中国のゲーム大手HoYoverse(旧:米哈游)が、人気IP「崩壊」シリーズの最新作『崩壊:因縁の精霊』を正式に発表し、瞬く間にゲーマーたちの間で大きな話題を呼んでいます。8月29日に公開されたプロモーションビデオ(PV)と実機プレイ映像では、大量のゲームプレイ要素、精霊、キャラクター情報が披露され、同時に事前登録と初回テストの募集も開始されました。
この新作は昨年9月に初めてその存在が示唆され、今年5月の「星穹LIVE」で初の予告編が公開されていましたが、今回の正式公開でその全貌が明らかになり、業界内外から大きな注目を集めています。公開からわずか24時間で、公式サイトの事前登録者数はなんと130万人を突破。さらに、BilibiliでのPVと実機プレイ映像の再生回数は、同日17時までに300万回を超え、Bilibiliのトレンドランキングでもトップを飾るほどの熱狂ぶりを見せています。
HoYoverseが贈る新境地「崩壊:因縁の精霊」とは
『崩壊:因縁の精霊』は、オープンワールド探索、精霊収集・育成、そしてオートチェス戦略バトルが融合した、HoYoverseとしては新たな試みとなるゲームです。公式サイトでは、14体のキャラクターと32体の精霊の情報が公開されており、シルエットのみの精霊を含めるとその数は実に66体にも上ります。
個性豊かな「精霊」たちとの冒険
公式サイトの展示ページでは、それぞれの精霊が独自のスキルやアクションを実機映像で披露しています。例えば、001番の「乳不旺(ナイブワン)」は、実機映像では自身に空気を充填し、空中に浮かび上がって爆発する様子が描かれています。そして、「ずる賢い人類はこの特性を利用して高所に飛び上がるだろう」という説明文からは、オープンワールド探索において、プレイヤーが精霊の能力を借りて地形を移動する要素があることが伺えます。
HoYoverse作品らしく、今回も精霊の名前や説明文にはユーモアあふれる「ネタ」が満載です。「寂しがり屋のタヌキ(寂寞狸)」、「抱っこヒョウ(球豹豹)」、「マスク(马斯克)」といった精霊たちは、その名前自体が音の響きで遊び心を感じさせます。また、紹介文に「いつも埠頭でフライドポテトを食べたいフライドポテトチキン(薯条鸡)」や、恋愛に破れ続ける「恋多き(しかし報われない)精霊(愛巧動)」など、ネットミームや流行語が散りばめられており、精霊たちの個性や魅力を際立たせています。
実機プレイ映像では、プレイヤーと精霊たちの豊かなインタラクションも披露されました。例えば、「抹茶ナス」は毒入りスイーツをプレイヤーに熱心に勧め、プレイヤーが一口食べると、抱えていた袋を笑いながら奪い去ります。「ライチタヌキ」のスキルは、他のキャラクターにケーキを投げつけて顔をクリームまみれにするという、コメディ要素満載の演出です。
さらに、一部の特殊な精霊は、プレイヤーが広大なオープンワールドを探索する際の乗り物としても活躍します。実機映像では、「フライドポテトチキン」に乗って空を飛んだり、「マスク」に乗ってフィールドを漫遊したりする様子が描かれ、精霊との冒険の可能性を大きく広げています。
戦略の深み!オートチェス要素「精霊対決」
以前から注目を集めていたオートチェス要素は、ゲーム内の「精霊対決」として実装されます。プレイヤーはオープンワールドで遭遇した精霊をクリックして対決に挑み、勝利することでその精霊を仲間に加え、関連する属性やスキルを確認できるようになります。
先行公開された予告編では、ブレイドとルアン・メェイの対決シーンが描かれ、PVP(プレイヤー対プレイヤー)要素が含まれるのではないかと推測されていましたが、今回の情報公開ではPVPに関する要素は明示されず、世界中で精霊とPVE(プレイヤー対環境)で戦う形式が紹介されました。
オートチェス形式の「精霊対決」では、精霊がバトルユニットとなり、「原理」と「特性」の2種類の属性を持っています。初回公開された32体の精霊は、以下の16種の「原理」と9種の「特性」をカバーしています。
- 原理(Principle):飽食、嫌悪、光明、銘記、暗闇、喜愛、戦争、変化、美麗、平和、正確、飢餓、競争、後悔、弱小、傲慢
- 特性(Trait):突撃兵、探検家、剣闘士、保護者、射撃手、智多星
これらの多様な「原理」と「特性」の組み合わせが、奥深い戦略性を持つバトルを生み出すことでしょう。
まとめ:HoYoverseの新たな挑戦と日本市場への期待
HoYoverseの新作『崩壊:因縁の精霊』は、これまでの同社の主要作品であった「原神」や「崩壊スターレイル」といったキャラクター収集型RPGとは一線を画す、オープンワールド探索とオートチェス戦略を融合させた新たな挑戦と言えます。従来の「崩壊」シリーズのIPを継承しつつも、そのゲームシステムは「最もHoYoverseらしくないゲーム」という評価も頷けるほど革新的です。
わずか24時間で130万人を超える事前登録者数を記録したことは、HoYoverseのブランド力と新作への期待値の高さを改めて示しています。日本市場においても、HoYoverse作品は絶大な人気を誇っており、この『崩壊:因縁の精霊』が日本のゲーマーたちにどのような驚きと感動をもたらすのか、今後の展開に大いに注目が集まります。
元記事: news
Photo by Kampus Production on Pexels