中国の半導体受託製造大手であるSMIC(中芯国際集成電路製造)が、国産のDUV(深紫外線)露光装置のテストを開始したと報じられました。特に注目すべきは、この装置が液浸技術を採用し、多重露光と組み合わせることで、最先端の5nmプロセスチップの製造も視野に入れている点です。米国の輸出規制により先進的な半導体製造装置の入手が困難な中、この国産技術の進展は、中国の半導体産業にとって自給自足への大きな一歩となる可能性があります。
国産DUV露光装置、SMICがテスト開始
「快科技」の報道によると、SMICは上海のスタートアップ企業である宇瞳光学(UVS)が製造した初の国産DUV露光装置のテストを進めています。この装置は、ASMLが採用する技術と同様の「液浸式」を採用しており、微細な回路パターンを基板に転写する能力を高めています。SMICはこれまで、オランダのASMLからのDUV露光装置輸入に大きく依存してきましたが、近年の米国の輸出規制により、より旧式の装置しか入手できない状況が続いていました。
米国の規制と中国の技術的挑戦
情報筋によると、SMICが現在テストしているDUV装置は、本来28nmプロセス向けに設計されたものですが、高度な多重露光技術を組み合わせることで、実質的に7nmプロセスチップの製造が可能になるとされています。さらに、この装置の能力を極限まで引き出すことで、5nmプロセッサの製造にも挑戦できる可能性が指摘されています。これは、米国の強力な半導体関連技術の輸出規制に対し、中国が国産技術で対抗しようとする強い意志の表れと言えるでしょう。
5nmチップ製造の可能性と課題
5nmプロセスでの製造が可能になれば、中国は先進的なAIプロセッサなどの生産能力を大幅に向上させることが期待されます。しかし、現時点では歩留まり(良品率)が低下する可能性があり、さらに微細な3nmなどの次世代プロセスへの移行は困難と見られています。それでも、専門家は「もしテストが成功すれば、これは中国企業にとって極めて重要な一歩であり、将来的にこれを基盤として、さらに先進的な装置の開発を推進できるだろう」と分析しています。
まとめ:半導体サプライチェーンに新たな波紋
今回のSMICによる国産DUV露光装置のテスト成功は、中国の半導体産業が西側諸国の技術への依存を減らし、自国の技術力で先進チップ製造に挑む上で、大きなマイルストーンとなるでしょう。量産体制が確立されれば、国際的な半導体サプライチェーンにおける中国の存在感がさらに高まり、地政学的な影響も無視できません。今後のテスト結果と量産化の動向が、世界のテクノロジー業界から注目されます。
元記事: mydrivers
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