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中国ゲーム業界、激動の11月!版号発行・大手戦略再編の裏側

Chinese game development Asian tech company strategy - 中国ゲーム業界、激動の11月!版号発行・大手戦略再編の裏側

2025年11月、中国のゲーム業界は大きな動きを見せました。国家新聞出版署からは184件ものゲーム版号(ライセンス)が承認され、年間累計は1600件を突破。特に注目されるのは、ByteDance(バイトダンス)が人気MOBA『Mobile Legends: Bang Bang』を擁する子会社Moonton(沐瞳)の売却を検討しているとの報道です。一方、Tencent(テンセント)はUbisoft(ユービーアイソフト)の子会社への巨額投資を完了させ、Shift Up(シフトアップ)の新作のグローバル配信権も獲得。大手間のM&Aや提携が活発化しており、日本のゲーム市場への影響も無視できません。

中国ゲーム版号、11月も大量発行!年間1600件超えで市場活況

2025年11月27日、中国の国家新聞出版署は、国産および輸入ゲーム合わせて184本のゲーム版号(ライセンス)の承認を発表しました。これで、今年下半期までの年間累計版号発行数は1624本に達し、昨年を大きく上回るペースで安定した成長を示しています。

今回承認された国産ゲーム178本の中には、Tencentの『無境撤離』、Bilibili(ビリビリ)の『閃耀吧!噜咪』、Perfect World(完美世界)の『夢幻新誅仙:軽享』などが含まれています。また、Tencentの主力タイトル『和平精英』(日本版『PUBG Mobile』)には新たにPCクライアント版が追加されるなど、既存タイトルの展開拡大も見られました。プラットフォーム別ではモバイルゲームが中心ですが、PC、家庭用ゲーム機(PS5を含む)、ウェブゲームへの展開も進んでいます。

バイトダンス、人気MOBA『Mobile Legends』のMoontonを売却検討か?

中国テック大手ByteDanceが、ゲーム事業の再編を進める中で、傘下のゲーム開発会社Moonton Technology(沐瞳科技)の売却を検討していると報じられました。特に、サウジアラビアのSavvy Games Groupとの交渉が進められているとのことです。

Moontonが開発したモバイルMOBAゲーム『Mobile Legends: Bang Bang』(MLBB)は、2016年のリリース以来、世界中で累計ダウンロード数15億回、月間アクティブユーザー数1億人を突破する大ヒットを記録しており、ByteDanceのゲーム事業における「最も核となる資産」とされています。報道では、MLBB単体を20億ドルで売却する可能性も示唆されています。

ただし、交渉相手とされるSavvy Games Groupの親会社であるサウジアラビアの政府系ファンドPIFが、複数の投資案件で資金不足に陥っているとの報道もあり、今後の交渉の行方は不透明です。

テンセントの巨額投資戦略:Ubisoftとの深化、Shift Up新作への参画

一方でTencentは、海外ゲーム市場での存在感を一層高めています。

Ubisoft子会社への11.6億ユーロ投資完了

Tencentは、Ubisoftの子会社であるVantage Studiosへの11.6億ユーロ(約900億円)の戦略的投資を完了しました。これによりTencentはVantage Studiosの経済的権益の26.32%を保有しますが、Ubisoftが引き続き独占的なコントロール権を保持する構造となっています。

Vantage Studiosは「アサシン クリード」「ファークライ」「レインボーシックス」といったUbisoftの三大コアIPを、「年間収益10億ユーロ規模のロングセラーブランド」へと育成することを目指しており、Tencentの資金注入がその加速を後押しすると見られています。

Shift Up新作『Project Spirits』のグローバル配信権獲得

さらにTencent傘下のグローバルゲーム配信ブランドLevel Infiniteは、韓国のゲーム開発会社Shift Up(『勝利の女神:NIKKE』で知られる)の新作、オープンワールドゲーム『Project Spirits』(仮称)のグローバル配信契約を締結しました。『Project Spirits』はUnreal Engine 5で開発され、PC、コンソール、モバイルのマルチプラットフォーム展開を予定しています。

驚くべきことに、このタイトルにはTencent傘下の子会社「永星互動」が開発プロセスに深く関与しているとされており、Tencentが単なるパブリッシャーに留まらず、コンテンツ制作にも影響力を行使している実態が伺えます。

その他の注目動向:心動によるArc Games買収支援、Bilibiliのゲーム撤退も

心動公司は、Golden ArcによるEmbracer Group傘下のArc Games(『Torchlight』シリーズを擁するCryptic Studiosも含む)の買収に対し、4000万ドルの定期ローンを提供し支援します。これは、IP確保と事業拡大に向けた動きと見られます。

一方で、Bilibiliが開発した女性向けゲーム『摇光录:乱世公主』が、サービス開始からわずか1年あまりでオンライン版のサービス終了を発表しました。オフライン版の提供は継続されますが、競争の激しい中国ゲーム市場の一端を示す出来事と言えるでしょう。

まとめ

2025年11月の中国ゲーム業界は、政府による版号発行の安定化と、大手テック企業のダイナミックな動きが同時に見られました。特に、ByteDanceのゲーム事業売却の可能性と、Tencentによる積極的な国内外投資・提携戦略は、今後の業界地図を大きく塗り替える潜在力を持っています。

中国企業の海外IP買収や提携強化は、日本のゲーム市場にも間接的、直接的に影響を与える可能性があります。例えば、Tencentが深く関与するShift Upの新作や、Ubisoftの主要IPの展開は、日本のプレイヤーにとっても無視できない動向となるでしょう。今後のM&Aや戦略的提携の動きから目が離せません。

元記事: chuapp

Photo by Kindel Media on Pexels

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