AIによる画像生成技術が日進月歩で進化する中、あるゲームインフルエンサーが公開した画像が、PlayStationファンの間で大きな議論を巻き起こしています。人気ゲームに登場する女性キャラクターたちが、AIによって「美化」された姿で登場。果たしてこれは進化なのか、それともキャラクター本来の魅力の喪失なのか、賛否両論が飛び交っています。
AIによる「美化」が招いた論争
先日、ゲーム系インフルエンサーの@Poliwar氏が、自身のSNSで3枚の画像を公開しました。これらは、AI技術によって「爆改(大胆に修正・美化)」されたソニー製PlayStationゲームの女性キャラクターたちです。
具体的には、『Horizon Zero Dawn』の主人公エロイ、『Marvel’s Spider-Man』のメリー・ジェーン(MJ)、そして『The Last of Us』のエリーがその対象となりました。これらの画像を見ると、彼女たちは共通して、まるで「欧米のネットアイドル」のような、より華やかでいわゆる「美人」な顔立ちに変貌しています。
しかし、この変貌に対しては、多くのプレイヤーから複雑な反応が寄せられています。AIによる加工の結果、元のキャラクターが持っていた独特の雰囲気や、それぞれのゲームの世界観に紐づく特徴がほぼ失われているという指摘が相次ぎました。
あるプレイヤーからは、「ゾンビが跋扈する終末世界で、エリーがこんなにピカピカの格好を保てるわけがないだろう?」といった皮肉なコメントも寄せられています。確かに、ゲームの過酷な背景設定を無視したような、あまりにも浮世離れしたビジュアルは、違和感を生じさせるかもしれません。元々、エリー自身も十分魅力的であり、わざわざAIで「美化」する必要があるのかという声も聞かれます。
キャラクターデザインと「覚醒文化」を巡る根深い議論
今回のAIによるキャラクター「美化」は、PlayStationゲームにおける女性キャラクターのデザインに関する、以前からの根深い議論を再燃させる形となりました。
長年にわたり、一部のプレイヤーは、PlayStationの女性キャラクターデザインが「西側の『覚醒文化』(Woke Culture)に意図的に迎合しているのではないか」という不満を抱いてきました。例えば、エロイやエリーの同性愛者としての設定、あるいは『Marvel’s Spider-Man 2』におけるMJの外見の変化などがその槍玉に挙げられ、プレイヤーからは「おばさんみたいになった」と揶揄されることもありました。
このような背景を鑑みると、AIによる「美化」が、単なる外見の変化を超え、キャラクターのアイデンティティや、ゲームが表現しようとする多様性、さらにはゲーム開発側の意図に対するユーザーの様々な感情と結びついていることが伺えます。
まとめ
AI技術は、ゲームキャラクターの表現に無限の可能性をもたらす一方で、そのキャラクターが持つ物語性や、作り手とプレイヤーが共有してきたイメージを大きく変えてしまうリスクも孕んでいます。
今回の議論は、単に「美人かどうか」という表面的な問題に留まらず、ゲームにおけるキャラクターデザインの多様性、リアリティ、そしてクリエイティブな自由とは何かという、より本質的な問いを私たちに投げかけています。AIの進化とともに、今後もこのような議論は増えていくことでしょう。日本のゲームコミュニティも、こうした動きにどのような反応を示していくのか、注目されます。
元記事: gamersky
Photo by Artem Podrez on Pexels












