競争が激化するモバイルゲーム市場において、新作がグローバル売上トップ10に食い込むことは「不可能に近い」とさえ言われます。しかし、中国のゲーム企業「点点互動(Century Games)」は、その常識を覆しました。同社の最新SLG(シミュレーション・ロールプレイングゲーム)タイトル『Kingshot』は、リリースからわずか1年足らずで世界売上トップ10入りを達成。さらに驚くべきは、既存の主力タイトル『Whiteout Survival』も同ランクに留まり、点点互動の2作品が同時にトップ10に名を連ねるという快挙を成し遂げたことです。なぜ同社は、レッドオーシャン化したSLG市場で、新作が既存作のシェアを奪うことなく、共存して市場を拡大できたのでしょうか?その背景には、単なる「莫大な広告費」だけではない、独自の戦略が見えてきます。
SLG市場の常識を覆す快挙:点点互動の躍進
モバイルゲーム市場、特に4XSLG(探索・拡大・開発・殲滅)ジャンルは、長らく巨頭がひしめき合うレッドオーシャンとして知られてきました。ユーザー獲得のための広告費が高騰し、新作が生き残るだけでも至難の業とされています。その中で、点点互動の『Kingshot』が、リリースからわずか1年未満で世界のトップに躍り出たことは、業界に大きな衝撃を与えています。第三四半期のSensor Towerのデータによると、世界的な人気タイトルが並ぶ中、『Kingshot』は見事にトップ10入りを果たし、同じく点点互動が開発・運営する大ヒット作『Whiteout Survival』と肩を並べる形となりました。これは、同社がいかに市場のトレンドを捉え、成功を再現するメカニズムを確立しているかを示す明確な証拠と言えるでしょう。
「共存共栄」を可能にする独自の戦略
通常、同ジャンルの新作がリリースされた場合、既存の自社タイトルとのカニバリゼーション(共食い)が懸念されます。しかし、点点互動の事例では、『Kingshot』が『Whiteout Survival』の基盤を侵食することなく、むしろ相乗効果を生み出し、市場全体のパイを大きくすることに成功しています。海外メディアNaavikは、この成功の裏には、点点互動が確立した「市場で検証され、複製可能で、反復可能なコンビネーション戦術」があると分析しています。これは、単に新作を投入し、多額の広告費を投じるだけでは実現できない、洗練された戦略的アプローチが存在することを示唆しています。ゲームデザイン、マーケティング、運営、そしておそらくは異なるプレイヤー層へのアプローチなど、多角的な要素が複雑に絡み合っていると考えられます。
今後の展望と日本市場への示唆
点点互動の成功は、日本のゲーム開発者やパブリッシャーにとっても大きな示唆を与えます。レッドオーシャン化した市場でも、独自の戦略と緻密な分析に基づけば、既存の成功と共存しながら新たなヒットを生み出せる可能性を示しているからです。今後は、同社が具体的にどのような「コンビネーション戦術」を展開しているのか、その詳細が明らかになるにつれて、世界のゲーム業界全体にさらなる影響を与えることでしょう。日本市場においても、SLGジャンルは根強い人気がありますが、点点互動のような戦略的なアプローチは、今後の競争において差別化を図る上で重要なヒントとなるかもしれません。同社の動向から目が離せません。
元記事: gamelook
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