものの、撮影体験には依然として違いがあるとのことです。また、Appleが2億画素のレンズを搭載する時期については、現在テスト段階であり、最速でも2028年以降になるだろうと予測されています。

NVIDIAのAI「転換点」発言と株価高騰

NVIDIAのジェンスン・フアン(黄仁勲)CEOは最近、昨年「関心を集めた」段階にあった人工知能(AI)が、今や「非常に有用」な段階へと転換点を迎えたと公に表明しました。彼は、グローバルなテクノロジー業界全体が「史上最大」のソフトウェア機会に直面しており、テクノロジー大手によるAI分野への莫大な資本投下は合理的かつ持続可能であると断言。将来のソフトウェアは、コンパイル済みではなくリアルタイム計算に依存すると見解を示しました。

フアンCEOのこの発言は、AI分野への過剰投資を懸念する市場の不安を和らげ、投資家心理に大きな影響を与えました。これによりNVIDIAの株価は、同日に約8%も急騰し、時価総額は約328.8億ドル(約4.9兆円)増加する結果となりました。

自動車大手Stellantis、業績悪化と株価暴落

グローバル第4位の自動車メーカーであるStellantis(ステランティス)グループ(STLA.US)は最近、株価が暴落する事態に見舞われました。現地時間2月6日、同社の株価は米国市場で24%近く下落し、フランス市場では一時30%超も急落しました。

同社は同日、総額2.6億ドル(約380億円)に上る巨額の「転換支出」を計上することを発表しました。これに伴い、2025年下半期には19億~21億ユーロ(約3000億~3300億円)の経営損失が見込まれると暫定的に見積もっています。この状況を受け、Stellantisは2026年の配当支払いを停止すると決定し、財政の安定を維持するため、最大5億ユーロの混合債券を発行する計画を明らかにしました。同社は2026年の調整後営業利益率の目標を、一桁台前半に設定しています。

Redmi MagicPad 3 Pro、高性能調整機能「極客中心」を搭載

Redmi(レッドミ)は先日、次世代フラッグシップタブレット「Redmi MagicPad 3 Pro」に、性能を自由にカスタマイズできる「極客中心(Geek Center)」機能を搭載することを発表しました。これはタブレットとしては唯一無二の機能だと強調されています。

この機能は、オフィスアプリケーションだけでなく、ゲームプレイにおいてもノートPCに匹敵する調整設計を導入。ユーザーは3つのプリセット性能モード、SoC(System-on-a-Chip)の周波数とデューティサイクル設定、さらには165Hzの高リフレッシュレートの強制有効化など、多様なパラメーターを自由にカスタマイズできます。Redmiは、フルパワーモードでゲームをプレイする際は、冷却ファン付きケースを併用することで最高の体験が得られると推奨しています。なお、この機能は現在のところ、同タブレットの最強チップ搭載モデルのみで開発が進められているとのことです。

まとめ

2024年2月8日のテクノロジーニュースは、世界のテック業界が直面する多様な側面を浮き彫りにしました。中国市場では、アプリキャンペーンの炎上から企業トップの費用弁明まで、そのダイナミックかつ時には波乱に満ちた動きを改めて示しました。特に「千問」の転売問題は、デジタル割引券の運用における課題と、それに対するプラットフォーム側の迅速な対応が求められる現代の消費行動を象徴しています。

グローバル市場では、NVIDIAのAIに対する強気な見解が投資家心理を大きく動かし、今後のAI投資の方向性を示唆しています。これは、AIが「関心」から「有用性」へとステージを変え、経済の新たな駆動輪となる可能性を秘めていることを示唆していると言えるでしょう。一方でStellantisの事例は、EVシフトやサプライチェーン再編といった大きな波が、既存の大手企業に与える影響の大きさと、転換期の困難さを象徴しています。大規模な投資と構造改革が求められる中で、企業の財務戦略も大きく変化しています。

モバイルデバイスのカメラ性能競争は、各社が独自のアプローチで技術革新を進めており、ユーザーにとってはより高品質な写真・動画体験が期待されます。また、RedmiのタブレットにおけるPC化戦略は、モバイルデバイスとPCの境界線が曖昧になる中で、多様な利用シーンに対応しようとするメーカーの姿勢を反映しており、今後のデバイス進化の方向性を示唆しています。

これらのニュースは、テクノロジーが私たちの生活や経済に深く関わる現代において、技術革新の加速、市場の変動性、そして企業が直面する課題を鮮明に描き出しています。日本企業や消費者にとっても、これらの動向は今後の戦略立案や製品選択において重要な示唆を与えるでしょう。

元記事: pconline

Photo by Google DeepMind on Pexels

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