中国のゲーミングスマートフォン市場で存在感を放つiQOOから、待望の新型モデル「iQOO Z10 Turbo+」が正式発表されました。2025年8月7日に公開された情報によると、本機は前モデルから性能とバッテリー持続時間を大幅に強化し、ゲーマーが求める究極の体験を追求しています。最新のフラッグシップ級チップ「MediaTek Dimensity 9400+」と、驚異の8000mAhバッテリーを搭載。一方で、デザイン面では賛否両論もあるようですが、その圧倒的なスペックはゲーミングスマホの新たなベンチマークとなるでしょう。一部モデルでは価格が100元値上げされましたが、それでも2199元(約4.7万円)からという魅力的な価格設定です。
究極のゲーミング体験を追求!
iQOO Z10 Turbo+は、その名の通り「Turbo」の名にふさわしいパワフルな性能と、長時間のプレイを可能にするバッテリーが最大の魅力です。
フラッグシップ級チップと冷却システム
本機の心臓部には、最新のMediaTek Dimensity 9400+が搭載されています。Antutuベンチマークではラボ環境で驚異の326万点を叩き出し、前モデルをはるかに凌駕する性能と電力効率を実現しました。さらに、ゲーミング体験を最適化する専用チップ「Q2」も搭載されており、より高フレームレートかつ高画質のゲームプレイが可能です。
高性能チップの熱を効率的に処理するため、冷却システムも大幅に強化されています。VC均熱板の面積は7000mm²にまで拡大され、高負荷時でも安定したパフォーマンスを長時間維持できるよう設計されています。これにより、激しいゲームセッション中でも、熱による性能低下の心配を軽減してくれます。
8000mAh超大容量バッテリーと高速充電
ゲーミングスマホにとってバッテリーは命です。iQOO Z10 Turbo+は、この点でも妥協がありません。なんと、ゲーミングスマホとしては驚異的な8000mAhのシングルセル「藍海バッテリー」を搭載しています。これは前モデルから1600mAhも増加しており、例えば連続でショート動画を視聴する場合、22時間以上も再生し続けられるほどの持続力を誇ります。
充電速度も進化し、最大90Wの高速充電に対応。さらに、特徴的なのが「全シーン直結充電」機能です。これは充電しながらゲームをプレイしても、バッテリーの劣化を抑えつつ高速充電が可能な技術で、ゲーマーにとって非常に嬉しいポイントと言えるでしょう。
デザインとその他の進化点
性能とバッテリーで圧倒的な存在感を放つiQOO Z10 Turbo+ですが、デザイン面やその他の機能はどうでしょうか。
デザインは据え置き?画面とカメラの進化
残念ながら、デザイン面に関しては前モデルからの大きな変化は見られません。長さ、幅、画面サイズは据え置きで、プラスチック製ミドルフレームと複合素材の背面パネルも同様です。このデザインには「やや審美疲労を感じる」という声もあり、次世代モデルでの刷新が期待されます。
一方で、バッテリーと放熱材の増量に伴い、厚さは8.16mm、重量は212gと、同価格帯の製品の中ではやや重めになりました。しかし、ディスプレイには6.78インチの「華星光電C9+発光素材」を採用した1.5K解像度のストレートディスプレイを搭載。高輝度と目に優しい表示性能を両立しています。
カメラは、背面に5000万画素の光学手ぶれ補正(OIS)対応メインカメラ(ソニーLYT-600)と800万画素の超広角レンズのデュアル構成です。iQOOは、親会社であるvivoのフラッグシップ級映像アルゴリズムと機能を強調しており、日常使いには十分な画質を提供します。より高度な撮影機能を求める場合は、vivoのSシリーズやXシリーズを検討するのも良いでしょう。
充実の接続性と価格戦略
その他の機能面では、最新のWi-Fi 7に対応し、デュアル周波数GPS、クアッド周波数BeiDou衛星測位、NFC(キャンパスカード対応)、赤外線リモコンといった便利な機能も搭載されており、日々の生活をより快適にサポートしてくれます。
iQOO Z10 Turbo+は、3色のカラーバリエーションと4つの構成が用意されています。「極地灰」は新色です。価格は256GBモデルが前モデルと同じ2199元(約4.7万円)から、512GBモデルは100元値上げされました。なお、中国では政府補助金(国補優惠)を利用した購入も可能です。
まとめ
iQOO Z10 Turbo+は、まさにゲーマーのためのスマートフォンと言えるでしょう。最新のハイエンドチップと、長時間ゲームをプレイし続けられる超大容量バッテリーの組み合わせは、モバイルeスポーツシーンにおいて強力な武器となります。iQOOのZシリーズは、これまでのモデルも中国市場で高いオンラインシェアを獲得しており、今回のZ10 Turbo+もその勢いを加速させることでしょう。
デザインの刷新が見送られた点は惜しまれますが、性能とバッテリーというゲーミングスマホの核心を徹底的に強化した本機は、中国市場での成功を確実にするでしょう。日本国内での正式な販売は難しいかもしれませんが、こうした高性能なゲーミングスマホの登場は、今後のスマートフォン市場全体の技術トレンドを占う上で非常に重要です。次世代モデルでは、デザイン面でのさらなる飛躍にも期待したいですね。
元記事: 科客,主见不成见
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