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中国国産GPU「7G106」がWindows on ArmでRTX 4060級性能を披露!

Chinese GPU chip Chinese graphics card - 中国国産GPU「7G106」がWindows on ArmでRTX 4060級性能を披露!

中国の半導体メーカー、確算科技(Lisuan Technology)が開発した国産GPU「7G106」が、Windows on Arm(WoA)環境下でベンチマークテストを実行し、その性能がNVIDIAのRTX 4060に匹敵することが明らかになりました。中国の自社開発アーキテクチャと6nmプロセスを採用したこの独立型GPUは、国産CPUやオープンソースのArmv9マザーボードと組み合わされ、中国のPCエコシステム構築における重要な一歩として注目を集めています。サプライチェーンの自律性を高めたい中国の強い意志が反映されたこの技術は、世界の半導体市場にも影響を与える可能性を秘めています。

中国国産GPU「7G106」の誕生

確算科技は今年5月に、初の自社開発アーキテクチャと完全な知的財産権を持つGPUチップが成功裏に起動したと発表しました。その後7月末には「7G100」シリーズとして正式にリリースされ、現在は量産体制に入っています。このシリーズには、今回ベンチマークが公開された「7G106 12GB」のほか、「7G105 24GB」のラインナップがあります。

技術的な特徴と高性能への挑戦

確算科技は、このGPUが海外IPのライセンスに依存せず、完全に自社開発の命令セットとソフトウェアスタックに基づいていると強調しています。製造プロセスには最先端の6nmを採用(委託先は不明)しており、公式発表では、その性能は「国際主流レベル、国内トップレベル」に達し、ベンチマークテストではRTX 4060を超えると公言されています。また、高解像度で人気ゲーム『黒神話:悟空』をスムーズに実行可能と謳うなど、そのポテンシャルに大きな期待が寄せられています。

Windows on Arm環境での実証とベンチマーク

今回公開された動画では、確算科技の7G106グラフィックカードの実機が披露されました。特徴的な三角溝デザインと3連ファンを備えたカードは、Windows on Arm環境で動作。タスクマネージャーとDirectX診断ツールにより、「LISUAN 7G100 Series」の型番、12GBのVRAM、DX12対応が確認され、これが7G106であることが示されました。

独立型GPUとして初のWindows on Arm対応

特筆すべきは、7G106がWindows on Arm上で動作する初の独立型GPUであるという点です。これまでWoA環境で動作するGPUは、Qualcomm Snapdragon Xシリーズなどの統合型GPUに限られていました。これにより、ArmベースのPCプラットフォームにおいて、より高性能なグラフィック処理の選択肢が提供されることになります。動画では3DMark Steel Nomadベンチマークテストがスムーズに実行される様子が確認され、事前の情報通り、2268点というスコアでRTX 4060と同等の性能であることが示唆されています。

中国国産エコシステムを支える周辺ハードウェア

このテスト環境には、その他の中国国産ハードウェアも組み合わされていました。CPUには、同じく6nmプロセスで製造された国産プロセッサ「此芯P1(CP8180)」が搭載されています。このCPUは、発表から1年以上が経過しており、8つの高性能コアと4つの高効率コアからなる12CPUコア、最大3.2GHzの動作周波数、そしてハードウェアレイトレーシングをサポートする10コアの統合GPU「Immortalis-G720」を内蔵し、AI演算能力は45 TOPSに達します。マザーボードには、世界初のArmv9オープンソースマザーボードを謳う「Radxa Orion O6(O6N)」が採用されており、中国がPCの主要コンポーネントにおける自給自足を目指していることが明確に示されています。

まとめ:中国のPCエコシステムと今後の展望

確算科技の7G106 GPUの登場は、中国が半導体分野での国産化、特にGPUという複雑なコンポーネントにおいて大きな進展を遂げていることを示すものです。Windows on Arm環境での独立型GPUの実現は、Qualcommや将来的にはNVIDIAが参入すると見られるWoA市場に新たな選択肢をもたらし、競争を激化させる可能性があります。中国がCPU、GPU、マザーボードといった主要コンポーネントを国産化し、独自のPCエコシステムを構築しようとする動きは、技術覇権を巡る国際競争の文脈で重要な意味を持ちます。現時点での日本市場への直接的な影響は限定的かもしれませんが、サプライチェーンの多様化や技術革新の加速といった点で、今後の動向を注視する必要があるでしょう。

元記事: mydrivers

Photo by Cheng Shi Song on Pexels

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