2026年6月6日、世界中のゲームファンが注目するサマーゲームフェストで、『剣星』シリーズ最新作『剣星:血雨』が正式発表されました。しかし、発表と同時に公開されたメインビジュアルや予告編に、生成AIによって制作されたと見られる痕跡が多数指摘され、急速に新たな論争を巻き起こしています。プレイヤーからは「ゲームを台無しにするな」といった厳しい声も上がっており、開発元であるShift Upの創設者、金亨泰(キム・ヒョンテ)氏の過去のAI利用問題が再びクローズアップされています。ゲーム業界におけるAIとクリエイティブの倫理を巡る議論が、今一度熱を帯びています。
注目作『剣星:血雨』、AI利用で物議を醸す
『剣星:血雨』のメインビジュアルに、生成AI特有の描写が散見されるとして、多くのプレイヤーから疑問の声が上がっています。特に、中国の都市「重慶」を原型としたサイバーパンク風の植民地背景には、以下のようなAI制作の典型的な欠陥が指摘されています。
- 建築構造の混乱:建物同士のつながりが不自然であったり、論理的でない構造が見られる。
- テクスチャの歪み:表面の模様や質感がねじれていたり、一貫性がない。
- 不自然なオブジェクトの結合:異なるオブジェクトが唐突に結合されていたり、違和感のある配置。
- 細部の雑さ:一部の領域ではディテールが混雑し、判別が難しいほどに乱雑。
これらの指摘は、生成AIの画像出力によく見られる「ロジックの破綻」を示唆しています。また、今回公開された予告編についても、海外のプレイヤーからは「精巧に磨き上げられているものの、やはりAI補助制作の痕跡が強く感じられ、純粋な手作業による繊細な質感が不足している」との評価が寄せられています。
過去にもAI利用で批判、金亨泰氏の動向に再び注目
今回のAI利用疑惑が特に注目を集めるのは、これがShift Upスタジオにとって初めてのAI関連の騒動ではないためです。創設者である金亨泰氏は以前にも、自身の代表作『剣星』のキャラクター「イブ」や、スクウェア・エニックスの人気シリーズ『ニーア』のキャラクターを生成AIに学習させ、自身の作品制作に利用していたことが発覚しています。
この一件は、『ニーア』シリーズの有名デザイナーから公開の場で批判を受け、さらに金亨泰氏がそのデザイナーをSNS上でブロックするという事態に発展しました。この騒動は当時、ゲームデザイン界隈で非常に広範な議論を巻き起こし、クリエイターとAIの関係、そして著作権や倫理といった問題提起に繋がりました。
AIとクリエイティブの未来:『剣星』の議論が示すもの
『剣星:血雨』を巡るAI利用の議論は、ゲーム業界が直面する大きな課題を浮き彫りにしています。AI技術は開発効率の向上や新たな表現の可能性をもたらす一方で、クリエイティブの独自性、品質管理、そしてアーティストの権利といった倫理的な問題と常に隣り合わせです。日本を含む世界中のゲームファンやクリエイターが、生成AIの適切な活用方法について模索を続ける中で、今回の騒動は改めてその重要性を問いかけています。
開発元Shift Upと金亨泰氏が、この批判に対してどのような声明を出し、今後どのようにAIと向き合っていくのか、その動向に注目が集まります。ゲーム開発におけるAIの役割と、純粋な人間的創造性の価値について、より深い議論が求められるでしょう。
元記事: gamersky
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