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90年代生まれの若き起業家が牽引!中国「AI for Science」深勢科技が160億円超の資金調達、ユニコーン企業へ

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中国から、AI(人工知能)が科学研究を加速させる「AI for Science」分野で注目すべきニュースが飛び込んできました。2018年創業のスタートアップ「深勢科技(Deep Science Tech)」が、シリーズCで8億人民元(現在の為替レートで約160億円)を超える資金調達を完了し、累計調達額は数十億人民元に達しました。これにより、同社は晴れて評価額10億ドル以上の未上場企業、いわゆるユニコーン企業の仲間入りを果たしました。北京大学出身の90年代生まれの若き共同創業者2人が率いる深勢科技は、AIを活用して物理・化学・材料科学などの根源的な課題を解決し、中国の「AI for Science」を世界最先端へと押し上げています。

若き二人の天才が描く「AI for Science」の未来

深勢科技は、2011年に北京大学元培学院で出会った、当時90年代生まれだった張林峰氏と孫偉傑氏によって2018年に設立されました。張氏は北京大学で物理学、数学、コンピューターサイエンスを修め、その後プリンストン大学で物理学の研究を深め、AIと学術モデルの融合に巨大な可能性を見出しました。一方、孫氏は北京大学で政治、経済、哲学を学び、卒業後はリスク投資の世界で経験を積みました。二人は、数千万キロメートルも離れた場所にいながらも密接な関係を保ち、AIを用いて物理学の問題を解決し、産業に価値をもたらす方法を常に議論していました。

「AI for Science」とは、人工知能を科学研究に応用し、そのプロセスを加速させることを指します。具体的には、AIが電子、原子、分子といった微視的な粒子間の相互作用を解析し、その知見を新薬開発、新素材設計、化学工学、エネルギーといった幅広い産業分野における重要な課題解決に応用していくものです。深勢科技は、このAI for Scienceを通じて、科学研究のあらゆる側面を革新しようとしています。

世界が認めた技術力:ゴードン・ベル賞受賞とユニコーン入り

深勢科技誕生のきっかけは、2018年に北京大学で開催された、当時おそらく世界初となる「AI for Science」をテーマとした会議でした。この会議で大きな感銘を受けた張林峰氏は、孫偉傑氏とAI for Scienceの未来について語り合い、深勢科技が誕生しました。当時まだ25歳だった彼らは役割を明確に分担し、張氏が最高科学責任者として技術開発と研究を主導し、孫氏がCEOとして戦略とビジネス面を統括することになりました。

同社の技術力は早くから世界に認められています。特に2020年には、張林峰氏がチームの中心メンバーとして、分子シミュレーションにおける画期的な「深層ポテンシャル」技術で、高性能計算分野の最高栄誉である「ゴードン・ベル賞(Gordon Bell Prize)」を受賞しました。この成果は、中国両院院士によって選ばれる「2020年中国十大科学技術進歩」にも、次世代人工太陽や量子コンピューター「九章」と並んで選出されるほどで、その後の資金調達をスムーズに進める要因となりました。

今回のCラウンドでは、達晨、京国瑞基基金、北京市人工知能産業投資基金、北京市医薬健康産業投資基金、レノボキャピタル、元禾璞華など、中国を代表する著名な投資機関が多数出資しています。累計で数十億人民元の資金を調達した深勢科技は、晴れてユニコーン企業の仲間入りを果たし、中国の「AI for Science」を世界の最前線へと推進する重要な役割を担っています。

中国「AI for Science」が世界の最前線へ

創業以来、深勢科技はAIが拓く科学研究の新世界において、黒馬(ダークホース)のような存在感を示してきました。同社は、AI科学大規模モデル「深勢・宇宙知」(Deep Potential UniverseKnow)システムをはじめとする一連のスマートな科学研究基盤インフラを構築しています。これにより、科学研究のプロセス全体(文献調査、計算、実験)を効率化・知能化することが可能になりました。

深勢科技の技術は、新薬開発における候補物質のスクリーニング、新素材設計における特性予測、化学工学における反応経路の最適化、エネルギー分野における材料設計など、幅広い分野で産業変革を推進しています。若き起業家たちが牽引する深勢科技の急成長は、中国がAIと科学研究の融合領域で世界をリードしようとする強い意志の表れと言えるでしょう。

まとめ

AI for Scienceは、新薬や新素材の開発といった従来の科学的ブレイクスルーを劇的に加速させる可能性を秘めています。深勢科技のような企業がAIを活用して科学のフロンティアを押し広げることで、人類が直面する地球規模の課題解決にも貢献が期待されます。今後、深勢科技がどのようなイノベーションを生み出し、世界の産業構造や科学研究のあり方をどう変えていくのか、日本からもその動向に注目していく必要がありそうです。若き才能が躍動する中国テック企業の動向は、私たちにとっても刺激と学びの源泉となるでしょう。

元記事: pedaily

Photo by cottonbro studio on Pexels

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