2025年12月、Bilibili Gamesからリリースされ、波浪遊戯が開発した見下ろし型Roguelikeゲーム『魔法工芸』(Magic Craft)のモバイル移植版が正式にリリースされました。驚くべきことに、2026年1月6日までに、モバイル版の販売本数は全プラットフォームで18万本を突破。さらにPC版は全世界で70万本を超えるセールスを記録し、合計で88万本以上の大ヒットとなっています。
この成功の裏には、一人の情熱的なゲーム開発者、李書建(Li Shujian)氏の並々ならぬ努力がありました。彼は高校を中退後、独学でプログラミングとアートを習得し、プロジェクト初期は企画、プログラミング、アートの全てを一人で担当しました。今回は、彼のゲーム開発の軌跡と『魔法工芸』誕生の物語に迫ります。
独学で掴んだゲーム開発の夢:李書建氏の軌跡
高校中退からの転機
李書建氏の少年時代は、ゲームセンターやインターネットカフェと切っても切れない関係でした。10元(約200円)の携帯ゲーム機に夢中になり、夜な夜な学校を抜け出してネットカフェに通う――そんな学生生活を送っていた彼は、学業成績が振るわず、高校を中退する道を選びます。その後、彼は様々な低賃金労働を経験する日々を送っていました。
そんなある日、彼はテクノロジーパークでビラ配りをしている時に、自分と同年代の若者たちが専門的な仕事をしている光景を目にします。「なぜ彼らにはできて、自分はビラ配りしかできないのか」。この疑問が、彼の中に変化を起こすきっかけとなりました。彼自身もインターネットで面白い発明品を見るのが好きで、「自分も何かクールなことをしたい」という願望があったのです。
彼は元々ゲームが好きで、中学生の頃には『War3』のマップエディタを使ってゲームを作った経験もありました。この経験が、自らゲーム開発の道を志すきっかけとなります。
Cocos2dからUnityへ、そして初の作品へ
李書建氏はゲーム開発を始めるにあたり、当初はCocos2dを独学で学び始めました。しかし、より便利で普及していると聞き、Unityへと転向し、独学で習得していきます。約半年後、「だいたいできるようになった」と感じた彼は、とある広告会社で働きながらUnityのスキルを磨き続けました。
その後、短期間ですが専門学校生にUnity入門を教える臨時講師の職にも就きましたが、技術レベルの低さに不満を感じ、教職を辞任。自宅に戻り、全身全霊を込めて自身初のオリジナル作品の開発に取り組みました。それが、パズルゲーム『方南同志』(Fangnan Tongzhi)です。このゲームは非常にシンプルな作りで、テキストは一切なく、白い四角いキャラクターを操作して扉の黒い穴を埋めるというルールで、わずか6つのステージから構成されていました。
『魔法工芸』誕生までの道のり
一人で全てを担った初期開発
『魔法工芸』のアイデアは、李書建氏が一人で構想を温め続けたもので、その期間は実に5~6年にも及びました。そして2021年、ついにプロジェクトが正式に始動します。初期段階では、彼は企画、プログラミング、アートワークの三役を一人でこなしました。まさにゼロから『魔法工芸』の原型を築き上げたのです。
その後、2023年にはアーリーアクセス(EA)版がリリースされ、2024年に正式な1.0版が公開。そして2025年には、ついにモバイルプラットフォームへの移植を成功させました。
驚異的なセールスを記録
Bilibili Gamesがパブリッシュ、波浪遊戯が開発を手掛けた『魔法工芸』は、そのユニークなゲーム性と李書建氏の情熱が実を結び、PC版は全世界で70万本以上、モバイル版も18万本以上のセールスを記録する大ヒットとなりました。これは、一人のインディーゲーム開発者が、独学と情熱だけでこれほどの成功を収めることができるという、まさに「TrueEnd」と呼べるようなサクセスストーリーです。
まとめ
李書建氏の物語は、学歴や専門知識がなくても、情熱と独学の努力があれば夢を現実にできるという、私たちに勇気を与えてくれるものです。彼の『魔法工芸』の大成功は、中国ゲーム市場の活況と、個人開発者の秘める大きな可能性を改めて示す事例となりました。特に日本のゲーム開発者や、これからゲーム業界を目指す若者にとって、彼の情熱と挑戦の軌跡は大きなインスピレーションとなるでしょう。彼の今後の作品にも注目していきたいですね。
元記事: news
Photo by Tara Winstead on Pexels












