中国のゲームメディア「触乐怪话」(Chuapp.com)の筆者が綴る、現代人の共感を呼ぶエッセイです。マンションの外壁工事による騒音や、度重なるエレベーターの更新作業によって、在宅ワークの環境が大きく乱される日々。近くのカフェや図書館も騒がしく、まるで「流離いの身」になったかのような筆者が、その現実の代償として、ゲームの中で理想の「自分の居場所」を追求する姿が描かれています。ゲームが与える心の充足と、止まない現実の波にどう向き合うのか、ぜひご一読ください。
在宅ワークを襲う騒音トラブル:カフェも図書館も避難所にあらず
最近、筆者が暮らすマンションで老朽化した外壁の塗装と修繕工事が始まりました。足場が組まれ、毎日響き渡る工事の音や電ノコのような騒音は、まるで自宅でリノベーションをしているかのような大音量だと言います。3階に住んでいるため、窓の外を工事作業員が行き交う光景は正直なところ「かなり驚悚(怖い)」と表現されています。この工事は最低でも3ヶ月続く見込みで、塗料の匂いが室内に充満することも懸念されています。
振り返れば、筆者はどこに住んでも「不可抗力」による騒音から逃れられない運命にあるようです。現在の住居に引っ越してまだ1年も経たないうちに、以前住んでいたマンションでもエレベーターの更新工事が始まり、ガタガタと一年近くも工事の音が響き渡っていました。日中外出していればまだしも、在宅ワークをする人にとってはまさに「地獄絵巻」のような状況だったとのこと。
このため、筆者は近所のカフェで仕事場所を探したり、友人の大学図書館を借りたりと、まるで「流離いの身」のように働き場所を転々としています。しかし、カフェの多くは開放的な空間で静かとは言えず、なかなか集中できる場所を見つけられないのが現状です。
ゲームで描く理想の「マイルーム」:現実に求める代償
このような現実の環境ストレスに対し、筆者はある「代償行為」を見出しています。それは、建築要素のあるゲームの中で、細部にまでこだわり抜いた理想の部屋を作り上げることです。例えば、家電製品が完璧に揃ったキッチン、独立した書斎、そして無限とも思える容量があり、探す手間もいらない収納庫……現実ではなかなか手に入らないシンプルな要素ばかりです。
筆者は「あつまれ どうぶつの森」(中国では「動森」)で島全体を素敵な雰囲気に作り変える同僚のような才能はないと謙遜しつつも、ネット上では「Don’t Starve」(中国では「饥荒」)のキャンプですら、創造性豊かなプレイヤーによって100種類ものデザインが生み出されていることに感心しています。筆者の好みは、奇抜な空間を作るよりも、「シムズ」(中国では「模拟人生」)のように、自分が最も求める機能性を追求した現実的な部屋作りです。幸いなことに、オンラインには多くの装飾素材やデザインが共有されており、それらを活用して理想の空間を形にしています。
特にゲーム内で力を入れるのは、陽光がたっぷりと降り注ぐ広々としたテラスを屋外スタジオにすること。現実では天候や埃の問題があり実現不可能ですが、ゲームの中では仕事も絵を描くことも、最高の気分で楽しめます。もう一つは、電子機器に囲まれたゲーム部屋を地下室に作り、他の部屋とは全く異なるサイバーでSF風の装飾を施すこと。現実なら昼夜の感覚がなくなるかもしれませんが、「どうせ現実ではないのだから、気にすることはない!」と、ゲームの世界ならではの自由を謳歌しています。
現実世界でも見つける「自分のコーナー」:小さな工夫がもたらす幸福感
最近引っ越して一人暮らしを始めてからは、筆者はようやく自分の思い通りに家具を揃えられるようになりました。妥協した部分も多々ありますが、鋳鉄製の鍋や多機能電子レンジ、以前から欲しかった家庭用エスプレッソマシンなど、生活の質、特に料理の効率を向上させる小さなアイテムを多く購入しています。インテリアや全体の配色も自分の好みに合わせられるようになり、これまで嫌だった洗面所の「ベタつく石鹸」のようなものは排除し、美しいポンプ式のハンドソープに全て切り替えるなど、細部にわたるこだわりを見せています。「シムズ」シリーズで多くのMOD家具パックを使って自分好みの室内装飾ができるように、現実でも少しずつ理想の空間を作り上げているのです。
この過程で、筆者は生活がかなり快適になったと感じています。これは単に「誰が家をレイアウトするか」という主導権の問題だけでなく、個人の空間が常に侵害されているかどうかという問題でもあります。ルームメイトや親族など、価値観が合わない人々の美的感覚や生活習慣を象徴する物が自分の視界から消えることは、まるで彼らが象徴的に自分の生活から排除されたかのような解放感をもたらすと言います。しかし、この快適な状態も、現在のマンション修繕のような様々な外的要因によって再び邪魔されてしまいます。筆者は「どうか、こうした困難が一時的なものでありますように」と願いを込めています。
終わりに:理想を追求する心の旅は続く
現実の騒音や不便さに直面しながらも、ゲームという仮想空間で理想の「自分の場所」を創造することで心のバランスを保ち、そして現実でも小さな工夫を重ねて快適さを追求する筆者の姿は、多くの現代人が抱える葛藤と、ささやかな幸福を求める姿勢を映し出しています。在宅ワークが普及した今、住環境の快適さと、ゲームが心の避難所として果たす役割はますます重要になっているのではないでしょうか。現実の波に揉まれながらも、理想の空間を追求する筆者の心の旅は、これからも続いていくことでしょう。
元記事: chuapp
Photo by Vitaly Gariev on Pexels












