中国テクノロジー大手Xiaomi(シャオミ)の電気自動車(EV)事業が、世界的な注目を集めています。今回、さらなる驚きのニュースが報じられました。ランボルギーニとポルシェで輝かしいキャリアを築いた著名な自動車デザイナー、ファビアン・シュモルツ氏が、正式にシャオミEVに加入したことが明らかになったのです。
彼の経歴はまさに豪華絢爛。ランボルギーニではチーフエクステリアデザイナーとして、革新的なスーパーカーのデザインを手がけてきました。そんな彼がシャオミEVの「欧州エクステリアデザイン主管」に就任するという事実は、シャオミがEV市場で本気で世界をリードしようとしていることの表れと言えるでしょう。シャオミEVが描く未来のモビリティに、ますます期待が高まります。
ランボルギーニ、ポルシェで培った華麗なるキャリア
ファビアン・シュモルツ氏のキャリアは、自動車デザイン業界において最も輝かしいものの一つです。彼は2023年1月から2025年2月まで、名門ランボルギーニのチーフエクステリアデザイナーとして辣腕を振るいました。その手腕は、「小さな猛牛」の愛称で知られるランボルギーニ「Temerario HPEV」(プラグインハイブリッド・スーパーカー)や、未来を予見させる全電動スーパーSUVコンセプト「Lanzador」といった、ブランドの象徴となるモデルのエクステリアデザインに凝縮されています。
ランボルギーニ以前にも、彼はポルシェで約7年間勤務しており、コンセプトカーデザイナーやシニアエクステリアデザイナーとして活躍しました。ポルシェ「911(992 ST)」、「718 Boxsterスーパーカー」、そして「Vision GTコンセプトカー」、さらには現在の主力EV「Taycan」のプロトタイプとなった「Mission E」など、伝説的なモデルから革新的なEVまで、幅広い車種のデザインに携わっています。この経験の豊富さが、シャオミEVのデザインにどのような深みとインパクトをもたらすのか、大いに注目されます。
シャオミEVのグローバル戦略と欧州デザインの要
ファビアン・シュモルツ氏は、2025年4月よりシャオミに正式に加入し、シャオミEVの欧州エクステリアデザイン主管という重要なポジションを務めます。彼の勤務地はドイツ・バイエルン州シュヴァーベンとなっており、これはシャオミがEV事業において、欧州のデザインセンスや市場のニーズを強く意識していることの証と言えるでしょう。
彼がシャオミへの関心を深めていた兆候は、すでにありました。今年5月末には、自身のInstagramで北京と上海を訪問したことを投稿しており、シャオミの15周年記念戦略新製品発表会に出席したり、複数のシャオミEV体験センターを視察したりしていました。この一連の動きは、単なる視察ではなく、今後のキャリアを見据えたものだったと推測されます。世界的なデザイナーを欧州拠点の要職に据えることで、シャオミは単なる中国発のEVメーカーに留まらず、グローバルブランドとしての地位を確立しようと、明確な戦略を描いていることが伺えます。
まとめ
ランボルギーニとポルシェという、世界の自動車デザインを牽引してきたブランドで活躍したファビアン・シュモルツ氏のシャオミEVへの加入は、間違いなく業界に大きな衝撃を与えるニュースです。彼の豊富な経験と洗練されたデザイン哲学が、シャオミEVの今後のモデルにどのように反映されるのか、そしてそれが世界のEV市場においてどのような新風を巻き起こすのか、日本を含む世界の自動車ファンが固唾をのんで見守ることになるでしょう。
元記事: gamersky
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