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中国人気バラエティ『奔跑吧』、視聴率過去最低更新と制作側の奇策

Chinese variety show Declining TV ratings - 中国人気バラエティ『奔跑吧』、視聴率過去最低更新と制作側の奇策

中国で国民的人気を誇るバラエティ番組『奔跑吧』(通称「ランニングマン」)が、前代未聞の事態に直面しています。最新の放送回で、番組開始14期目にして史上最低の平均視聴率0.27%を記録。視聴者の間で動揺が広がる中、番組公式Weiboは立て続けに8枚ものデータ画像を公開し、複数の人気度ランキングで自身が1位であることを主張する「強気の反論」を展開しました。しかし、この一連の対応は、かえってネットユーザーからの批判を招き、「誰も気にしない隅っこで、必死に自分たちの優位性を証明している」といった皮肉の声が上がるなど、事態はさらに複雑化しています。なぜ中国のトップ番組がこのような状況に陥ったのでしょうか。その背景には、長年のマンネリ化や主要メンバーの離脱、そして過剰なマーケティング戦略が潜んでいるようです。

中国人気バラエティ『奔跑吧』、視聴率過去最低を更新

中国のテレビ業界に衝撃が走っています。5月8日に放送された人気バラエティ番組『奔跑吧』(通称「ランニングマン」)第14期第3話が、平均視聴率わずか0.27%を記録しました。これは、番組が2014年に放送を開始して以来、実に14期にわたる歴史の中で最低記録となり、0.3%の壁を初めて割り込む結果となりました。長年、高視聴率を維持してきた国民的番組が直面したこの事態は、多くの視聴者や業界関係者の間で大きな話題を呼んでいます。

強気の公式Weibo、人気度ランキングで反論も逆効果に

視聴率の低迷という厳しい現実に対し、番組制作側は沈黙しませんでした。翌5月9日午前、番組の公式Weiboアカウントは、わずか25分間に8枚ものデータ画像を立て続けに投稿。CSM71都市視聴率ランキング、VLinkageバラエティ番組放送指数、Weiboバラエティ人気度指数など、複数のランキングで『奔跑吧』が堂々の1位であることを示すスクリーンショットを次々と公開しました。しかし、この「数字の嵐」は、かえってネットユーザーの反感を買う結果となりました。多くのコメントでは、「誰も気にしていないところで、公式が必死に自分たちが一番だと証明している」といった皮肉が飛び交い、視聴率の低さという核心から目を背けているのではないかとの批判が集中しました。

低視聴率の背景にある構造的な課題

制作側の強気な反論にもかかわらず、議論の火種は消えませんでした。むしろ、今回の視聴率低迷は、番組が抱えるより深い構造的な問題が露呈した形と見られています。

指標の「すり替え」とゲストを巡る論争

専門家やネットユーザーからは、制作側が視聴率という核心的な問題から意図的に目を背け、人気度や話題性といった他の指標で反論している点に疑問が呈されています。確かに、SNS上の人気度は様々な要因で上昇しますが、そこにはネガティブな議論や批判も含まれるため、必ずしも番組内容の質の高さを示すものではありません。実際、最近の『奔跑吧』の話題性は、番組内容自体の魅力よりも、ゲストを巡るスキャンダルや論争に起因するものが多かったのではないかという指摘も出ています。

マンネリ化するゲーム形式と離れていく人気メンバー

視聴者からの最も厳しい批判の一つは、番組のゲーム形式の「マンネリ化」です。特に「名札はがし」や「指圧板」といった初期から続く定番ゲームは、「10年間何も変わっていない」「10年間温め続けた残り物のようだ」と酷評されています。また、番組を支えてきた初期のコアメンバー、例えば鄧超(ダン・チャオ)や陳赫(チェン・ホー)らがすでに降板しており、現在は李晨(リー・チェン)と鄭愷(ジェン・カイ)が中心となっています。さらに、孟子義(モン・ズーイー)や李昀銳(リー・ユンルイ)といった新メンバーのバラエティセンス不足や、周深(ジョウ・シェン)、宋雨琦(ソン・ユーチー)といった人気キャストの欠席が、視聴者の番組への定着度をさらに弱めていると指摘されています。

加えて、出演者間の不適切なやり取りも問題視されています。例えば、白鹿(バイ・ルー)が鄭愷を「おじいちゃん」とからかったことが「EQが低い」と批判され、視聴者離れを加速させる一因となりました。

過剰なマーケティングと視聴者の反発

もう一つの問題は、度を越したマーケティング戦略です。ある放送回では、321個ものホットサーチワード(中国版Twitter「Weibo」のトレンドワード)を記録したとされています。しかし、実際の番組内容とこの膨大なトラフィックが乖離しているため、視聴者からは「ホットサーチの山積みにうんざりする」といった反感が広がっています。質を伴わない話題作りは、かえって視聴者の信頼を損ねていると言えるでしょう。

まとめ:中国エンタメの課題と今後の展望

中国の国民的バラエティ番組『奔跑吧』の視聴率低迷と、それに対する制作側の対応、そして番組が抱える構造的な問題は、中国エンターテイメント業界全体に警鐘を鳴らすものです。専門家は、現在の制作方式を根本的に刷新しなければ、この衰退のトレンドは不可逆的になると指摘しています。過剰なマーケティングや一時的な話題作りに走るのではなく、真に視聴者を引きつけるコンテンツの質と、時代に合わせた柔軟な番組作りが求められています。

日本でも長寿バラエティ番組が多数存在しますが、常に新しい企画や出演者の入れ替え、視聴者ニーズの分析を通じて、マンネリ化を防ぐ努力が続けられています。今回の『奔跑吧』の事例は、中国だけでなく、世界中のエンターテイメント産業が直面する共通の課題と、その解決策を考える上で重要な示唆を与えていると言えるでしょう。

元記事: gamersky

Photo by Nothing Ahead on Pexels

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