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「ゲーム増税」デマで激震!中国ゲーム業界の光と影

Chinese gaming stock chart China gaming industry slump - 「ゲーム増税」デマで激震!中国ゲーム業界の光と影

2月初旬、中国ゲーム業界に衝撃が走りました。「ゲーム内課金や広告の税率が6%から32%に大幅引き上げられる」という未確認情報が流れ、関連企業の株価が一時的に急落。市場は一時騒然としましたが、その後、専門家によってこの情報が根拠のないデマであることが明らかにされました。本稿では、この「ゲーム増税」デマが引き起こした市場の動揺と、その後の収束の経緯を深掘りします。また、心動(XD Inc.)による「TapTap製造」発表や、テンセント、NetEaseからの新作ゲームリリースなど、動揺の中でも着実に進む中国ゲーム業界の最新動向にも目を向けます。

中国ゲーム業界に走った衝撃:「ゲーム税率引き上げ」デマとその影響

2月3日、中国の金融業界とインターネット付加価値サービス(ゲーム内課金、広告など)に対し、高利益率と比較的軽い税負担を理由に、税率調整の標的となる可能性が浮上しているとの噂が流れました。特にゲーム業界の増値税(日本の消費税に相当する付加価値税)が、現在の6%から最大で32%にまで引き上げられ、白酒(パイチュウ)業界の水準に近づくとの具体的な数字までが囁かれ、市場に大きな動揺をもたらしました。

デマが招いた株価急落

この根拠不明な噂に煽られ、その日の中国A株市場ではゲーム関連株が軒並み急落。愷英網絡(Kaiying Network)、巨人網絡(Giant Network)、三七互娯(37 Interactive Entertainment)、完美世界(Perfect World)、吉比特(G-bits Network)といった主要な上場ゲーム企業の株価が大幅に下落し、世紀華通(Century Huatong)に至っては一時、日中の下落幅が9%を超える場面も見られました。香港市場でも、巨大IT企業テンセント(Tencent)の株価が一時6%以上も値を下げるなど、市場全体に不確実性が広がりました。

中国の株式市場は、このような未確認情報に非常に敏感に反応する傾向があります。特にゲーム業界は、過去にも規制強化の憶測や実際の政策変更によって株価が大きく変動してきた歴史があり、今回も投資家の間に警戒感が一気に高まったものと見られます。

専門家が指摘する「デマの根拠」

しかし、この噂はその後、多方面からの情報と専門機関の分析によって迅速に否定されました。ある専門機関のレポートでは、この税率引き上げの噂は「税種(税の種類)、法律、政策の論理のいずれにおいても根拠がなく、信憑性は極めて低い」と断言し、投資家に対し過度な深読みをしないよう呼びかけました。

レポートが指摘した最も明白な誤りは、税種の混同です。「ゲーム税率が32%に上がり、白酒に近づく」という説は誤解を招くものです。白酒に適用される32%は、消費税(20%の従価税+500gあたり0.5元の従量税を合算)であり、ゲーム内課金や広告サービスに適用される増値税(付加価値税)とは全く異なる税種です。中国の税制は複雑ですが、基本的な税種の区別がなされていないことから、この噂がデマであると結論付けられました。

激動の中でも進む中国ゲーム業界の新たな動き

「ゲーム増税」デマによる混乱が収束に向かう一方で、中国ゲーム業界では新たな動きも着実に進んでいます。

心動(XD Inc.)の「TapTap製造」発表

中国の主要ゲームプラットフォーム「TapTap」を運営する心動(XD Inc.)は、新たに「TapTap製造」なるプロジェクトを発表しました。これは、優れたゲームコンテンツの創出を支援し、プラットフォームの生態系を豊かにするための取り組みと見られます。詳細な内容はまだ不明ですが、クリエイター支援やインディーズゲームの発掘・育成に繋がる可能性があり、今後の展開が注目されます。

新作ゲームのリリースラッシュと業界の多様な動き

また、テンセント(Tencent)NetEase(網易)Perfect World(完美世界)といった大手ゲーム企業からは、相次いで新作ゲームのテストプレイ開始が報じられています。特に年末年始商戦後のこの時期は、新たなタイトルの市場投入に向けて活発な動きが見られます。

その他にも、人気ゲーム『原神』などを手掛けるmiHoYo(米哈遊)が社内の腐敗防止に関する通報を発表したり、人気戦略シミュレーションゲーム『率土之浜』の元プロデューサーである李凯明氏が新会社を設立したりと、業界の動きは多岐にわたります。これらの動きは、中国ゲーム業界が常に変化と成長を追求していることを示しています。

まとめ:デマに揺れながらも成長を続ける中国ゲーム市場

今回の「ゲーム増税」デマ騒動は、中国ゲーム業界が抱える潜在的な脆弱性と、政策変更の噂に対する市場の敏感さを改めて浮き彫りにしました。しかし、デマが迅速に否定され、市場が落ち着きを取り戻したことは、業界の成熟度も示しています。

一方で、心動の「TapTap製造」や大手各社の新作投入など、革新と成長に向けた動きは止まりません。中国ゲーム市場は、国内の厳しい規制や予期せぬ市場変動に直面しながらも、世界をリードする開発力と巨大なユーザーベースを武器に、今後もその存在感を増していくでしょう。日本市場のプレイヤーにとっても、中国ゲーム業界の動向は、単なる他国のニュースとしてではなく、未来のゲームトレンドやビジネスチャンスを探る上で引き続き注視すべき重要な情報源であり続けると言えます。

元記事: chuapp

Photo by Déji Fadahunsi on Pexels

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