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中国Bilibiliで「ニンジャスレイヤー」再燃!謎の「忍殺語」が若者の脳を支配

Bilibili Chinese youth watching anime - 中国Bilibiliで「ニンジャスレイヤー」再燃!謎の「忍殺語」が若者の脳を支配

近年、中国の動画プラットフォームBilibili(ビリビリ)で、ある独特な言葉遣いが若者たちの間で熱狂的な人気を集めています。その名も「忍殺語(ニンジャスレイヤー語)」。まるで機械翻訳が暴走したかのような奇妙で断片的なフレーズが、なぜ中国のユーザーたちをこれほどまでに魅了し、脳裏に焼き付くミームとなっているのでしょうか。今回は、10年前にアニメ化もされた人気コンテンツ「ニンジャスレイヤー」を巡る、言語と文化の興味深い現象を深掘りします。

「ニンジャスレイヤー」が中国で再燃?独特すぎる「忍殺語」とは

「ドモ、読者=サン、遊民星空デス。」

もしあなたがBilibiliのコメント欄でこのような奇妙な挨拶を目にしたとしても、ご安心ください。これは編集部のコンピューターが故障したわけでも、精神病院の電話番号を急いでダイヤルする必要があるわけでもありません。ただ、二人の見知らぬユーザーが「忍殺語」を使って挨拶を交わし、その後、まるで激しい戦闘を繰り広げているかのような摩訶不思議な言葉の応酬を始める場面に遭遇しただけです。

「忍殺語」とは、一見するとGoogle翻訳が吐き出したかのような、人間離れした支離滅裂な言葉の羅列のように見えます。しかし、この「重篤な」言語体系は、今や中国のネットユーザーの間で「忠誠殺語」とも称されるほどの地位を確立しています。

その背景には、最近Bilibiliの人気アニメ系動画投稿者(UP主)たちが、アニメ「ニンジャスレイヤー」(以下「忍殺」)に対するリアクション動画を投稿したことで、この狂気に満ちた言葉が再びBilibili上で爆発的に広まったという経緯があります。

英語→日本語→中国語、奇跡の誤訳が生んだ言語体系

「忍殺」の原作は、元々アメリカ人作家による同人小説でした。この英語の小説が日本語に翻訳される過程で、独特の表現や誤訳めいたフレーズが多数生まれました。そして、その日本語版が中国語に再翻訳される際に、さらに多くの「魔性的」(悪魔的)かつ「生草的」(面白い、笑える)な誤訳が発生したのです。

しかし、これらの誤訳は、中国国内の「忍殺」ファンの間で「聖典」として珍重されることになります。そして、「忍殺語」の源流となったのは、まさにこれらのユニークな翻訳ミスだったのです。

「破壊感」と「魔音」が生み出す中毒性

「忍殺語」最大の特長は、その「破壊感」にあります。

「忍殺語」の体系では、記事冒頭の「domo」が挨拶を意味し、「非常に」は「実際」、「すごい」は「達人」、「違う」は「否」など、一般的な言葉が機械翻訳で捻じ曲げられたかのように置き換えられます。これらの常用語を機械翻訳で吐き出し、つなぎ合わせることで、我々は一つの「忍殺語」の文章を生成できるのです。

例えば、「記事がとても良いので、作者にいいねを押してあげてください!」という文章は、忍殺語では「何と精彩な文章か!実際達人!赤心一枚を捧げよ!」となります。

また、「忍殺語」のもう一つの特長は、耳から離れないような「魔音」のような叫び声に満ちていることです。感嘆を表す際には「南無三」、賞賛は「Gouranga」、一般的な叫び声は「Yeeeart」などが使われます。

数ある叫び声の中で最も際立っているのが「Aieeee!」でしょう。この悲痛な叫びは、「忍殺」アニメが放送された年に、日本で上半期の「ネット流行語大賞アニメ流行語部門」の銀賞を獲得し、一世を風靡するインターネットミームとなりました。ちなみに、金賞は「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」第三部の「ポルナレフ状態」、銅賞は「百合熊嵐」の「百合、承認!」でした。

シリアスとユーモアの融合が生む二次創作

さらに奇妙なことに、断片的な怪しい言葉と狂気じみた叫び声が飛び交う「忍殺語」でのコミュニケーションには、常に強迫性障害のような儀式感が保たれています。

たとえ敵同士で血で血を洗うような深い恨みがあったとしても、戦前には必ず両手を合わせて深く一礼し、冒頭のような自己紹介を交わさなければなりません。記録によると、これはニンジャの聖なる、侵すべからざる最高の礼儀とされています。

たとえ戦いに敗れ、身体がバラバラに砕け散る寸前であっても、爆発して四散するその寸前の最後の息を振り絞り、俳句を詠み上げ、大声で「サヨナラ!」と叫んで初めて、安らかに空の彼方の花火となることができるのです。

この「一見まともだが実はおふざけ」というギャップが、「忍殺語」をネットユーザーたちが遊びに使う最高の二次創作素材にしています。

まとめ:言語の壁を越えるミーム文化の力

「ニンジャスレイヤー」をめぐる中国での「忍殺語」の再燃現象は、原作の意図を超え、翻訳の連鎖によって新たな文化現象が生み出されるユニークな事例です。英語から日本語、そして中国語へと渡る中で、時に意図的に、時に偶発的に生まれた「誤訳」が、特定のコミュニティにおいて「聖典」として受け入れられ、独自のリズムと世界観を持つ言語体系へと昇華されました。

Bilibiliという巨大なプラットフォーム上で、日本発のコンテンツが中国の若者文化と融合し、独自のネットミームとして進化していく様は、言語の壁を越えたサブカルチャーの伝播と創造の可能性を示唆しています。この現象は、単なる一過性の流行にとどまらず、今後の国際的なコンテンツ交流やUGC(User Generated Content)文化の発展を考える上で、非常に興味深い示唆を与えてくれるでしょう。

元記事: gamersky

Photo by Karola G on Pexels

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