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中国の怪談、そして心の変化:筆者が辿る少年時代の記憶

Chinese school students Old Chinese alley night - 中国の怪談、そして心の変化:筆者が辿る少年時代の記憶

中国のゲームメディア「Chuapp」発の記事から、筆者が自身の少年時代から大学生活までを振り返り、「怖い話」との関わりを綴った興味深いエッセイをお届けします。日本では「学校の怪談」や「都市伝説」として親しまれるジャンルですが、中国の若者たちはどのような怖い話を語り継ぎ、成長していったのでしょうか。世代と共に変化する怪談への興味、そして見えない存在への人々の眼差しを、筆者の体験を通して紐解いていきます。

「怖い話」と成長の軌跡:幼少期から大学まで

小学生時代:陽気で「鬼」も逃げ出す日々

筆者の小学生時代には、怖い話はほとんど聞かれなかったそうです。放課後や休日は、村中を駆け回って鬼ごっこをしたり、10人以上の友達と街を練り歩いたり。毎日遊びに夢中で、当時の「陽気」さには、もし鬼がいたとしても逃げ出すほどの勢いがあったと語ります。日本の少年時代とも重なる、懐かしい情景が目に浮かびますね。

中学生時代:学校にまつわる都市伝説の流行

しかし、中学生になると状況は一変。クラスメイトの間で「怖い話」が流行し始め、その多くは学校にまつわるものでした。特に印象的だったのは、深夜の学校の廊下で、本来は前を向いているはずの彫像や壁に飾られた偉人の肖像画の目が、自分をじっと見つめてくるという話。この異変は、かつて廊下から飛び降りた生徒の怨念が影響していると説明されたそうです。日本の「学校の七不思議」にも通じるような、ゾッとする都市伝説ですね。

高校生時代:寮で語られた“リアルな怪談”

高校に入ると、中国では集団で寮生活を送る学生が多くなります。夜な夜な同じ部屋の仲間たちと語り合う中で、「怖い話」は一層盛り上がりを見せました。特に、ある友人が語る話は、すべて「実際にあったこと」だといい、その迫力は格別だったそうです。

  • 一つは、友人が夜中に寮の廊下でお湯を汲みに行った際、階段の下に白い服を着た人影を見つけ、声をかけられたものの、駆け寄ると消えていたという話。
  • もう一つは、友人とその祖父が、とある深夜、窓の外から2人のひそひそ話が聞こえてきたが、誰もいないことを確認したため、「鬼が話していたに違いない」と確信したという話です。

友人は、語るときに目を大きく見開き、真剣な表情で、肝心なところでわざと間を置く。そして眼鏡を押し上げ、時折意味ありげな笑みを浮かべるのが常だったと筆者は鮮明に記憶しています。

大学生時代:現実的な話題への移行と「鬼」の存在

大学に入り、再び寮生活を送るようになっても、友人たちの「虚無的な」怖い話に対する情熱は明らかに冷めていました。夜の語らいは、もっぱら「今日の晩ご飯は何?」「どこに遊びに行く?」「誰が恋愛を始めた?」といった、より現実的な話題に移っていったといいます。

しかし、筆者自身には幼い頃の不思議な体験が。亡くなった親戚の初七日(中国では「頭七」と呼ばれる習慣があり、故人が一度家に戻ると信じられています)の後、その家を訪れた際に「天井に誰かいる!」と発言したことがあると、祖母から聞かされたそうです。この記憶はないものの、もしかしたら本当に何かを見ていたのかもしれません。

中国の怪談文化と「敬鬼神而遠之」の精神

孔子の言葉に「敬鬼神而遠之」(鬼神を敬して遠ざける)というものがあります。これは鬼神の存在そのものには触れず、ただ敬意を払い、深く関わらない姿勢を説く言葉で、中国の年配の人々の間にも根付いています。「果たして本当に鬼はいるのか?」という問いに対し、筆者の高校の歴史教師は、人が亡くなった後に放出される特定の波長に関連している可能性を唯物論的な視点から語ったそうです。もちろん、「もし本当に鬼が存在するならば」という前提付きですが。

まとめ

筆者の個人的な思い出を辿ることで、中国の若者たちが共有し、語り継いできた「怖い話」の姿が見えてきました。それは、幼い頃の無邪気な遊びから、思春期の好奇心をくすぐる学校の都市伝説、そして寮生活でのリアルな怪談へと変化し、やがて大人になるにつれて現実的な話題へと関心が移っていく、成長の軌跡そのものでした。

日本でも「学校の怪談」や「都市伝説」が、子どもたちの間で世代を超えて語り継がれるように、中国の若者たちもまた、見えない存在や不思議な出来事に思いを馳せ、物語を紡いできたのです。孔子の言葉や唯物論的な解釈が示すように、人々が「鬼」の存在をどのように捉え、どのように共存しようとしてきたのか。異文化における「怖い話」の背景には、その土地の歴史や人々の心象が深く根付いていることを改めて感じさせます。

元記事: chuapp

Photo by TonyNojmanSK on Pexels

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