今日の中国テクノロジーニュースは、AppleのiPhoneが中国市場で大躍進を遂げた裏側にある意外な「カラー戦略」から、ストレージ価格の高騰、Xiaomi EVの米国市場参入疑惑、ByteDanceの画期的なAI動画生成技術「Seedance 2.0」、そしてAppleが計画する驚きの低価格MacBookまで、多岐にわたるホットな話題が満載です。技術革新の波が激しい中国市場の動向は、日本にとっても見逃せない情報ばかり。早速詳細を見ていきましょう。
iPhoneが中国で「エルメスオレンジ」効果で大躍進!
3年間の販売不振を打ち破る快挙
Appleは2026年第1四半期の決算で、総売上が過去最高の1437.56億ドルを記録。iPhone事業がその約60%を占めるなど好調を維持しています。特に中国市場でのiPhone売上が前年同期比約38%増という驚異的な伸びを見せ、長らく続いた販売不振の状況を打ち破る快挙となりました。
SNSでバズった「愛馬仕橙」の魔法
この成功の最大の要因として注目されているのが、iPhone 17 Proシリーズの「星語橙」(星のささやきオレンジ)というカラーオプションです。これが消費者の間で、フランスの高級ブランドを思わせる「愛馬仕橙」(エルメスオレンジ)と称され、SNSでは「心想事橙」(「夢が叶う」という中国語の縁起の良い言葉「心想事成」と「橙」=オレンジの発音が似ていることから生まれた語呂合わせ)というハッシュタグが大流行。このキャッチーな語呂合わせと洗練された色彩が、中国消費者の購買意欲を強く刺激したと分析されています。製品のハードウェアアップグレードや4年周期の買い替えサイクル、中国政府の消費刺激策も後押ししたと見られています。
半導体市場に激震!ストレージ価格90%高騰とメーカー戦略
DRAMとNANDが過去最高の上昇幅を記録
市場調査会社Counterpoint Researchの最新報告によると、2026年第1四半期までに、グローバルなストレージ製品(DRAMおよびNANDフラッシュ)の価格が、2025年第4四半期比で80%~90%という驚異的な上昇幅を記録する見込みです。これは前例のない高騰として注目されています。特に、汎用サーバー向けDRAM(例:64GB RDIMM)は、2025年第4四半期の450ドルから2026年第1四半期には900ドル以上へと高騰すると予測されています。NANDフラッシュも同様に80%~90%の大幅な値上がりを示しており、HBM3e製品の一部も価格が上昇し、ストレージ市場全体を牽引しています。
スマホメーカーの苦肉の策
この価格高騰は、スマートフォンメーカーを含む下流産業に大きな影響を与えています。各社はコスト圧力を緩和するため、デバイスのDRAM搭載容量を減らしたり、TLC SSDの代わりにQLC SSDを採用したり、LPDDR5への調達シフトを進めるなど、戦略の調整を迫られています。一方、ストレージメーカーは大幅な利益改善を見込んでおり、DRAMの利益率は本四半期に過去最高の水準を突破する見通しです。
Appleが低価格MacBookを投入へ、AI対応で戦略刷新か
エントリーモデル「MacBook」の登場
Appleが2026年前半に、エントリーレベルの新MacBookを投入する計画があると報じられました。単に「MacBook」と名付けられるこのモデルは、現在のMacBook Airよりも大幅に安い約699ドルからの価格設定が最大の魅力となるでしょう。iPhoneと同じA18 Proチップを搭載し、12.9インチのLCDディスプレイを採用、さらにiMacのように多様なカラーオプションが提供される可能性があります。ディスプレイの「ノッチ」(劉海=前髪、と呼ばれるデザイン)が廃止される可能性も指摘されています。メモリは8GBとされますが、Apple独自のソフトウェアとハードウェアの統合により、Apple IntelligenceのようなAI機能にも十分対応できると予測されています。この動きは、より幅広いユーザー層へのアプローチと、AI時代におけるMacの新たな価値提案を狙うAppleの戦略転換を示唆しています。
ByteDanceのAI動画生成「Seedance 2.0」とXiaomi EVの行方
AI動画の進化と課題
ByteDance傘下のJiman(即夢)が開発したAI動画生成モデル「Seedance 2.0」が注目を集めています。このモデルは、リップシンクの自動化や会話の補完など、高度な機能で短編映画のような動画制作(多角的な会話、シーン分割、映画的なカメラワークを含む)を可能にし、「現在最強」との評価も得ています。動画制作のコストを大幅に削減し、動画の民主化を推進する可能性を秘める一方で、ディープフェイクなどのフェイク動画生成に悪用される懸念も指摘されています。プラットフォーム運営は、ユーザーが懸念する実写動画のプライバシー侵害を考慮し、現時点では実写素材を主要な参照としてアップロードする機能を一時停止しており、製品調整後の提供を約束しています。
Xiaomi EV、米国市場参入は現時点なし
一方、小米(Xiaomi)が開発したEV「SU7 Max」が米国カリフォルニア州の高速道路で目撃され、米国市場参入の憶測を呼びましたが、同社の創業者兼CEOである雷軍(Lei Jun)氏はSNSでこれを否定しました。目撃された車両は、現地の競合他社やサプライヤーによるベンチマーク車両である可能性が高いと見ており、同社は2027年に欧州EV市場への参入を予定していると以前から公表しています。
まとめ
今日の中国テックニュースは、Appleの巧妙なマーケティング戦略から、半導体市場のサプライチェーン問題、さらにはAI技術の進化と倫理的課題、そしてEVメーカーの国際戦略に至るまで、多様な側面から現代のテクノロジー業界のダイナミズムを浮き彫りにしました。特にiPhoneの「エルメスオレンジ」による中国市場での成功は、製品の性能だけでなく、文化やSNSマーケティングの重要性を改めて示唆しています。また、Appleが低価格MacBookを投入しAI対応を強化する動きは、今後のPC市場における競争をさらに激化させるでしょう。これらの動向は、日本の消費者や企業にとっても、市場トレンドを読み解き、将来の戦略を立てる上で重要なヒントとなるはずです。
元記事: pconline
Photo by Google DeepMind on Pexels












