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中国戴西軟件がA+融資完了!産業ソフト外資独占打破へ

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中国の産業ソフトウェア大手「戴西軟件(Daisy Software)」が、このほどA+ラウンドの資金調達を完了したと報じられました。特に注目すべきは、国有背景を持つ交通加弘基金がリードインベスターを務めた点です。創業以来15年にわたり産業ソフトウェア分野を深く掘り下げてきた同社は、今回の資金調達を通じて、これまで外資系企業が独占してきた技術領域での国産化を加速させる方針を掲げています。AI技術を融合した独自開発のシステムで、「ソフトパワー」を強化し、中国産業のデジタル変革を牽引していくことが期待されています。

中国産業ソフトウェアの雄「戴西軟件」がA+融資を完了

2024年9月4日、投資情報サイト「投資界(pedaily)」によると、中国の国産工業ソフトウェア企業である戴西軟件がA+ラウンドの資金調達契約を締結しました。この資金調達は、交通加弘基金が主導しました。戴西軟件は2010年に上海で設立され、上海市のハイテク企業、ソフトウェア企業として認定されています。創業から15年間にわたり、同社は産業界の深いニーズに応える技術開発に注力してきました。

今回の国家レベルの資本支援は、戴西軟件が目指す「外資系技術の独占打破」に大きな弾みをつけるものです。中国は近年、産業の「ソフトパワー」、すなわちソフトウェア技術における国産化と自主開発を強く推進しており、戴西軟件はまさにその最前線に立つ企業と言えます。「実武工業、領創未来」(実体経済の工業を支え、未来を創造する)というスローガンのもと、高付加価値な製品と豊富なエンジニアリング経験を武器に、AI技術を融合させた独自の知的財産権を持つ先進技術システムを構築しています。

AI融合による先端技術と幅広い応用分野

戴西軟件は、工業デジタル化研究開発管理、多分野シミュレーション、グラフィック計算能力、高性能計算などの領域で継続的な研究開発を行ってきました。その成果として、DWSデジタル研究開発プラットフォームCAxWorks.PreSys汎用シミュレーションソフトウェアCAxWorks.VPG車両エンジニアリングソリューションといった一連の標準化された製品群を確立しています。

これらの製品は、自動車製造および部品、高速鉄道、軍用車両、航空宇宙、船舶工業、兵器工業といった多岐にわたる産業分野で幅広く採用されており、豊富な実績とノウハウを蓄積しています。特に、中国が戦略的に重要視するこれらの分野において、戴西軟件の国産ソフトウェアは重要な役割を果たすことが期待されています。

まとめ:国産化推進の鍵を握る戴西軟件の未来

今回のA+ラウンド資金調達は、戴西軟件が中国の産業ソフトウェア市場において、その地位をさらに強固にするための重要なステップとなります。外資系技術への依存からの脱却を目指す中国の国家戦略と合致する同社の取り組みは、今後も国内外から注目されるでしょう。AIと産業ソフトウェアの融合により、より高度で効率的な製造プロセスの実現に貢献し、中国の産業デジタル化を牽引する存在として、その動向は日本企業にとっても無関心ではいられません。特に、サプライチェーンにおける国産化の動きは、国際的なビジネス環境に影響を与える可能性も秘めています。

元記事: pedaily

Photo by Jakub Zerdzicki on Pexels

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