近年、オープンワールドRPGの隆盛が続く中、一部のゲームファンからは「CRPG(コンピュータRPG)」というジャンルに熱い視線が注がれています。中国のゲームメディア「触楽」も、その魅力に深く迫る記事を公開しました。特に、数年前にリリースされたCRPG『Colony Ship: A Post-Earth Role Playing Game』(以下、『Colony Ship』)が公式日本語に対応したことで、改めてこのジャンルの奥深さに光が当たっています。なぜ私たちは今、あえて「小衆」とも言えるCRPGを必要とするのでしょうか。その理由を、文学の長編小説にも例えられるCRPGの芸術性から紐解きます。
CRPGは「人生経験の芸術」——深遠なる物語体験
CRPGというジャンルは、筆者の目には文学における長編小説と同じ位置づけにあると言います。単一のコンテンツを異なるメディアで売るビジュアルノベルとは異なり、CRPGは精神的な深みを持つ雅なテーマを扱える一方で、プレイヤーを「俺TUEEE」なヒーローにするような俗な楽しみ方も提供できます。これはそのゲーム形式が持つ柔軟性によるものです。
CRPGの体験は、以下の4層構造で構成されます。
- 戦闘(非戦闘)スキルに基づく基盤となるロールプレイングシステム
- 大量の分岐会話
- 多様な任務達成方法
- 選択と結果
これら4層は段階的に構築され、前の層を基盤として次の層が成り立ちます。この厳密な形式こそがCRPGの定義であり、例えば『ディスコ エリジウム』が雅な方向性を極め、戦闘システムすら不要としたり、『パスファインダー:キングメーカー』が俗な方向で戦闘システムを極めたりと、その可能性は無限大です。
しかし、この奥深さを実現するには、世界観とルールを構築するための途方もない能力と情熱が求められます。CRPGの根幹にある「ルール」は、まさに現実の人生経験をゲーム内で再現しようとする芸術であり、その制作は一瞬も気を抜けない長距離走に例えられます。このため、CRPGは大ヒット作となる可能性は低いものの、創作の本質に限りなく近い体験をプレイヤーに提供できる、他に類を見ないジャンルなのです。
『Colony Ship』が示す、奥深くもアクセシブルなCRPGの可能性
そんなCRPGの中でも、筆者が高く評価するのが『Colony Ship』です。この作品は独自のルールを採用していますが、その深さと理解のしやすさのバランスが絶妙です。一見すると無機質で分かりにくいインターフェースに見えますが、実際には「天賦」「属性」「戦闘(非戦闘)スキルポイント」の3つの要素で構成されており、プレイ開始時にこれらを決定すれば、その後はレベルアップ時に天賦を割り振るだけで済みます。
『Colony Ship』では、スキルが半熟練度システムを採用しており、スキルのレベルは宇宙船の探索度と連動します。属性はプラグイン設計になっており、異なるプラグインを装着することで属性値を強化できます。これにより、ビルド構築の敷居が低くなりつつも、装備に依存する奥深さを実現しています。特に、精神ワームやロボットとの戦闘ミッションは非常に歯ごたえがあります。
このスキルルールに基づき、『Colony Ship』は探索、謎解き、潜入など、任務達成のための多岐にわたる解決策を等角視点ゲームの限界まで作り込んでいます。例えば、ある遭遇の処理には、潜入、話術、戦闘の3つのスキルが選択肢として提示され、これらが窃盗、コンピュータ、電子技術などの様々なスキルと絡み合い、戦闘の難易度、環境、報酬に影響を与えます。さらに、時間制限のあるミッションや、同じキャラクターに異なる時間帯に話しかけることで新たな会話や任務が発生するなど、現実の生活経験に限りなく近い判断が求められます。しかし、詳細なマップや分かりやすいクエストログがないため、プレイヤーは自らの記憶と観察力に頼る必要があり、この点もまたCRPGならではの挑戦と言えるでしょう。
まとめ:なぜ今、あえて「小衆」CRPGをプレイすべきなのか
CRPGは、その開発の難しさや市場規模の小ささから「小衆(ニッチ)」なジャンルと見なされがちです。しかし、そこには他のゲームでは味わえない、深遠な物語体験と「創作の本質」に触れる喜びがあります。『Colony Ship』のような作品は、その複雑さとリアリティが、まるで一本の長編小説を読み終えたかのような達成感と感動を与えてくれます。
日本のゲーム市場では、CRPGはまだ主流とは言えませんが、近年は日本語化される作品も増え、注目度が高まっています。もしあなたが、表面的な面白さだけでなく、深く思考し、選択の結果を受け入れ、自らの行動で物語を紡ぎたいと願うゲーマーであれば、ぜひ一度CRPGの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。特に『Colony Ship』は、今まさに割引中とのこと。この機会に、その奥深い魅力に触れてみるのも良いかもしれません。
元記事: chuapp
Photo by Alexander Kovalev on Pexels












